ブラジル人の「極楽」は「影と水」!!
多くの日本人は
「極楽、極楽!」というと、
温泉でのんびりくつろいだり
お日様の暖かな日差しを感じながら
ひなたぼっこをする姿などを
イメージするのではないでしょうか。
日々の生活でも
寒い外から帰宅してのぽかぽかコタツに
入った時とかに
ちいさな「極楽」を感じたりしますよね。
↑ こちらはイラストACから頂いてきた、こたつぶとんさんのイラストです。
私がフォローさせて頂いている素敵なイラストレーターさんです。
まさに日本人にとっての「日常の小さな極楽」って感じですよね!
こたつぶとんさんの note はこちら ↓
一方、ブラジルにも
「極楽、極楽!」に匹敵する慣用句があるのですが、
それがこちらです。
SOMBRA E ÁGUA FRESCA.
(ソンブラ イ アーグァ フレスカ)
「ソンブラ」は「影」、「日陰」、「木陰」など。
「アーグァ フレスカ」は「冷えた水」です。
つまり「木陰とフレッシュウォーター」こそが
「この世の極楽」の象徴だというわけです。
さすがは熱帯・亜熱帯の国って感じですね。
ポルトガルでもこの表現を同じ意味に使うようなので、
元はといえば、ポルトガルの表現なのかもしれません。
でも、いくら気候が温暖だとはいえ、
一年中これを万能な表現として使っているとも思えません。
ひょっとすると、欧州葡語にはもっと多様な
「極楽、極楽!」があるのかもしれませんね。
*****
私は小2の時にブラジルに渡り、
小1からやりなおさせられたのですが、
ある程度日本人としての感性が
できてしまってからの移住だったこともあり、
時には学校で教えられる内容に
「ん?!」と
首をかしげるようなこともありました。
その一つが
ブラジルの教科書には、
樹木の役割:
・木材
・燃料
・空気の浄化
・陰
と、「陰」が木の役割として教えられるのです!
「なんじゃ、こりゃ?」
と思いつつも、テストでは教わったとおり
「sombra (陰)」と書いていました。
樹木の「陰」としての役割の大きさを思い知ったのは
仕事でブラジル北東部やアフリカに
行くようになってからでした。
炎天下の半砂漠地帯やサバンナで
放牧される家畜が
身を寄せ合うように
そこにあるたった一本の木の下に
集まっているのを何度も目にしました。
そう、たった一本の木が
木陰を作ってくれるか否かによって
時によっては
その家畜の命に関わってくるのです。
日本はと言うと、
家畜どころか、子供が
炎天下車の中に置いて行かれ…
なんてニュースが
毎年流れます。
日本でも「樹木の役割:『陰』」って
教科書に入れてもいいんじゃないかしらと
冗談じゃなく思ってしまいます…。
Gerhard G.によるPixabayからの画像
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