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5年以内にコンサルタントで独立して成功する法

2015年3月5日初版
著者 水野 与志朗 経営コンサルタント

レコメンド⭐⭐⭐

コンサルタントになるためには、独立する前に何を学んで、どう行動するべきか?

コンサルタントとして独立して一流になるためには、「コンサルタント的発想」を身につけておかなければならない。これは言い換えると、「問題解決思考」ということである。コンサルタントは、クライアントの問題を解決することが求められるからだ。

「問題解決思考」であるためには、コンサルタントとして独立する前に学ばなければならないことがある。この「下積み時代」に何を学ぶかをはっきりさせておくことが独立後の明暗を分けることになり、さらに独立の時期を左右することもある。

本書では、「下積み時代」の「学ぶ視点」について解説されている。この時代に、何をどう学ぶかによって、”コンサルタント人生”は大きく変わることになるという。著者は、独立する前に12年間のサラリーマン時代があり、有名大手企業、ブランド力のある外資系企業数社を経てコンサルタントとして独立する道を35歳で決断した。その過程における気づきや学びについて記されている。

あなたは”経営コンサルタント”にどのようなイメージを持つだろうか?特に資格がなくとも”コンサルタント”を名乗れるため、人によってイメージがわかれるかもしれない。

著者は大学卒業後、コンサル会社に入社を志望するが、恩師からあえて回り道をすることでコンサルタントとしての素養を身につける教えを受けた。その3つの教えを転機があるごとに思い出し、人生の方向性を決める羅針盤とした。

紆余曲折ありながらも振り返ってみれば、著者は、恩師の教え通りコンサルタントとして独立するに至ったまでの人生の出来事を振り返り、その出来事のつながりを肯定している。

当然ながら人それぞれ、その人数分の人生の物語があり、本書もある一人の男性がコンサルタントになるまでの物語である。現在が満足できる結果であれば、例えつらい過去も肯定的に捉えられるというものだ。

いいかえれば本書は、当初抱いた夢を実現したある幸運な男性の物語ともいえるだろう。過去を振り返るとき、人間は不思議と思い出を美化するものである。

人生を総括して、現在の自分を肯定するための材料としてつなぎ合わせる。著者は、非常に幸運に恵まれており、満足できる人生を送ってきた。出会った人々から多くを学び、それを吸収していくことにより、成功を手にした。

もし仮に、コンサルタントになる前の著者に出会ったとすれば、人は良い印象は持たなかったかもしれない。なぜなら彼は、自信家であり、批判的で人の上げ足をとり、屁理屈を述べて相手を論破し、外資系企業の社長になりたいと目論んでいるような人間だった。このような人間は、出世のために人を使い倒す傾向がある。

しかしながら、著者は、副業ではじめたコンサルタントの仕事を通して、本業のサラリーマンの仕事が退屈で虚しいものに感じるようになる。そしてここで著者は、大きな転機を迎える。コンサルタントである前に、人として与えることの喜びを実感するようになる。そうして著者は、自分の性格的が温厚になり、優しくなったと実感するようになる。

本著は、エリート志向の男性が、ブランディングのマーケターとして成功を遂げながら、後にコンサルタントとして独立するまでを著者が甘美に振り返る物語を交えた実践的コンサルティングについて解説したものである。


1章 コンサルタントになるためには最低5年の実務経験が必要

コンサルタントは入り口ではなく出口である。コンサルタントは職業ではなく、「何かの専門家」としての総称だ。したがって、コンサルタントになろうと思えば、一芸を磨いていくことが基本となる。

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