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スウェーデンのユースクリニックってどんなところ?

こんにちは!スマルナクリニック医師の中村葵です。

ユースクリニックって言うけど、実際どんなところなの?という話をしたいと思います。2019年7月に、スウェーデンのユースクリニックに行ってきました!

ユースクリニック概要

12歳から25歳くらいまでの若者を対象に、性に関する相談やカウンセリング、避妊法の提供などを行なっている施設です。

スウェーデン全国に約250ヶ所あり、施設によっても運営や対象年齢、診療範囲が異なりますが、今日は、私が訪問した施設での話をします。

そこには、助産師さん、カウンセラーさんが常駐していて、相談を受けたり、避妊法の提供をしたりしていました。その上で、治療が必要と判断される場合には、産婦人科や精神科がある病院との連携も取っているようでした。

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実際はどんなことをしているの?

大きく分けて2つの機能があります。

・性に関する相談全般

・避妊法の提供、性感染症検査など

性に関する相談では、妊娠や避妊のことだけでなく、学校での悩みや、性被害、ジェンダーアイデンティティに関わる相談まで幅広く扱っているそうです。

また、避妊法に関しては、コンドームは無料で配布されていて、低用量ピルやアフターピルの処方、IUS(子宮内避妊具)も助産師さんが挿入していました。利用者の多くは女性だそうです。

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学校の授業の一貫として、クリニック見学も行うため、若者のほとんどがユースクリニックの存在を知っているというほど、認知度もかなり高いとのことでした。

その運営は自治体の費用でまかなわれていて、スタッフの給与もそこから支払われていました。患者側としては、避妊法は無料もしくは安価で手に入る状況でした。

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(様々な種類のコンドームが無料で配布されている)

ちなみに、アフターピルに関しては、街の薬局で私が訪れたどの店舗にも置いてあり、薬剤師さんや医学生のアルバイトが服薬指導してくれる店舗もありました。

アフターピル薬局

日本でユースクリニックを実現するには?

前回の記事でも少し触れましたが、日本人の避妊法はコンドーム、次いで膣外射精という現状です。

そもそもの性教育と合わせて、避妊法へのアクセスを良くしていかなくては、と思います。

ただ、このスウェーデンのモデルをそのまま日本に持ってきても難しいと思います。特に、日本では、性の話を人にする、という文化がまだまだ乏しい状況です。そこで、まずはオンラインを入り口にすることだと思いました。

私たちのクリニックが目指したいもの

性教育と一言で言っても、その幅はとても広く、課題は多くあると思っています。その中でも、まず届けたいのが、低用量ピルの正しい知識とアクセスです。

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スマルナでは、ピルのオンライン診療に加え、専門家相談窓口で、薬剤師、助産師が相談を受け付けています。毎日、様々な相談がきています。やはり、日本の若者たちは、まず顔の見えない専門家に聞く方法を選ぶのではないか、と考えています。

その中で、オフラインで医療者に相談したい、というニーズもありますし、逆にオフラインでクリニックを利用したら、次からはオンラインで相談、受診もできる、そんな体験も新鮮です。こんなオンオフ融合型のユースクリニックを作れたら、日本にマッチした形になるのではないか?と思っています。

ハードルが高いイメージのピルや、性に関する話、正しい性教育の知識が、もっと身近で、もっとクールなものになる、そんな未来を作っていきます。



スマルナ医科歯科レディースクリニックOSAKA

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