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農業で使う土壌センサの種類について


土壌水分や飽差による水やりコントロールもある

土壌水分によるコントロールというのは、様々な所で行われています。

土壌の水分を計測するのは、日射よりは植物体に一歩近い、より直接的な測定方法になります。
そのため土壌水分で灌水量を決めるのは、より植物ファーストな水分コントロールと言えるでしょう。

難しい点として、土壌の計測と言うのは、いわば固体を計測する事に近く(正確には固体間にある水分を計測する)、計測するセンサの設置度合いによってムラが出てきます。
なので困難さの度合いが上がります。
センサの埋め方一つで計測値が上下する事は普通にあり得ますし、複数センサで複数ポイントを計測すると、センサ自体のばらつきも加わります。
その結果、どれが正しいのかよく分からないという状態になります。

これを直接解決する方法はありませんが、センサ計測値の時系列変化を見て相対的に判断するのが良いですね。
例えば、給水タイミングで計測した水分値から○○%水分量が下がったから、次回の給水タイミングとする、と言った感じになります。

土壌を計測するセンサの種類

センサについては出力する計測値によって、大まかに2種類あります。

土壌水分センサ
体積含水率(%)で出力するタイプのセンサで、国産ではARP、最近では村田製作所からも出ていますね。
海外ではCAMPBELL社のセンサが有名です。
通常センサとして出回っているのはこちらの方が多いかと思います。

pFセンサ
こちらはテンションメータと言われているものです。
簡単には陶製のカップから浸透圧でどれぐらい水が染み出すかの度合いを計測しているものですね。
定期的に水を足すなどの手間が必要なのと、デジタルデータ化しにくいセンサとなっています。
ただ日本では古くから使われており、農業指導書では土壌の水分量だとこちらのpF値で語られている事が多いです。
このpF値と体積含水率は土壌の性質によって傾向が異なり、1対1で対応していない事もあって、土壌水分計測の難しさを増しているのではと思います。

土壌水分計測の難しさ

土壌水分の計測の難しさは、先にも述べましたが計測値にばらつきがある事と言いました。
それに加えてセンサ自体が比較的高価になるので、複数センサを取り付ける余裕がない、と言うのも挙げられます。

自分が持っているセンサが一つの場合、埋設したセンサが正しく設置されているかどうかも確認しながらの計測となるので、手探り状態になりますよね。
そういう事もあって、土壌の計測はそこそこに、より間接的な日射での灌水制御という事になっているのが現状では無いかなと思います。


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