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決して安全ではなかった”安全地帯”の歌
It fragrance sweet and dangerous
新年になってから、久しぶりに聴いているのが、”安全地帯”のアルバムだったりします。
というのが、昨年の紅白歌合戦に出演した玉置浩二さんの歌声が素晴らしく、期待以上に心に響いたことがきっかけなんです。
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紅白で披露されたのは、玉置浩二さんのソロ時代の曲なのですが、私的にはむしろ、"安全地帯" が聴きたくて、つい、高校時代に聴いていた「安全地帯Ⅱ」とかを聴いてたりしてるのです。
「安全地帯Ⅱ」1984.5
いやー、懐かしい。
若い世代の人は、玉置浩二さんや安全地帯といっても、あまりピンとこないかと思うのですが、オジサン的には玉置浩二さんの歌声を聴くと、いわゆるエモさを感じてしまったりするのです。
最初に大ヒットしたのは『ワインレッドの心』
『ワインレッドの心』1983.11
作詞:井上陽水/作曲:玉置浩二/編曲:安全地帯・星勝
苦しそうに歌う玉置さんの姿が印象的なんですよね。
そして、あのセクシーな声と圧倒的な歌唱力!
Mr.Childrenの桜井和寿さんをはじめ、徳永英明さんやコブクロの黒田俊介さん、スキマスイッチの大橋卓弥さんらの尊敬を集めるだけあって、なんというか情感を掻き立てられるような感じがしますよね。
ただ、歌のテーマというか歌詞の内容はかなり大人な感じだったので、当時の高校生だった自分には、ちょっと難しかったかもしれません。
あの消えそうに 燃えそうな
ワインレッドの
心を もてあましているのさ
この夜も
(作詞:井上陽水)
この焦がれるような男と女の恋の情感
そんなこと、高校生にはわかりませんが、安全地帯の曲にある”危険な香り”だけは、なんとなく感じていたのです。
この2作目のアルバム「安全地帯Ⅱ」では、この『ワインレッドの心』の他に収録されていて
『真夜中すぎの恋』
作詞:井上陽水/作曲:玉置浩二/編曲:星勝・安全地帯
恋の罪も
恋の罠も
気づかないまま
真夜中すぎの恋だから
(作詞:井上陽水)
『マスカレード』
作詞:松井五郎/作曲:玉置浩二/編曲:星勝・安全地帯
あなたは嘘つきな薔薇
身を守る棘ももたず
ため息のわけを隠し
まだ揺れ続くだろう
(作詞:松井五郎)
などなど、井上陽水さんや松井五郎さんの歌詞に彩られながら、どの曲にも危険な香りが満ち満ちているのです。
でも、それが安全地帯の世界観なんですよね。
その後、『恋の予感』が大ヒットして、一気にトップランナーとして定着していくわけなのですが、1992年に活動休止するまで、『熱視線』や『好きさ』、『じれったい』などのヒット曲の中でも、濃密で危険な男女の恋愛模様を感じさせてくれています。
『恋の予感』1984.10
作詞:井上陽水/作曲:玉置浩二/編曲:星勝・安全地帯
『熱視線』1985.1
作詞:松井五郎/作曲:玉置浩二/編曲:星勝・安全地帯
『好きさ』1986.12
作詞:松井五郎/作曲:玉置浩二/編曲:安全地帯
『じれったい』1987.4
作詞:松井五郎/作曲:玉置浩二/編曲:星勝・安全地帯
ちなみに、グループ名の ”安全地帯” は、安全地帯の交通標識が ”V” に見えたことから名づけられたものなのですが、安全地帯という割には危険な香りがする歌ばかりという、その組み合わせが魅力なんです。
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2010年に活動を再開した安全地帯ですが、復活シングルとなった『蒼いバラ』でも、往年のテイストは健在でした。
味の濃さは、多少マイルドになっていましたが、独特のサウンドの世界観は相変わらずだったのが嬉しい事なのでした。
(関係note)
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