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ながらスマホで子どもが事故にあう!?

何となくスマートフォンの画面を見ながら移動して、人や物にぶつかりそうになったり、足を踏み外しそうになったりして、ヒヤッとしたことはありませんか。

スマホが普及しだした2011年より、この「ながらスマホ」による事故が急増し、新たな社会問題として取り上げられるようになりました。
歩行中の事故をはじめ、車や自転車による交通事故、駅でのトラブルなど、場合によっては死亡事故となってしまう事例も発生しています。

この記事では、ながらスマホの危険性と子どものスマホ対策としてできることについて、詳しく解説します。


1. ながらスマホによる危険な事故が後を絶たない

「ながらスマホ」とは、歩行中や自転車・自動車の運転中にスマートフォンを操作する行為です。

ながらスマホに起因する事故は年々増加しており、政府による統計がある交通事故だけを見ても、2013年から2018年の5年間で約1.4倍という状況です。

ながらスマホによって起こる事故には、主に次のようなものがあります。

▼ながらスマホによる主な事故
・人や物にぶつかる
・足を踏み外して階段や駅のホームから転落
・赤信号に気付かず道路を横断して車と接触
・ひったくりの被害
・用水路に転落
・歩行中に段差に気付かず転倒

東京消防庁による調査によると、歩行中や自転車を運転しながらスマホを見ていて事故となり、救急搬送された人の8割は軽症で済んでいます。
しかし、残りの2割については中等症、重症として入院を余儀なくされているのです。

2. 人間は同時に2つ以上のことを処理できない!

なぜ、ながらスマホは危険なのでしょうか?

そもそも人間は、複数の動作を同時進行するという「マルチタスク」には対応していません。
つまり、スマホと移動という2つの動作をそれぞれ半分ずつ集中するという器用な人間は、ほぼ存在しないということです。
どんなに自信がある人でも、2つのことを同時にやろうとすると、自分が興味関心のある動作の方に視野や意識が集中してしまいます。

すると、とっさの時に判断に遅れが生じてしまい事故につながるのです。

また、スマホの画面に集中していると視野が狭くなる上に、注意力も散漫となります。そして、スマホを操作すると片手がふさがるため、歩行中に転倒しても受け身が取れませんし、自転車に乗っている時はとっさにブレーキをかけられません。

人間の特性上、ながらスマホは危険であり、絶対にやってはいけない行為です。

3. 子どものながらスマホは、より危険が大きい

子どもによるながらスマホは、より大きな危険をはらんでいます。身体が小さな子どもは視点が低い上に、大人よりも視野が狭くなります。
大人の視野角は「左右150度/上下120度」ほどですが、6歳程度の子どもの視野角は「左右90度/上下70度」しかありません。

また、大学生に視線計測装置を付けた実験では、スマホの画面を凝視しながら歩くと視界が20分の1、つまり95%の視野を失っていることが分かっています。
通常時でさえ子どもは視野角がありませんので、ながらスマホの時は周りが全く見えていないといっても過言ではありません。

このように、子どもによるながらスマホは、大人以上に事故に遭遇する確率が高くなるのです。

4. ながらスマホを防ぐためには

ながらスマホによる事故から子どもを守るためには、どのような対策を講じればいいでしょうか。
まずは、スマホは「立ち止まって操作するもの」と認識させ、その習慣付けを大人から実践しましょう。

かつては多く見られた「歩きタバコ」も、条例ができたことをきっかけに減少し、今ではほとんど見かけなくなりました。
ながらスマホへの世間の目も厳しくなっており、反感を持つ人の中にはわざとぶつかったり因縁をつけたりというケースもあります。
ながらスマホについても今後、モラルの向上によって減っていくでしょう。

一緒に移動する時は子どものスマホを預かるなど、大人が管理することも1つの手です。

また、子どものながらスマホは「スマホ管理アプリ」の利用で防止できます。
最近ではスマホのモーションセンサーを使って歩いている時の揺れを検知し、スマホの利用を制限するアプリも登場しています。

リモート管理機能でロックして、移動中はスマホを使わせなくすることも可能です。
子どものながらスマホを防ぎたい方は、スマホ管理アプリの利用も検討してみましょう。

まとめ

ながらスマホは、時として命に関わるほど非常に危険な行為です。

子どもだけではなく周りの人に危険を及ぼす可能性もありますので、スマホを使いながら別のことをしない習慣付けや、利用の規制などでしっかり対策しましょう。