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青いあじさいの話

 blue hydrangea


 今日は、とってもいい天気で、歩いていると、公園に「あじさい」が咲いてたんですよね。

 「あじさい」って不思議な花だな~と、いつも思います。

 けっこういろんなとこに植えられてるんですが、水色や紫、ピンクの、いろんな色があって楽しい感じです。



 ただ、昔から「あじさい」には少し違和感を感じてる部分があるのです。


「あじさい」って「紫陽花」って書きますよね。


 見た目、ピンクや紫、水色っぽい青紫のイメージなので、「紫陽花」と呼ばれる事には、何の違和感もないんです。

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 気になってるのは「あじさい」という音の方で、以前、調べた時には

「あじさい」の語源は「集真藍」

 

 という説が有力だったのです。

 「藍色」が集まっている様子を「集(あつ)まる真藍(さあい)」と称した「あつさい」から転訛したものってことだったのです。


 感じてる違和感というのは、「紫陽花」のように「あじさい」の色を、総じて「紫」とすることに抵抗はないのですが、「集真藍」のように、「藍」に寄せることに違和感を感じてしまうのです。

 そんなに「青」の「あじさい」が多かったのかなって感じるのです。(数えてみたわけではありませんが...)


 「あじさい」は、地面が酸性だと「青」っぽく、アルカリ性だと「赤」っぽくなるって言われてますが、これは、地中のアルミニウム成分が溶けやすい状況かどうかが影響してるそうです。
 なんか、リトマス試験紙で育った世代としては、酸性は赤、アルカリ性は青なんですが、「あじさい」は逆なんですよね💦

 酸性の土壌の方がアルミニウムが溶けやすく、吸収されやすいというわけなんですが、昔から、雨の多い日本の土壌は”酸性”が多いと言われているので、「青」っぽい「あじさい」が多くなる条件はそろってるんですよね。
 なので、もともと、日本の「あじさい」の色は「藍」に寄っていたのかもしれません。

 「紫陽花」って言葉は中国由来のものだということなんで、そういう「あじさい」って音の由来とは別に、その漢字が充てられてしまったため、色味が微妙にずれた名前と漢字になってしまったのかもしれませんね。

 そう考えると、それは、それで面白いんですよね。
 もしかすると、他の名前にも、そういうズレがあるものがあるかもしれないので、今度から注意深く探してみようと思います。

 まあ、赤でも青でも紫でも、天気のいい日より、雨の日の「あじさい」の方がキレイに見えるって部分は、不思議であることに変わりないのです。


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 思い出してみると「あじさい」って歌もいくつかあるんですよね。

昔懐かしいおニャン子クラブの城之内早苗さんの「あじさい橋」
原由子さんの「あじさいのうた」
スピッツの「あじさい通り」等々


 でも、今回は青い「あじさい」に似合いそうな椿屋四重奏の「紫陽花」を最後に贈りたいと思います。