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運命を変える出会い #完

※いよいよ最終回。有料記事となっておりますが、物語は無料で最後までお読みいただけますので、ぜひ最後までお付き合いください。


何事もなかったかのように
いつも通りの毎日をただやり過ごす

ただ
彼を含むいつものメンバーと遊ぶ回数は
目に見えて減っていた

そんな時
私の友人から遊びの誘いが来た
「うちに遊びにきてよ」

そう、彼女はあの合コンで
めでたくも彼氏ができた唯一の子
つまり彼氏はアイツの友人だ

複雑な思いにかられながらも
こっちの事なんて知るはずもないし
久しぶりに誘いに乗ることにした

彼女は私にとって
いつも本音でぶつかってくれる稀有な友人
いい意味で私の悪いところも
良いところも指摘してくれるのだ
いつもベッタリ一緒にいるわけじゃないのに
自然と付き合いが続いてる
今回のことも
この子の彼氏が部外者であれば
本当は話したいくらいだった


お菓子と飲み物を差し入れに
彼女の家に遊びに行く
今日は昼から休講だったから
ゆっくりまったり近況を語り合う

アイツのことは知らない彼女には
何も話すことができなくて
隠し事をしている事実に胸が苦しく
それでも平気な顔して
「最近何にもなくってさー」と呟く

そんな中、友人の彼氏が訪ねてきた

私にとっても友人だったし
女子会的トークも終わってたので
一緒にまったりする事に

2人は仲良しでいいなぁなんて
ぼーっと考えてると
友人の彼が話しにくそうに口を開く

「しょうかちゃんさぁ…
 アイツから振られたって聞いたけど
 大丈夫なの?」

2人して私の事を心配していたらしく
このまま何も話さずにはいられなかったらしい

思ってもみなかった質問に
頭の中が真っ白になった
なんで…なんで?
こう言う時
つい誤魔化すために笑顔を作ってしまう
「大丈夫だよ?ってなんで知ってんの?w
 やだなぁ…w」
自分で茶化すように、もう終わったことだし
大した事無いかのように振る舞う

私は誰にも言えずに苦しんでいたのに
どうやらアイツは私の事を
男友達に言いふらしていたらしい

最後わざわざ自分から私をフルかのように
あんなセリフを言ったのも
友達にフラれたと言いたくなかったのか…

まぁそれでもどうでもいいや
心の片隅にわずかに残っていた
彼への気持ちさえ
すっきり精算できたと思えば…


無理に笑顔を作っていたことを察したのか、
「ごめんね、二人が寝たって話も
全部聞いたんだよ…あいつおもしろおかしく話しててさ…
しょうかちゃんのこと、
ほんとは大事にしようと思ってたけど、
つい許してくれたもんだから抱いちゃって。
だけど彼女との方が体の相性がよかった。なんて言っててさ」

友人たちは単純に
振られた私がまだ未練を持っていたならと
諦めさせようとしてその話をしたようだ

だけどその話を聞いていた私は
もう愛想笑いすらできなくなって
多分顔は引き攣っていただろう
友達がかわりに激怒してて
その後どうやって会話を終わらせたのか
どうやって家に帰ったのか
もう覚えていない

ただ、そんな男だと見抜けずに
簡単に信じてしまった自分が嫌になった
いろんな感情とともに心の扉を閉じた
涙なんか流れなかった

きっと最初から間違っていたのだ

なにもかも


記憶をリセットするかのように
携帯電話からすべての軌跡を消し去った


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