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【architecture】曹源寺|岡山

私が建築に興味を持つきっかけになったのは、日本の寺社建築の魅力に惹かれたところが大きい

地元の小さな神社で子供の頃はよく遊んでいました
また生まれ故郷である岡山県には山岳信仰からか寺社仏閣が至る所にあり、よくひとりで静かな時間を過ごしていました

岡山駅からバスで20分ほどのところにある『曹源寺』は最近知ったオススメスポットである

岡山の街中にある寺社建築としては、観光地にもなっている、吉備津彦神社など有名なところがある一方で曹源寺は『岡山の秘境』とも呼ばれる隠れたスポットである

まっすぐに伸びる参道を歩み、第一の門を潜ると木々に囲まれた静かで凛とした空気に身の引き締まる感覚を味わう事になる

正面に見える三門は雄大で自然の中で威厳を持った力強さを感じる

木々に合間から差し込む木漏れ日が美しく神秘的な景色を楽しむ事ができる
木造建築の歴史が空間に奥深さを与えているのだろう

垂木、肘木、梁、柱…
ひとつひとつの部材が繊細かつ力強く感じさせてくれる

『曹源寺』では多くの外国人修行僧がいらしています。
住職さんが国籍を問わず禅の教えを説いたことから外国人修行僧が集まるようになったと言われている

日曜日には朝から座禅会が開催されており、外国人修行僧の方と座禅に取り組んでいる。
座禅会には50人くらいは集まっているのではないかと思います。子どもからお年寄りまで多くの方が集まり祈りの時間を共にするのはこれからも続けてもらいたい


日本人にとっては寺社は昔から人々が集まる場所として大切にされてきた
子どもの頃にはお寺で遊んでいた方も多いのではないだろうか

欧米では『広場』という文化が根付いている
広い広場をみんなで共有することでコミュニケーションをとってきた歴史がある

しかし、日本人には大きな広場を使うのは苦手で広々とした空間で大人数が共有することはしなかった

それよりも小さくとも地元の神社が交遊の場であり、祭りや神事を通してコミュニティを形成してきた

日本人であればどこか神社に行くと気持ちが落ち着くのではないだろうか

対人コミュニティの優先度が下がっている昨今において寺社が人々を繋げる場となればよいと思う

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