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交通とLINEの可能性を探る日々

こんにちは。Smart City戦略室のまつおです。
福岡の行政・民間企業の方々との協働を担当しています!
私の関わるプロジェクトは特に、「交通」「公共」「九州」がキーワードです。

九州のような地方での公共交通では、
人口減少による利用減少、使い勝手を改善していく必要がある

などの課題がある一方、

停留所、車内など、現場での”交通事業者”と”利用者(乗客)”接点が大きい
といった良さもあります。

そんな九州における交通に関わる私は、
『LINEが交通のどういった部分で、より活用できるか』
『LINEが便利に使って頂けるか』
を日々考えています。

この記事では、1月に企画していたイベント「子ども無料・大人100円の日」の、プレスリリースには収まらなかった内容や、準備していたことなどの裏側話をしながら、わたしが考える交通分野×LINEの可能性について書きたいと思います。

<参考>プレスリリース
公共交通のDX推進施策で熊本県のバス事業者5社とLINE Fukuokaが協働 LINE公式アカウント限定の1日乗り放題デジタル乗車券を販売

リリースにもあるように、昨今の感染症の影響もあり当イベントは、リリース後、"中止"となってしまいましたが、プロジェクトの裏側を共有することでどなたかの参考になればと思い、まとめております。

どんなイベントだったのか

2022/1/29(土) 予定していた企画は、「子ども無料・大人100円の日」というイベント。その日限定のデジタル1日乗車券を使うと、熊本県内を移動する全てのバス・電車が、180円で1日乗り放題になります。

通常1乗車あたりの大人料金は100円なので、大人が2回以上乗車する場合は、デジタル1日乗車券を使うと割安となります。(現金の場合)

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なので、熊本県内で海へ魚を食べに行ったり、温泉に行ったり、遊園地に行ったり、デジタル1日乗車券を使うと、たったの180円で熊本周遊を楽しめる企画になっていました。

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©熊本県観光連盟

実はこのイベントは、2年前にも県内1日「無料」で行われており、とても好評だったんです。

“熊本県内バス・電車無料の日” - 実施レポート(九州産交バス株式会社HPより)


ただ、大好評だった2年前のイベントにも課題があり、それを解決しようとしたのが、今回のイベントでした。

バスをはじめとした公共交通が抱える課題

<抱える課題>
イベント後にも継続的に、バスや電車を使ってもらうためには。

久しぶりに乗る方や、普段乗らない方に乗って頂く好評な機会ではあったものの、もっとイベント後も継続的に公共交通機関を利用してもらうためにはどうしたら良いかが、課題になっていました。

「どうしたら、イベントだけに限らず、継続的にバス・電車を使ってもらえるようにできるか。」
「どうしたら、乗客の方々に、バス・電車を使いやすく提供できるか。」

確かに、九州に住む私たちの移動手段の多くは、自家用車(車)になっており、バス・電車をなかなか選択肢に入れにくい状況もあると思います。

バスや電車を維持する上では、利用が少ない箇所から、減らすことを考えなければならない。

そうすると、どこかで困る利用者が出てきてしまう。

●バス・電車事業者:もっと、公共交通を利用してほしい。
●乗客:使い勝手が合わないので使いづらい。ただ運行本数が減ると、いざというとき困る。

その解決に、LINE公式アカウントを活用

1つの解決策として、LINE公式アカウントを使って、
1/29の「バス・電車子ども無料(大人100円)の日」に使えるデジタル1日乗車券を作り、リリースをいたしました。

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※この機能は、イベント時のみの画面となっております。
熊本電車バス(共同経営推進室)アカウントとして現在も利用可能です。

乗客の方は、イベント当日、乗車券を買い、降車時に提示すると、安価でバスを使うことができます。
同日に行うイベント情報もLINEから見ることが出来て便利です。

バス・電車事業者は、LINE公式アカウントを使うことで、イベントの日で興味を持ってくださった方に、イベント後も、例えば同様のイベントがある際に、アプローチをすることができるようになります。

操作イメージ


デジタル1日乗車券を購入する

LINEでこんな工夫もプラス

LINE公式アカウントから、ただDMを送るだけではなく、

●より、興味を持ってもらう
●休日の移動手段の選択肢の一つにしてもらう

この2点の目的を達成するため、LINEでアンケートを組み合わせた情報発信を行いました。

ご利用前に、LINEのチャットから、
アンケートで交通機関の利用状況や、よく使うバス停を伺います。

そのアンケートの情報を元に、利用者に対して

・よく使うバス停のダイヤ改正の情報配信
・よく使うバス停近くのイベントの案内
・イベント参加頂いた方への、事後アンケート

などの発信を行いました。

必要な情報を、必要な方に届け、より身近な交通機関を目指しました。

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さいごに

今回は、日の目をみることは出来ませんでしたが、LINEと交通の1つの解決として、「子ども無料・大人100円の日」の取り組みをご紹介しました。

まだまだ、できることや解決できそうなことを、実際の事業者や現場の方々と進めていく日々は続きます。

今回のアカウントに限らず、引き続きLINEと交通の可能性を探り、
市民の方々へ「便利」と思えるサービスを届けていきたいと思いますので、楽しみにしていてくださいね!

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