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日本の食糧援助絡みのいろんな話(6)「私の思うところ」

日本の食糧援助絡みのいろんな話(1)」から
日本の食糧援助絡みのいろんな話(5)」までで、

日本の途上国への食糧援助に纏わる
いろいろな事柄について述べて参りました。

とりわけ
日本の食糧援助絡みのいろんな話(1)」では
この KR と呼ばれる援助スキームについて語りましたが、

読んで下さった方の多くもそうでしょうが、

「援助米とは相手側政府が販売して
それにより新たなプロジェクト資金を積み立てるもの」

だということは、
一般の日本国民には
あまり知られていません。

結果、ネットサーフィンをしていると、
どこか途上国を訪れたブロガーなどの

「日本からの援助米と思しき米が
マーケットで販売されていた。
けしからん!」

といった報告・発言に出くわすことも
稀ではありません。

それどころか、
別部門のODA案件を請け負っている
コンサルタントさんなどから

「援助米が売られていることを JICA は気付かないのだろうか!」

などという声を聞いたことすらあります…。

その都度私は、
発現できるような立場である場合は
誤解を解くように心がけてはいますが、

そのような言葉を発したのが

寄りによって団内では

「何やら見返り資金というのがあるらしいから、
このコンポーネントにそれを利用できるといいのだが」

などという話も出ている調査団員だったような場合は、
正直

          b**************pさん from Illust AC

と思ってしまいます...。

ましてや、
日本の食糧援助絡みのいろんな話(4)」で
ご説明したように

日本からの援助米は
袋へのプリントないしシールに
「From the People of Japan」
記載されています。

つまり、
「日本の国民からの贈り物」だと
明記されているにも拘わらず、

こういったスキーム上のルールが
当の日本国民に周知されていないのは
如何なものだろう…
と思ってしまいます。

ODAウォッチャーなどという人々や集団から
あることないことを理由に叩かれてばかりの
国際協力業界は、

どこか臆病になっており、
できる限り細かいことは言わないで済ませようとする
傾向があるのかもしれません。

しかしながら、
だからこそ、謂れのない誤解を解くべく
このような興味深いスキームについてなどは
もっと周知に力を入れても良いのではないかと
思っています。

🌾🌾🌾🌾🌾


事実
かつて日本の国際協力は、
調査不足などに起因する
多くの失敗を重ねてきました。

そのような失敗を繰り返さないためにも
ODA ウォッチャー等の存在は
大切なのだとも思います。

が、
それら ODAウォッチャーの中には
政府を叩くことありきで、
きちんとスキームが理解できていない人も少なくないですし、

適切な相対的な精査も行っていないことが見て取れる
報告書なども散見されます。

そのような
ただの「犯人捜しゲーム」を
楽しんでいるのではないかと思われる人もいれば、

ン十年も前に一件のミスを題材に
たまたま名を成してしまい、

「ODA叩き」を商売にしてしまった挙句、
もはや止めどなく難くせを付け続けざるを得なくなってしまった
人などもいるようです...。

🥺🥺🥺


従い、
供与する側もされる側も
気持ちよく事業が実施できるためには

ニュースで取り上げる際に
簡単にスキームについて説明するなど、
国民への周知に努め、

たとえ批判するのであっても、
より理解を深めた上で行われるようになることが
望ましいのだろうと考えます。

そんなこんなで

折角「運命のいたずら」により迷い込んだ
「国際協力」という世界ですが、

良い事、悪い事、困った事などを問わず
今後も不定期に
これまで経験したことを語っていこうと
思う次第です。

取り急ぎ、ここまでお読み頂き、誠にありがとうございました!


※ 「みんな仲良しがいいネ!」、否、
「友達 ネコ」はこたつぶとんさんの作品です。



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