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モザンビークの空は本当に青かった

トップ画像:Jakub WoźniakによるPixabayからの画像

私が初めてモザンビークを訪れたのは1997年の12月でした。

例によって事前情報が乏しい中、渡航準備を進めていると、とある同業者
から電話がありました。

「モザンビークの○○州へ行くのよね。
実は、前回私が行ったので、
今回も私が行くことになっていたのだけれど、
あんな恐ろしいところへは二度と行きたくないから断ったの」

と…。

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画像:<a href='https://ja.pngtree.com/so/怖いクリップアート'>怖いクリップアート pngから ja.pngtree.com</a>

聞けば、

「一日に何度も停電するは、
マラリアは一年中流行っているは、
皮膚から感染する水因性疾病はあるは、
熱帯気候だというのに
ボロボロのホテルにはエアコンすらなく、
食べられるものもろくになく、
私はただただ恐ろしくて、
体は持っていったウェットティッシュで拭くだけにして、
毎日おなかをすかして過ごしたのよ」

とのこと…。

*****

さて、困りました…。

もう受けてしまったお仕事です。
恐いけれど、行くしかありません。

懐中電灯やら虫除けやらを調達し、
ウェットティッシュだの、消毒液だの、そのまま食べられる
おつまみだのをできるだけいっぱい荷物に詰めて、
いざ出発!

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画像:OpenClipart-VectorsによるPixabayからの画像

着いてみると、そこはなんと!

「空ってこんなに青かったっけ?」

「自然ってこんなに色鮮やかだったっけ?」

と思わせる、
何もかにもが美しく新鮮な世界で、

古くてボロボロではあるけれど、
伝統も格式もあるホテルの部屋には
天蓋付きのベッドと
扇風機があり、
バスルームには、口を安心してすすげるよう
ミネラルウォーターがおいてありました。

外に出れば、
朝から深~い深~い青空が広がり、
夕方になると雲行きが突然変わり
スコールが降り、
雨上がりのみずみずしい景色に
美しい夕日が映えます。

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画像:Imagem de Kimthecoach による Pixabayからの画像

やもりが天井から
降って落ちてくるのは嫌だけれど、
緑の葉っぱにちょこんと止まった
葉っぱとお揃いの色の
カメレオンなら
ひたすら可愛らしいばかりです。

ホテルのシャワーは水しか出ないけれど、
とても日差しが強い地域なので、
外から帰ってすぐ浴びてしまえば
気になりません。

洗顔は、
潰れやすいものを入れて持って行った
タッパーに水を溜め、
消毒液を数滴たらせば心配なし。

食事はホテルの食堂か
一軒だけ見つけた
歩いて行ける距離のレストラン。

料理は基本的に鶏か魚を焼いたものしかなく、
しかも出てくるのに小一時間掛かります。
野菜はほとんどありません。

でも、それが分かっているから、
一行が持ち込んだ何個ものジュラルミンケースの一つは
丸ごと「おつまみ入れ」。>笑

それをつまみながらビールを飲みつつ
料理を待ちます♪

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画像succoによるPixabayからの画像

ここが如何に恐ろしい場所かを
力説した同業者が、
実はベジタリアンで、
しかも
どんなに自分の身に危険が迫ろうとも、
動物を殺すなど考えられない、
だから蚊取り線香も炊かなければ、
蚊が自分の腕を刺していても
そのままにする、
といった思想の人だったことは、
現地でこの一行のリーダーから
聞かされました、はい。

結局、
脅されてビクビクしながら出向いた
初めてのモザンビークの田舎町で
私は、いたって快適に過ごしてしまったというわけです。

ま、所詮
「あっ、銃声だ。さあ寝よう」
という挙動不審な私の言うことなので、

どう解釈するかは…、あなた次第です!>笑

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本日もお読み頂き、誠にありがとうございました!


※ 猫の落語家はイラストレーターのこたつぶとんさんに
リクエストして描いて頂いたものです♪


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