見出し画像

都市のデジタルツインって!?―多摩・島しょ地域の「3次元点群データ」を公開!―


1.「3次元点群データ」とは?

 「都市のデジタルツインって!?」シリーズ第8回の発信です。
 みなさん、こんにちは!デジタルツイン担当です。東京都では、「デジタルツイン実現プロジェクト」の一環として、2022年度(令和4年度)から2か年計画で、東京を丸ごとスキャンし、デジタルツインの基礎となる都内全域の「3次元点群データ」の整備を進めています。
 
 そもそも3次元点群データとは何かというと、以下のとおりです。

✔3次元点群データとは
 航空機等により、レーザースキャナーで地表面や建物等の空間情報を測量して生成された、3次元(X,Y,Z)の位置情報を持つポイントデータです。デジタルデータとして多用途での活用が期待され、現在はインフラや設備の維持管理、災害対策のほか、観光分野やゲームなどのクリエイティブ分野での活用にも注目が集まっています。
 詳細は以下の説明動画も公開しておりますので、ぜひご覧ください!

 そして今回、令和5年9月1日に多摩・島しょ地域(小笠原諸島を除く)の3次元点群データを公開し、オープンデータとして広く活用できるようにするとともに、「東京都デジタルツイン3Dビューア」に掲載しました!(区部の3次元点群データは2024年度(令和6年度)公開予定)
 なお、一部データは、公表データとしては国内最高精度のものとなります!(令和5年9月1日現在)

2.公開データの詳細は?

 今回オープンデータとして公開した3次元点群データの種類は、以下のとおりです
 ★公表データとしては国内最高精度(令和5年9月1日現在)
 (画像提供:朝日航洋株式会社)

(1)オリジナルデータ(DSM)及びグラウンドデータ(DEM)

 建物・樹木などの地物の高さを含む地表面データ(DSM)
 建物・樹木などの地物の高さを含まない地表面データ(DEM)

左:【DSM】、右:【DEM】

(2)航空レーザ用数値写真データ(オルソ画像)

 写真画像に三次元計測データ等を加え正射変換を行った画像データ

(3)グリッドデータ(0.25m)★

 グラウンドデータを基に作成した0.25m格子状の標高データ

(4)グリッドデータ(0.5m)

 グラウンドデータを基に作成した0.5m格子状の標高データ

 ※ランダムな点群を格子状に整列したグリッドデータにすることで解析等が容易に

(5)等高線データ

 グリッドデータから自動生成により作成した1m間隔の等高線データ

(6)微地形表現図(陰陽図)(0.25m)★

 グラウンドデータの地形特徴を直感的に理解しやすい形で表現した0.25mメッシュの画像データ。特徴として拡大表現しても微地形表現を維持グリッドデータから自動生成により作成した1m間隔の等高線データ

(7)微地形表現図(陰陽図)(0.5m)

 グラウンドデータの地形特徴を直感的に理解しやすい形で表現した0.5mメッシュの画像データ。特徴として拡大表現しても微地形表現を維持グリッドデータから自動生成により作成した1m間隔の等高線データ

(8)微地形表現図(赤色立体地図)(0.25m)★

 グラウンドデータの地形特徴を直感的に理解しやすい形で表現した0.25mメッシュの画像データ。特徴としてダイナミックな地形表現が可能

(9)微地形表現図(赤色立体地図)(0.5m)

 グラウンドデータの地形特徴を直感的に理解しやすい形で表現した0.5mメッシュの画像データ。特徴としてダイナミックな地形表現が可能

 また、データ掲載場所は以下のとおりです。
✓東京都デジタルツイン3Dビューア(オリジナルデータ(LASデータ))

※「データを追加」→「点群データ」→「LP点群ダウンロード」→下記の画面からダウンロードする図郭をクリック

(※ 表示イメージ ダウンロード画面)

3.東京都デジタルツイン3Dビューアで閲覧可能です!


 データのダウンロードや各種ソフトウェアなしでも、下記の3次元点群データを閲覧できます!

(1)閲覧可能なデータ

  • オリジナルデータ

  • グリッドデータ (0.5m地形データとしてデフォルトで背景表示)  

(※ 表示イメージ 左:八王子駅付近 右:青ヶ島)

(2)掲載先

✓東京都デジタルツイン3Dビューア

※「データを追加」→「点群データ」→「LP点群表示」をクリック

4.SNSでの反響は?

 東京都の点群データ公開に関するX(旧Twitter)での投稿は、約3万6千VIEWをいただきました(9月19日現在)。
 Xでの投稿はこちら
 公開された点群データを用いて、東京都デジタルツイン3Dビューア、あるいは、その他ソフトで描画し、Xにその内容を投稿される方も多くいらっしゃり、反響多数の状況でした!
 まだ公開したばかりですが、VJ・アート素材としての活用や、シビックテック・アカデミック領域の教材としての活用をされている方も多い様子です!

5.これからについて!

 今回公開したデータは、商業利用、学術利用、個人利用など、用途を問わず二次利用可能ですので、幅広い用途でご利用ください!
 また、本データを活用したサービス等を開発された方又は開発事例をご存じの方は、是非ご一報ください!東京都からご連絡させて頂き、内容やご意向を確認の上、デジタルツイン実現プロジェクトのサイト等で紹介させていただきます。
 このように、今後も引き続き、みなさまからのご意見を取り入れながら、より良い東京のデジタルツインの実現を目指していきたいと考えております。
 ぜひ東京のデジタルツインを一緒に作っていきましょう!よろしくお願いいたします!