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コスパでみた早慶上智文系入試の現実。

今回は、こちらの記事について。

正直なところ、ふーんという感じで、冷めて見てしまいます。共通テスト数学の易化については、こちらで書いたこともあり、概ね納得です。

共通テスト数学の易化は、ありえる可能性の一つとして、考えてはいますが、難問の出題が残ることは想定して準備しています。共通テスト初年度や試行テストのようになるとはみていません。

この手の記事に冷淡になるのは、早慶上智文系の一般入試の方です。

早慶上智文系は、一般入試での挑戦は、不合理な選択になっているように思います。かろうじて、社会を選択せず、数学で受験できる生徒がやってもいい選択かなと思う程度です。

学校によって違いがありますが、50~60%程度が非一般入試で定員を占めており、一般入試で激戦を勝ち抜くのは容易ではありません。当たり前ですが、東京の学校なので、情報は東京に集まり、受験のノウハウは、地方にストックがあまりありませんので、九州の受験生は、その点も不利になると思います。

もし、これらの学校が第一志望で、どうしてもその大学に行きたいのであれば、逆に定員枠の多い方からアプローチするのが現実的なのかもしれません。

九州には、早稲田佐賀高校、上智福岡高校と系列高校がありますので、そちらから内部進学する方が早稲田大、上智大に入りやすいと思います。慶応義塾大にしても、指定校推薦枠を持っている高校を調べてその学校に行く方がコスパはいいかもしれません。

それほど、早慶上智の一般入試は、厳しい状況にあるのだろうと思います。このような激戦を繰り広げることで、偏差値は高く安定し、大学はブランド化する。一般入試の受験生は、大学ブランド形成の肥やしになっていないか、正直不信感すら感じなくもありません。

その結果、非一般入試での入学がコスパの良いものになるというのはどうなんだろうと疑問を強く持つところです。

何かがおかしいのではと思いますが、現実はその方向で加速するのでしょうから、それもまた、ひとつの流れなのかもしれません。

それがどのような未来を創り出すのでしょうか。それは興味深くみています。少なくともいい方向にはいかない要素だと思いますが、日本人の学歴信仰もあり、現状維持はなされるかもしれません。

時代と合わなくなり、不条理、不合理感が増すばかりの社会の入試形式もあり、私立文系の一般入試は、だんだんコスパの悪い選択になっているのかなと思います。このあたりも、文系受験生の難しさと言えるかもしれません。

ちなみに理系は、難関国立大上位校に向けて準備していれば、早慶には、普通に通用しますので、そこまでの違和感はありません。

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