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もう片方のあたりくじはどこ?【くじ引きの確率:福井医科大】

今回は、受験生からの質問の解説です。問題はこちら。

n本のくじ引きの問題です。nが入ると抽象度が上がり、難しくなります。
今回は、2本のあたりくじが設定されており、さらに iやjが設定されており、難しく見える問題でもありますね。

本問の主役は、設定されたiやjではなく、もう片方のあたりくじです。

まず考え方を決めます。くじを左から並べて順次引いていくと考えます。
例えば3本のくじがあり、あたり(〇)が1本とするとはずれは2本(×)です。
そう考えると全事象は、
〇×× か×〇× か××〇の3通りとなります。これは同じものを含む順列(組み合わせと考えても可)となります。

よってこれが今回は、n本のくじで、あたりが2本、はずれがnー2本となるので、

となります。

では、(1)についてですが、i番目に1本目のあたりくじが存在すると考えます。なので、1本目については、ここで固定化されます。では、注目する事象の数は、2本目のあたりくじがどこにあるかで決まります。

2本目のあたりくじは、i+1番目からn番目のどこかにあることが分かります。

よって、

となり、これが注目する事象の数になります。

となります。

(2)は、これがわかると考え方がつかめるのではと思います。
2本目のあたりくじは、j番目に固定されているので、1本目のあたりくじは、1番目からjー1番目のどこかにあります。

よって

となります。これが注目する事象の数なので、

(3)は、あたりくじの場所が1本目が、i番目、2本目が、j番目となるので、この1通りが注目する事象となります。

なんとなくですが、このような素材は共通テストっぽいかなとも感じなくもありません。こういう問題をパターンで掴むのではなく、思考の流れで解けるようにするといいのではと思った次第です。




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