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システム変更は、予期せぬ事態を生じさせる【文法が消えたままの共通テスト英語はこれでいいの?】

個人的に共通テスト英語に関心を寄せています。
今、英語の先生方が戸惑っておられるのは、共通テスト英語で、文法・作文が問われなくなっていることで、私立大入試とのギャップが生じている点です。

これまでは、国公立大学はあまり文法問題を出さない傾向がありましたが、これはセンター試験で文法を扱うことが前提とされていたからだと思っています。

そもそも、共通テスト英語は、民間の試験の活用とセットで4技能を問うという建付けで文法・作文が消え、リスニングを手厚くしたという理解でしたが、民間試験の活用が停止している現在、共通テスト英語は、当初の目的とは異なり、結果として英語学力向上の環境はダウングレードしているのではと思っています。

入試改革そのものは、基本的に賛成の立場ですが、教育分野の改革失敗のリスクは、甚大であることを考えるとドラスティックな改革よりも、小規模改革を継続的に行う方が現実的では思っています。

その理由として大きいのは、予期せぬことが生じることがあるからです。

名古屋を中心に活動されておられる予備校講師の田中健一先生が以下の様にツイートされておられます。

いつの時代も英語が苦手な人はいますが、大学受験の現場におられる田中先生の「圏内」でこのような発見がされるということに意味があるのだろうと思っています。

私が学校英語で学習していた時代では和訳は英語学習のメインストリームでしたが、今の時代は、むしろ英文英解がトレンドになりつつあります。それを「進化」ととらえることもありでしょうが、当たり前ですが、「進化」とともにトレードオフになるものもあるということなのでしょう。

田中先生は、「答え」を示しておられませんが、この問題の本質は、和訳をメインに勉強していた世代からすると、「どこにも間違う要素がない」英文を間違う高校生がいるという英語のプロによる現場報告ではないかなと思います。

考えられることとしては、「文法に基づく、和訳をしなくなった」ことによって生じる問題ということなのだろうと私は理解しています。

大半の日本人にとって、英語は第二外国語です。第二外国語は、文法を理解することなしに読み込むことは難しいことは誰もが納得する共通理解でしょう。文法軽視はどうして生じるのか、私には理解が難しいです。

この歪みはできるだけ早く解消した方がいいのではと思うのですが・・・。

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