見出し画像

<初!都庁職員、アジャイル型開発に参加する>

アジャイル型開発
 ~EVA・ANIMAL計画始動~

※各局へ配布したちらし(今年度は募集終了しました)

 皆さん、アジャイルという言葉をなんとなく知っていますか?最近、開発に限らず仕事の進め方や考え方にも「確認と改善を絶えず繰り返す」といった表現で用いられることが多い言葉です。
 その発端は、アジャイル型開発という、東京都では試みたことのない開発手法から来ています。
 私たち、デジタルサービス局デジタルサービス推進課総括担当(以下「デジ局担当」という。)は、アジャイル型開発を都庁に普及させるべく、各局の職員に呼びかけ、参加してくれる組織を募集しました。
 この都庁初の試み、各局の職員が開発チームの一員として取り組んでいる経過を紹介します。

<アジャイル型開発とは何だろう>

※各局への営業資料(実際のスプリント設定は、事業者と相談し変更することもあります。)

 アジャイル型開発をあえて、デジ局担当(事務職:デジ局1年目、開発経験なし)が一言で言うなら、「事業者とONEチームになってモノづくりをする」です。
 従来のシステム開発であれば、事前に仕様(機能やUI※など)を厳格に決めなければなりませんが、アジャイル型開発では、目指したいゴールを決め、どのように実現するかは、エンジニアらと相談して実装していきます。
 エンジニアらと各局職員の相談や話し合いで機能が実現していくので、スプリントと呼ばれる短い開発期間で各局職員が動く成果物を見ながら、次におこなう開発の内容を決めることができます。
 アジャイル型開発を円滑に進めるポイントは、コミュニケーションと信頼関係の構築が最も大切です。

※ユーザーインターフェース・・ユーザーとの間に現れるサービスやプロダクトの外観。webサービスにおいてはwebページのデザインやフォントなど

<開発「EVA」と「ANIMAL」の紹介>

<シン・トセイ職員ポータルサイトの改修(愛称:EVA)

※会議の様子(sprint planning)

 「シン・トセイ職員ポータルサイトの改修」では、開発責任者(プロダクトオーナー)が、ユーザビリティ改善に向けて1週間毎に出来上がるデザインや機能を確認しながら、エンジニア・デザイナーとともに目指す完成形の意識を合わせて、プロダクトの価値の最大化に努めています。

<動物愛護相談センター多摩支所の問い合わせ等受理簿のDB化(愛称:ANIMAL)>

※会議の様子(開発仕様を詰める分科会)

 「動物愛護相談センター多摩支所の問い合わせ等受理簿のDB化」では、プロダクトオーナーが、Wordで管理していたデータをシステムに集積し、効率的に業務を行うという達成目標へ向けて、支所内の職員の意見を取り入れながら、ノーコードツールを使った開発にチャレンジしています。

<アジャイル型開発チームのメンバーに直撃!>

~DS局担当よりメンバーへ、開発に参加している感想を、正直に、一行でお願いします~

EVAチーム>

開発責任者
(デジタルサービス局構造改革推進チーム流田さん、事務職、主任級)
◌参加して良かった点 
開発中もアイデアを投入でき完成形をイメージしやすかったです。
◌参加して苦労した点 
進捗状況の詳細な把握はすこし大変でした。

エンジニア
(スパイスファクトリー(株)江藤さん)
◌参加して良かった点
デザインからスタートし、機能追加など以前のサイトから大きく印象を変更できたこと。
またアジャイル開発によって都庁様の実運用に寄り添った形で構築ができたと感じております。
◌参加して苦労した点
機能開発においては、現場のニーズに沿った機能を作るのがベストなため、細かな擦り合わせに時間が必要だったと感じております。

<ANIMALチーム>

各局開発責任者①
(福祉保健局山崎さん(獣医職、主任級))
◌参加して良かった点
開発責任者に求められる優先順位付けや意思決定の過程で、大事なのはシステム(モノ)ではなく、それを使って何を実現したいのかであることに気づき、自分たちの業務を見直すことができています。
◌参加して苦労した点
1週間単位のスプリントで進められていくため、所内職員をはじめとした関係者への情報提供や意見集約を丁寧・迅速に行うことに難しさを感じています。

各局開発責任者②
(福祉保健局佐野さん(獣医職、主事級))
◌参加して良かった点
プロダクトを見ながらエンジニアの方々とコミュニケーションを取れるため、システム開発に係る知識がない人間でも、要望の言語化が非常に行いやすいと感じました。
◌参加して苦労した点
ノーコードツールを用いた開発であり、メンテナンス等を自身で行っていく前提であるため、運用には適切なデジタルリテラシーを身につける必要があると感じました。

エンジニア
(スパイスファクトリー(株)櫻井さん)
◌参加して良かった点
福祉保健局の皆様と我々の両者で、アプリ使用イメージ・業務フローに関してディスカッションし、お互いの想像する完成物が一意に定まったという実感があります。
◌参加して苦労した点
現場の業務フローを掴むことや、率直な意見を出し合う環境のメイキングは、多くの手数と皆様の協力を要したと感じております。

<プレイブックもみてください>

 現在、上記案件以外に、環境局さんの案件「VOC連続測定データのデータベースの統一化及び可視化(愛称:yu-ki)」と、教育庁さんの案件「特別支援学校通学区域MAPの作成(愛称:T-MAP)」が始動しています。
 またデジ局担当では、皆さんに興味を持っていただき、アジャイル型開発を始めていただくきっかけとなるプレイブックを、今年度作ります。
 上記事例で、各局開発責任者が楽しく苦闘しつつ開発している様子を記載しますので、ぜひご確認ください。

今回参加してくださった各局の職場、参加職員の職種・職層は様々です。
アジャイル開発に興味を持った職場はぜひ、デジ局担当へお声がけください!