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部活優先、学校行事優先の高3生は、ここに注意!

今年は、ここ1~2年と受験の景色が変わっているように思います。コロナ以前ように少しずつ戻っている印象があります。

それが顕著に出ているのは、部活生の動きです。受験への動きが遅いように思います。塾への問い合わせの動きも鈍く、まだガチで部活にのめり込んでいる生徒も多いようです。

コロナ禍の影響で、今春の受験は、現役合格率が上がっている現象がみられていました。

どうも今の現役生の動きの感じでは、今春の数字がピークで、来春は下がっていくのではと考えています。
言い換えると、浪人生は昨年よりチャンスが拡大しているかもしれません。
前にお話ししたように、徹底して先行して逃げ切りましょう。

来春の受験がコロナ前の常識が復活するのであれば、部活優先、学校行事優先の受験生には厳しい道のりが待っています。

私が危惧しているのが、部活をしていることでも、学校行事に関わっていることではありません。部活「優先」、学校行事「優先」であることです。
この部活優先、学校行事優先の受験生は、私の経験を参照すると、かなりの確率で浪人してしまいます。
ここも表現のアヤがあります。これは後述します。

一般的な受け止め方としては、部活をしていたり、学校行事に関わっていれば、勉強時間が制限されるので、受験勉強の時間が足りず、浪人してしまうという考えが浮かびますが、実はそう単純な話ではありません。

もちろん、その要因もあるのですが、私は、受験生の中に潜む、「部活(学校行事)を頑張ったのだから、多少の遅れは仕方ない」と考える思考に問題が大きいのかなと感じます。難関大、難関学部を狙っている受験生ほど、勝負は来年という考えに染まりやすいように思います。
彼らは、意外なほど諦めがいいのです。
それは、1浪すれば何とかなるだろうという考えが基にあるようです。

でも、待ってください。このような受験生は、今年の1月ごろ、どのように考えていたのでしょうか。
よく聞くのは、「部活が終わったら頑張ります」とか「部活が終われば勉強に専念できるので何とかなります」という言葉。

このような受験生は、未来に対してかなりの楽観的な思考が見られます。

部活「優先」、学校行事「優先」の受験生は、未来を楽観視しているので、「優先」できるのでしょう。つまりは、問題を先送りしているのです。

一見、未来は現在や過去から切り離して、無限の可能性があるように感じますが、受験では未来は過去の延長でしかありません。今、勉強していない人は、未来も勉強しない人であることが大半なのです。

このように問題を先送りしている受験生の未来は極めて暗いと言わざるを得ません。

しかし、部活「優先」、学校行事「優先」の受験生は、考えを改めきれない人が多く、秋が深まったころ、模試でE判定から脱することができないと、「部活を優先した高校生活を送ったので、現役で受からなくても仕方ない」などと言い始めます。

確かにその通りなのかもしれませんが、それを決めて行動したのは、ほかならぬあなたです。自分の判断が間違っていたと少なくとも反省は必要ではないかと思いますが、「やむを得ない」「仕方ない」と考えているようです。

「やむを得ない」「仕方ない」、「ある意味、当然だ」という一見客観的な評価をしているような他人事受験生になりやすいのもこの「優先」の弊害です。

その結果が、1浪しても仕方ないという考えになります。

そして、受験直前の締め切り効果も機能せず、あっさりと土俵を割って、「順当に」浪人生が誕生します。
志望を下げることなく、ミスマッチ受験をする例も多く、ミスマッチ受験だからこそダラダラと勉強をしてしまう場合もあります。

春ごろに「駿台にするか、河合にするか」で彼らは迷い、それが大問題かのように考えているようですが、私からすると、問題はそこではなく、何事もずっと先送り思考になっていることではないか?と思うのですが、このような方は、問題点に気づくことが難しいのでしょう。

ちなみに、部活をしていても、学校行事に関わっていても、未来に対して楽観していない受験生は、部活を引退する前から、学校行事に関わらずちゃんと受験に向き合っています。

「優先」の受験生同様に、時間の足りなさで浪人してしまうこともありますが、翌年は、しっかりと結果を出してきますし、人によっては、ランクを上げて合格を勝ち取ることがあります。

彼らは部活があろうと学校行事に関わろうと、問題を先送りしないので、何とかやりくりして、今、塾に来てしっかりと受験勉強をしています。

今の勉強が未来を創るのです。

この差は、来春およびその先に大きな差となって跳ね返ってきます。未来への過度な期待は、ただの先送りです。

たくさんの受験生によって、実証されている暗黒確定の受験生活を送るより、さっさと受験勉強に取り組む方が明るい未来は待っています。

切り替えるなら、今です。


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