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子どもにとってTiktokは危険?どんな危険があるの?対策は?

音楽や映像効果が手軽に付与することができ、友達同士やグループでダンスなどの面白い動画を撮影し、手軽にアップロードできるアプリ「Tiktok」は、現代では若者を中心に多くのユーザーを獲得しています。

学校だけではなく、プライベートで遊ぶ際にもtiktokを利用する若者も多いなど高い人気を誇るアプリですが「Tiktokは子どもが使うには危ない」という話を聞いたことがある方も多いでしょう。

やはり子どもにはTiktokは危険なのでしょうか。そして、それに親や教師はどのように対策をすることができるのでしょうか。



1.そもそもTiktokとはどんなサービス?

Tiktokは、最大60秒という時間を設定し、様々な映像効果を簡単な操作で追加し、また、BGMも提携した音楽配信会社の配信する音楽を利用することができます。こうした効果を使い、簡単におもしろい動画を作ることができるのです。

Tiktokは動画を投稿するだけではなく、他のユーザーが投稿した動画を次々と閲覧する機能が備わっているため、視聴することでも、投稿することでも楽しめるアプリとなっています。

2.Tiktokの危険性1.特定・個人情報流出のリスク

Tiktokは動画を撮影するというアプリの性質上、撮影された人の顔がそのまま投稿されてしまうことがあります。ある程度年齢が進んで、ネット上に個人としての顔が掲載されることのリスクを理解したうえで投稿するのであれば問題ありませんが、まだ子どものうち、特に12歳以下の小・中学生が利用するような場合には、顔出しで動画を撮影することのリスクを家族や教師、周囲の大人がしっかりと教えてあげる必要があります。

また、自宅の周辺や学校など、場所が容易に特定できる場所での撮影についても、個人情報流出のリスクがあります。動画を撮影するということが、自分たちだけでなく周辺のものも合わせて撮影することになるという点についてもしっかりと伝えていく必要があります。

場合によっては、修正によって顔や地名、車のナンバーなどを隠す方法を大人が教えてあげることも必要となるでしょう。

3.Tiktokの危険性2.違法行為・いじめ・炎上のリスク

映像を撮影する機器としてスマートフォンが一般的になり、小中学生などの低年齢の子どもたちがスマートフォンを手にするようになり、いじめや違法行為を撮影していることが社会問題化しています。

撮影される動画が拡散されることにより、先の項目で解説したように個人が特定され、法的な責任を問われるケースもありますが、問題の本質は拡散されることではなく、「違法行為やいじめを撮影してしまう」こと、ひいては、それらの行為を「面白い動画を撮影する」という名目で実行してしまうことです。

動画を撮影するために同級生や友達に嫌がらせをしたり、無関係な他人・お店などを巻き込んで撮影することで、肉体的・金銭的な損害を与えてしまったり、精神的な傷を負わせてしまうという深刻な結果を招くケースがあることは、子ども自身が気づく以前に周囲の大人がしっかりと教育する必要があります。

北海道旭川市での女子中学生のいじめ事件や、岐阜県岐阜市の回転寿司店での迷惑行為事件などは、こうした「他者を思いやる、大切に扱う」という教育がしっかりと行われておらず、「自分たちの面白さのために動画を撮影する」という利己的な感覚を補正しきれていなかったことも原因のひとつと見ることができます。


4.Tiktokの危険性3.子どもを狙った犯罪の対象となるリスク

残念なことではありますが、子どもを狙った犯罪というのは、現代でもなくなっていません。子どもを狙う犯罪には様々なものがありますが、共通している手口は、その子どもと直接連絡を取る手段を得ようとするという点です。

Tiktokには、他のSNSと同様に「ダイレクトメッセージ」の機能があります。こうしたダイレクトメッセージは、友人間などで連絡を取るという意味ではよいのですが、動画を見た大人が連絡を取ろうとして送信してくるダイレクトメッセージもあります。

子どもは、自分たちが大人からの犯罪のターゲットになりうるという認識が希薄な場合が多くあります。親や教職員など、子どもを守る立場の大人が、こうしたダイレクトメッセージの危険性や、見知らぬ大人と子どもだけで関わるリスクについてしっかりと教育しておくことが、犯罪を防ぐカギとなります。

5.リスク低減の最大のポイントは「大人も関心を持つこと」

Tiktokをはじめとした、「子どもたちが使っているツールや遊び」に対して、親や教職員が「無知」であることは、親や教職員が知らないうちに子どもが犯罪に巻き込まれる隙を作る危険性があります。

親や教職員が、子どもがなぜTiktokにハマるのか、そしてTiktokでどのような状態になれば子どもは嬉しいと感じるのか、実際にアプリでどのような機能が提供されているのかを知れば、大人がどのようにそこにつけこんでくるのかということもイメージしやすくなります。

「子どものやっていることなど親にはわからない」と、最初から理解することを諦めてしまうことは、Tiktokを悪用しようとする大人からの悪意のある鑑賞を招くばかりでなく、子どもたちが自分のTiktok上でのふるまいが「正しいもの」「問題ないもの」であるかの指標を失うことにも繋がりかねないのです。


まとめ

TiktokやSNSなど、インターネットは非常に便利であり、適切に活用すれば子どもにとっても大きなメリットがあるツールです。しかしながら、便利さと危険性は残念ながら比例するという点も見逃せません。

子どもがTiktokを楽しく便利に活用し、悪用や悪意ある大人からの干渉を防ぐためには、親や教職員といった、「子どもを守るべき周囲の大人」が、Tiktokのことを子どもと同じ程度、あるいは子どもよりもしっかりと理解し、その使い方やリスクについてしっかりと伝えていくことが重要なのです。