こんな経歴の人に偏見とかあるわけないじゃんって話(笑)
先日、ブラジルは自由気ままだから
留学生が活き活きして帰ってくるという話をしました。
今日は、私の大学時代の話を通して
その「自由」や「気ままさ」が如何に
「どんだけ~?!?!」
なものだったかについて
お話ししようと思います。
卒倒しても怪我しないよう
クッションなどを周りに置いてお読みください。>笑
私の卒業した大学は、ブラジルのサンパウロ大学です。
サンパウロ大学は難関大学とされていますが、
私の出た学科は一番入り易く、
「馬鹿の集まり」というレッテルを貼られた
「人文科学学部」の「言語・文学科」で、
ボヘミアンな風潮でもよく知られた学校でした。
当時は
そのような落ちこぼれ学部に費やすお金はないということで、
授業は「Colmeias【コウメイアス】」(蜂の巣)と呼ばれる
平屋建ての簡易な構造物で行われ、
その前後にある、
当初計画では学生寮になる筈だった建物には
教職員室が入っていました。
ちなみにトップ画像は現在のキャンパスの全貌です。
私の大学時代は
軍事政権が終息を迎え、1960年代の学生運動で国外追放になっていた
インテリ衆が油の乗った年頃になって帰国してきていた時代で、
彼らに憧れて
「学生運動ごっこ」が流行っていた時代でした。
そんな中、
何故か若い頃から
「子供を早めに産んでおかねば一生産まず仕舞いになる」
という、
ある種強迫観念のようなものを持っていたのと、
「束縛型の毒親」の母から逃げたい一心で、
私はめでたく(?)妊娠し、「学生でき婚」に漕ぎつけました。>笑
それと並行して大学では
「言語・文学科の教員が占領しているせいで
サンパウロ大に学生寮がない事態を打破しよう!!」
という「学生運動ごっこ」が進行していまして、
「そうだ、そうだ、乗っ取ろう!」
という声に誘われて、運動に乗っかり、
しっかり集会などにも参加し、無事(?)数棟を乗っ取り、
そこに新居を構えました。>爆!
無論、このレベルのことをすれば、「学生運動ごっこ」とはいえど、
ちゃんとニュースにもなりましたヨ♪
そうです、私が「犯人」の一人です…。
しかも我々、
「Invasores【インヴァゾーレス】」(インベーダーズ )
と呼ばれていました。
(リアル「インベーダー」(*ノˊᗜˋ*)ノワーイ >笑)
(ブラジルにお住まいの Kikkoさんの、
口があんぐり開いたまま塞がらない様子が見えるような気が..。orz...)
狙いの部屋については、
ロシア語とサンスクリット語を専攻していて
多くの先生の部屋の状態を知っていた元夫が選びました。
(一斉に乗り込みましたから、2~3候補あったのですが、
第一候補の部屋に入れました。)
そこはロシア語の女の先生の部屋で、
彼女の夫は私の英語の先生だったことがあるという、
「因縁」ありありの部屋でした(笑)。
角部屋で、ドアの位置を変えると
そこにダイニングキッチンが出来、
これにより1LDKになるという
「好物件」でした。>笑
こうして、DIYしまくりながら、そこに3年程住みました。
あ、元ダンナの Facebook から拾ってきた本人と娘を見せちゃいますね。笑
実家から持ってきた畳なんか敷いちゃって!>笑
ちなみに娘が飲んでいる哺乳瓶は、
中にストローが付いているものです。
ところで
「3年も住んだってその時点でまだ1年生だったということ?」かと?!
いえいえ、
実は私の人生、日本人の思うような
「辻褄」というものが全く存在しないんです…。
というのも、当初は「言語学科」と「ポルトガル語科(国文科)」を
平行して専攻するコースに入ったのですが、
当時の「言語学科」は
学科長の教授が教え子の論文を盗用して、
それに怒った教え子の夫がエレベーターの中で
教授の耳を嚙みちぎるという事件が起きた直後で
教授の耳には大きなガーゼが付いた状態だったし、
他の先生方も気もそぞろだし、
それ以前に音韻学や心理学などの卒業生が
補完的な知識を得ようとやってくる学科であったため、
「こりゃあ、順序を間違えた!」
ということで、
一年目にとったフランス語の選択科目が面白かったので、
2年目は
「フランス語科」と「国文科」というコンビネーションに変え、
同時に夜間部の日本語科も聴講生として受けることに。
その年、「日本語科」からも得るものがあると悟り、
翌年は「日本語科」と「フランス語科」と「ポルトガル語科」を
平行してやっていこうなどという馬鹿なことを考え、又もや
コース変更を行うことに...。
と、いとも簡単にコース変更ができるかのように書いていますが、
実は当時のうちの学科、コースの変更手続きというものがなく、
「コースを変えたきゃ受験しな」という変なシステムだったため、
毎年受験していました…。>笑
その後子供を育てながらのフランス語は
教材費が高かったりで大変だったので、
結局フランス語をはずして
「日本語/国文科」だけ卒業しましたから、
このフランス語をはずすためにもう一度受験しています。>笑
仕舞いには「受験は一年に一度のお楽しみ」みたいに
なっていましたワ...。>苦笑
そんなこんなで
日本だったら小学3年生になる年に
1年生からやり直し、
親の離婚に伴い日本にしばらくいた結果
もう一年ブラジルの学校を留年していた私は、
乗っ取り作戦決行当時は
大学生活そのものは3年目でまもなく4年目に差し掛かる頃で、
年齢は23歳になっており、しかも毎年受験するものだから
その年に入学した学生と同じ扱いとなる
「Número USP【ヌーメロ・ウスピ】」、こと
サンパウロ大学 学生登録番号を携え、
その後は一年に最低限の単位しかとらずに
大学の付属の病院で無料で子供を2人産み、
ずるずると子育てをしながら3年近く
「自分で乗っ取った無料の大学寮」に住みました。
ま、ここまででも十分普通ではないのですが、
この寮の我が家以外の住人も結構びっくりな顔ぶれでした。
我々が住んでいた階だけでも
子供がうちの2人の他にも2人おり、うちの真下にももう1人いました。
・一人目はうちの真下の住人の子供。
お父さんはブラジルに留学中のボリビアの裕福なお家の子で、
お母さんは以前お父さんが住んだところの女中さんだったとのことで、
「ボリビアから彼のお母さんがやってきて、
息子と一緒に寝ちゃって私はリビングに追いやられたの」
とウチに泣きにくる人でした。
無論、彼の親が許さないので結婚はしておらず、
その「鬼義母」は留学期間が終わったら
息子と孫だけを連れて帰るのだと言って譲らないという
母親としてはたまらない状況…。
・もう1人は、うちから3軒離れたお家の子。
医学部のお父さんと建築部のお母さんの子供でした。
でも、このカップルは結婚という制度に反対していたため、
未婚のままでした。
ここは子供(女の子)がうちの娘と1~2か月違いと
年齢が近かったこともあり、一番仲が良く、
持ち寄りパーティーなどをして交流していました。
・もう一人は、寮に入った時点で既に3才くらいの、これまた女の子。
ただ、ここはお母さんが2人のおうち...。
片方が産んだ子を、2人で育てているという状態。
子供を産んだ人が既にアラサーで肝っ玉母さん系の大学生で、
収入も彼女が得ていたため
黒人で高卒のパートナーが主に子供の面倒を見ているという形態。
女の子には、うちの子もたまに遊んでもらっていました。
それにしても40年も前の話ですから、
「黒人で L カップル」となると、ダブルハンデ...。
いくらブラジルったって、しんどかっただろうなぁ~…。
「乗っ取り事件」が発生してから数か月も経つと、
大学側も徐々に住人の登録やら多少のルール作りなどを始めたのですが、
一年程経った頃、
・正式な夫婦の場合は、どちらかだけが当大学の学生である場合でも、
居住を認める。
・事実婚カップルの場合は両者が当大学の生徒である場合は
居住を認めるが、それ以外の場合は当大学の学生でない
パートナーは退去せねばならない。
というおふれが出たわけです…。
即刻住民集会が招集され、
各退去対象者のいるカップルが
(無論子供のいないカップルもいれば
Gカップルなどもいるわけですが)
それぞれの現状について述べ、
その他の住人はというと、
例によって「無頓着」が基本ですから(笑)
変に偽善的なやさしさを押し売りしようという者もいない代わり、
至って冷静に
「でも、カップルの片方に出てけって変だよね~…、
とくに子供がいる場合は~…」
という話になり、
皆で仲良く抗議することに。
これにより、この件は取り敢えず棚上げ、
ときどき棚から降ろしてみては、
抗議がくりかえされるという程度のことに。
しかしうちの界隈は正式に結婚していたのはウチだけ、
結婚していないけれど権利があるのが医学部&建築部のカップル、
残り2カップルは退去対象者がいる状態でしたから、
当時は結構気を揉んだ記憶があります。
げっ!そろそろ3500文字ですワ!
こんなに書くとは思っていなかったし、
そのわりに「あれも書こうか」、「これも書こうか」と
思っていたことが書けていませんが、
いくらなんでも、今日はこの辺で…。
ま、本人とすれば大して書いていないのですが、
それでも日本人の皆さんには充分👀だったのではないでしょうか。
こんな環境にいたら、
まんず何を見ても聞いても
「あ、そう」てなもんで、
偏見なんて、な~んにもなくなっちゃいますから、
間違いなく「たがを外しまくれる人」に
なるのではないかと…。>爆!
なにはともあれ、
本日もお読み頂き、誠にありがとうございました!
※ 「ぶっ飛びまくり~!」、否、
「黒猫 魔女のほうき」はこたつぶとんさんの作品です。
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