こんなところに基地局が!携帯アンテナの意外な設置場所をご紹介!
皆さん、こんにちは!つながる東京推進課です。東京都では、「つながる東京」の早期実現に向け、4Gや5G、Wi-Fi、衛星など様々な通信手段をその特性に応じて適材適所で活用し、あらゆる人やモノが、いつでも、誰でも、どこでも、何があってもネットワークにつながる通信環境を目指しています。
今回は、都内や日本中のあらゆるところに設置されている、携帯アンテナ基地局(以下、「基地局」という。)の一般的な設置場所と、意外な設置場所についてご紹介します!
基地局って何?という方は、こちらの記事をご覧ください!
■基地局って、どんなところにある?
基地局の種類は過去の記事でも掲載していますが、本記事においてもとても重要な内容なので、少しおさらいしてみましょう。
以下の4つが主な基地局の種類です。
このように、一言に基地局といっても様々な種類があり、設置する場所の特色や人流の多さ、求められる通信トラフィックに適したものが設置されます。
鉄塔タイプは都心ではなかなか見かけることはありませんが、ビルの屋上を見上げてみると細長い棒のような基地局が設置されていたり、住宅地の電柱やオフィスの天井に四角い箱のような基地局を目にすることができます。
しかし、基地局の設置場所はこれだけではありません。
例えば、取り付けることで街の景観を損ねてしまう懸念がある場所や求められる通信トラフィックが季節によって異なる場所などは、その場所の特性・状況に応じた対応や工夫が必要になります。
では、実際に設置された、意外な設置場所とは、どんなところでしょうか?
■通信事業者に聞いた、こんなところに基地局が!
ここからは、実際に通信事業者(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの4社)各社の担当者に教えていただいた、基地局の意外な設置場所について、ご紹介します!
◆都内の橋梁
この場所は周辺の建物に設置された基地局からの電波が届かないため、橋梁自体に直接基地局を設置しています。
橋梁は設置可能な場所が限られるため、見通しを確保できる場所に少ない基地局数で通信エリア化できるよう工夫がされています。
◆都内地下街の入口
本来基地局は高い場所に置くことで、広い通信エリアを確保します。しかし、写真の地下街入り口では、トラフィックが集中するエリアが限定的であることから、周辺の高層ビル等の高い場所に基地局を設置するのではなく、ニーズのあるエリアをピンポイントで狙うことのできる、低い場所に設置されています。
◆建物の窓ガラス
基地局整備を行う上で、「建物の屋上や壁面は設置場所が限定的」、「基地局を設置することでビルそのものや街の景観を損ねる」などの課題は切っても切り離せません。そのような課題の解決策の1つがこちらの写真です。
この基地局は「ガラスアンテナ」と呼ばれ、小型かつ軽量であるため設置場所を選ばず、ビルなど建物の既存窓ガラスの内側に取り付けて屋外に向けて電波を飛ばしています。言われないと全く気づかないアンテナですね。
◆山頂及び登山道
標高の高い山の頂上では、地上に設置された基地局からの電波が届かない場所もあります。そこで、登山客の滞留が想定される山頂や、そこまでの登山道へ基地局を設置した事例がこちらです。
登山需要の高まる山開きの期間には、同様に山でのトラフィック増加が見込まれるため、時期やサービス内容は通信事業者ごとに異なるものの、山頂での期間限定の5Gサービスや、登山道での通年の4Gサービスを提供している通信事業者もあるようです。
■終わりに
今回は実際に通信事業者の担当者へヒアリングを行い、基地局の意外な設置場所についてご紹介しました。
実は、都庁を含む都有施設にも基地局が設置されています。デジタルサービス局では、通信事業者から基地局設置の要望が出た際スムーズに設置検討が行えるよう、都有施設を所管している部署から事前に承認を得て、通信事業者へ都有施設情報を提供しています。そうすることで、通信事業者による通信環境整備の促進を支援しています。この取組を資産や財産を意味する言葉である「アセット」を用いて、「アセット開放」と呼んでおり、都アセットの更なる開放や、区市町村及び民間企業が所有するアセットの開放の取組を通じて、「つながる東京」の実現を目指しています。
携帯電話がつながる、ということはその近くには必ず基地局があるということです。普段気にすることは少ないと思いますが、ふと思い出したとき、近くの基地局を探してみてはいかがでしょうか。
今後も面白いと思っていただける記事を投稿していきますので、次回もぜひご覧ください!
※ヒアリングにご協力いただきました通信事業者の皆さま、ありがとうございました。