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TRIZの「科学・工学的効果(イフェクツ)」データベース

今までの記事で、TRIZ(発明的問題解決理論)の中の、
・背反問題解決のための発想支援ツール「発明原理」
・技術システムの進化トレンドを利用して、技術や製品の機能を強化するアイデアや将来像を発想する「システム進化パターン」
を紹介しました。

今日はTRIZの「科学・工学的効果(イフェクツ)」データベースという発想支援ツールについて紹介します。

「多くの技術革新は、その当該分野で従来から使われてきた技術ではなく、他分野の技術や知識を応用することで生まれている」
...膨大な特許事例や技術文献の分析からTRIZ研究者たちが導き出したひとつの法則です。

自社で取り組む課題解決に他分野で既に使われている技術や科学的効果を応用したとき、革新的な製品・技術が生まれることが多い、という意味です。

しかし、「他分野で使われている技術や効果」と言われても、それらをどう見つけたらいいのでしょう?
ひとつ探せばそれで良しというほど簡単な話ではなく、できるだけ多くの技術や効果を探して、自社課題に使えるアイデア、最善のアイデアを発想しなければなりません。

インターネット検索して、検索結果をひたすら何十ページ分も読んで、いつか何かに辿り着くのを祈るしかないのでしょうか?
...そんな時間ありますか?

それとも「”あらゆる分野”の技術や科学の生き字引」みたいな人を探して、その人に相談するしかないのでしょうか?
...本当にそんな人いますか?(”自社業界”の技術の生き字引じゃないですよ)

TRIZを使えば、もっとずっと効果的で効率的なアプローチが手に入ります!

TRIZでは、
“機能”から、分野横断的にその機能を実現する技術や効果を調べられる「技術の逆引き辞典」と言える知識データベースを構築したのです(膨大な調査・分析作業と、最新のセマンティック検索技術がなせるワザです!)。
それがTRIZの「科学・工学的効果(イフェクツ)」知識データベースです。

例えば「摩擦を低減する」というクエリで検索すると、
膨大な情報から、「摩擦を低減する」という機能を実現する方法(技術や科学的効果)を瞬時にリストアップして教えてくれます!

その結果を俯瞰しながら、自社の課題の解決の新しいアイデア(ある機能を実現するより良い方法や、まったく別のアプローチなど)を発想します。

「科学・工学的効果(イフェクツ)」知識データベースを活用することで、今取り組んでいる課題に対して、まったく別の「箱の外」の知識を活用してアイデアを出すことが可能になります。

「システム進化パターン」をはじめとするTRIZ発想ツールと、TRIZによる課題解決プロセスについてはこちらを見てください。




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