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スマートキャンプはIPOを目指します

スマートキャンプ代表取締役社長CEOの林です。
2021年4月より創業者の古橋とともにスマートキャンプの代表を務めています。

▼就任時のnoteはこちら

2019年11月にマネーフォワードグループにジョインしてから3年を経て、「テクノロジーで社会の非効率を無くす」という大きなミッションを達成していくために、また社会に大きなインパクトを与えられる会社へ急速に成長していくために、改めてIPOを目指すことにしました。

これまでのスマートキャンプの状況や感じていた課題、今後強化していきたいことなど、IPOを目指す背景をまとめたいと思います。

入社からM&Aまで

私は、2015年にマーケティング担当としてスマートキャンプに入社しました。入社当時はまだ5人程の会社で、オフィスもマンションの一室でしたが、夢は大きく、ゼロから事業をつくり大きくしていくためにメンバー一同、切磋琢磨していました。夜な夜な残ったメンバーで、どんな価値を世の中に届けていきたいかという話で盛り上がっていたのがとても良い思い出です。

M&A以前はIPOを目標にしていましたが、当時の私にとってIPOは全国大会出場を目指すような位置づけでした。中学、高校、大学とテニスや馬術に熱中し、上位の大会出場を目指してきた私にとって上場という目標設定はわかりやすく、高い目標を掲げ努力することで成長できるという実感があったので、個人的には目指すこと自体に意味を感じていました。

その後会社は順調に成長していましたが、より大きく、よりスピーディな成長を実現するために、2019年11月にマネーフォワードグループにM&Aでジョインすることになりました。私やCOOの阿部は事業中心で、ファイナンスまわりは創業者の古橋と当時のCFOの峰島が進めていたのですが、当時のスマートキャンプの状況や市場環境、景気の先行きを考慮しつつの判断は成長戦略としてベストなものだったと思います。

古橋は、当時まだ事例が少なかったM&Aを実行して前例となることで、M&Aを増やしエクイティの流動性を高めて起業にチャレンジする人をもっと増やしたいという思いをもっていました。これも「Small Company, Big Business.」というビジョンに紐づくものだと感じ、そういった形で社会にインパクトを与えていく方法もあるのかと思ったことを覚えています。

M&Aからの成長

グループジョインから3年が経った今振り返ると、M&Aはスマートキャンプにとって本当に有益なことだったと思います。ジョイン後CAGRで47%の高成長を続けていますが、もしM&Aをしていなければもっと早い段階でつまづき、今のような高成長を実現することはできてなかっただろうと思います。

マネーフォワードグループに入ったことで秀逸な制度を取り入れたり、様々な学びを得て経営陣、メンバーともにレベルアップできました。また、出向などで多くの優秀な人材が相互交流でき、上場企業グループ会社としての管理面の強化もできました。

マネーフォワードグループにジョインした際に撮影した写真。本当に感謝です。

感じていた課題

一方で、M&Aから2年程たった頃から、変化が少なくなり、社内が落ち着いてきてしまっているという課題を感じるようになりました。コロナで出社が減ったこともあるかもしれませんが、IPOを目指していた時のような熱量を社内で感じる機会が少なくなり、物足りなさを感じるようになりました。

会社は順調に成長しているものの、「働きがいのある環境を提供できているんだろうか?」「今の成長は過去の熱量から生まれたものの残り香で、再度熱量を高めないと成長が鈍化してしまうのでは?」などと考えるようになりました。

自分自身を考えた時に、長くスマートキャンプで働き続けられている理由の1つは、急速に会社が進化し、自分自身の仕事内容も変化し続けてきたことでした。「自分はメンバーにそういった環境を提供できているのか?」と考えた時に、会社を様々な方向で変化させ、進化させていかねばと考えるようになりました。

ビジョン・ミッションと現実の乖離

またそもそもの課題として、自社の事業規模がビジョン・ミッションに全く追いついていないということを前々から感じていました。スマートキャンプは

「Small Company, Big Business.」
「テクノロジーで社会の非効率を無くす」

という大きなビジョン・ミッションを掲げていますが、世の中に与えているインパクトはまだまだ小さいのが実情です。もっと社会にインパクトを与えられるよう、成長を加速せねばと考えていました。

成長加速のための試行錯誤

そんな課題感から、急速に成長していくためにはどうしたらよいか?と考えた時に、最初は私自身が事業運営が好きなこともあり、成長のためのガソリンを作れるキャッシュカウビジネスを作ることだと考えそれに注力してきました。結果として、主力事業のSaaS比較サイト「BOXIL SaaS」をはじめ、インサイドセールス支援サービス「BALES」、オンライン展示会「BOXIL EXPO」、SaaS特化デジタルエージェンシー「ADXL」といった各事業が大きく成長してくれました。

しかしこの方法だけではレバレッジをかけられる部分は限定的で、会社全体として十分なスピードを出していくには不十分だと感じました。社長として会社全体を大きくグロースさせられるようなアクションをとっていく必要があると考え、自分自身のやるべきことも再度模索するようになりました。その中で急成長している先輩方を見習うのが近道だと考え、マネーフォワードをはじめ、先輩企業をベンチマークするようになりました。

資本政策の強化

先輩企業を見ていて、急成長を遂げている企業は資本の力も上手に活用しているということを感じました。特にマネーフォワードは一番近くで見ることができましたが、ダイナミックな資本政策により、他社には真似できないような大きな成長を実現しています。

簡単なことではありませんが、同様のことをスマートキャンプもできる状況を作っていかねばと思いました。事業規模も大きくなり、今後急成長を実現するためには資本力が必須になりますし、ビジョン・ミッションの実現に向けてテクノロジーへの投資も強化していきたいと考えています。

経営陣の強化

また経営陣の層が厚いことも急成長を続けている企業の共通点としてありました。マネーフォワードの経営会議に参加させていただく中でも、自社と層の厚さに大きな差を感じます。今後マネーフォワードのように成長していくためにはその差分を急速に埋めていく必要があると感じました。

そのため、社内メンバーの強化に加え、外部から強力な人材を迎え入れていくことも急務で、それらを積極的に行っていく必要があると考えました。

2022年6月に開催されたマネーフォワードグループ経営合宿の写真。層が厚いです。

IPOという選択肢

上記の課題感が、IPOを目指すことを決めた背景です。会社に大きな変化を起こすことができ、成長加速に役立ち、資本政策や人員の強化にもつながるものとして再びIPOという選択肢が生まれ、今回正式に目指すことに決めました。

とはいえIPOは短期的な目的ではなく、スマートキャンプが社会に大きなインパクトを与えられる会社に急速に成長するための手段だと考えています。そのため、会社として目指している方向がこれまでと変わることはありません。

今後強化していきたいこと

今後の大きなテーマとしては、ミッションである「テクノロジーで社会の非効率を無くす」を実現していくためのテクノロジーの活用の強化です。

既存事業ではメディアや展示会、アウトソーシングなど非テクノロジー領域もありますが、非テクノロジー領域の事業にもテクノロジーを取り入れていきます。テクノロジーの力によってレバレッジを効かせ、社会へのインパクトが大きく、競合優位性の高い事業になるよう強化していきます。

またスマートキャンプはSaaSのプラットフォームを提供しており、SaaSの市場環境を詳しく把握できる優位性を持っていますので、SaaS事業の展開も強化していこうと思います。すでにセールステック領域で「BALES CLOUD」を提供していますのでその投資を強化しつつ、市場の大きな海外にも展開していきたいと考えています。Day1からグローバルをキーワードにチャレンジしていきます。

こういった展開をしていくためには今まで以上に人も資本も必要です。IPOによってどちらも強化できる状況を作り、急速に成長していきたいと思っています。

なお、創業者の古橋はこのタイミングで退任し、今後林・阿部の体制でスマートキャンプの経営を担っていきます。古橋が創ってくれた事業やカルチャーを受け継ぎ、さらに発展していけるよう尽力していきます。
古橋からもnoteを出させていただいていますのでぜひご覧ください。

取締役執行役員COO阿部より

2017年にスマートキャンプに入社し、2018年よりCOOとして創業者の古橋、現社長の林、現マネーフォワードビジネスカンパニー 執行役員 兼 クラウドERP本部 本部長の峰島とともに経営を行ってきました。2019年11月にマネーフォワードグループに参画してからは林と私の2人が中心となり、グループの皆さんから沢山のアドバイスとサポートをいただきながらスマートキャンプの成長を実現してきました。

日々の経営の中で大切にしている考え方として、社会に対してより大きな価値を提供できる会社にすること、絶えず変化をしながら成長し続けられる会社にすることの2つがあります。5年弱経営に携わってきた中で、これらを実現する難しさを感じてきましたが、それ以上にチャレンジするやりがいを感じてきました。

IPOは私たちにとって大きな一歩になります。今成長を牽引してくれているメンバー、またこれから新しく一緒にチャレンジしてくれるメンバーとともに、IPOに向けて、そしてIPO後のさらなる成長に向けて全力で走り続けたいと思います。

最後に

IPO、またIPO後の成長に向けてファイナンスをリードしてくれるCFO、またテクノロジー強化を担ってくれるCTOのポジションを募集しています。社会の非効率を無くす事業を生み出し、拡大していきたい方、気軽にお声がけいただけたらと思います。

また、今後の事業成長の加速のため、それ以外のポジションでも多数募集をしています。スマートキャンプに興味を持ってくださった方は是非ご応募ください。

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