自意識でがんじがらめ

 3日前に「夜光星-ヒバナニマツワルキョウソウキョク-」が千秋楽を迎えた。
 そして今日から「ヨツバリベンジ」の稽古に参加する。
 有難いことに、演技のお仕事が続いている。嬉しい気持ちはもちろん、自分はうまくやれるか、自分の嫌な人間性のせいで嫌われないか、できないやつだと見限られてしまわないか、いろいろな不安を抱えながら電車に揺られている。
 自分はとことんネガティブでマイナス思考である。

 今回はそんな自分の悪癖の話である。

 僕の身体は、低い自己肯定感と強い自意識で構成されている。なのに外側からは自信家で調子に乗っているかのように見えてしまうのが厄介なところで、この問題は中学生の頃からの付き合いである。

 中学に入学して早々、ひとつ上の女子の先輩3人に呼び出されて突き飛ばされたりしたことがある。(事の詳細はまたいつか書くとして)
その時に先生に言われた、忘れられない言葉がある。

「川﨑は良くも悪くも目立つんだよ。修学旅行とかで他校のヤンキーにうちの集団が絡まれたとして、最初に目をつけられるのは、何もしてなくても多分川﨑だと思う。そういう雰囲気があるんだから、人一倍気をつけないといけないね。」

 今考えれば中学生にとんでもないことを言う教師だなと思う。ともかく、この時から自分の自意識との戦いは始まったように感じる。

ちゃんとしたい。嫌われたくない。悪口を言われたくない。

 だから「今、気が抜けてたな」と思ったらちゃんとしなきゃと自分を律するようにしている。でも自分の「ちゃんとしてる」が世間の「ちゃんとしてる」とズレてるかもしれない。
 嫌われないようにしても、嫌われるような仕草や言動が無意識で溢れているかもしれないし、無意識だから気がつけなくて周りから見たらそういう瞬間ばかりかもしれない。
 悪口を言われていなくても、「きっと僕のことよく思っていないんだろうな、悪口を言われてもしょうがないくらい自分はダメだったのかもしれない」とか考えてしまう。
 自己嫌悪と不安に苛まれながら夜道を歩いたことが何度あったか。

 書いていて、本当にダメな思考だと思ってきた。なんだか可哀想に思ってもらいたくてこういう文章を書いているように見えるな、とかも思ってきた。
 「可哀想に思ってもらいたくてこういう文章を書いているように見えるな」と書くことで、そういう視点からのネガティブなツッコミも潰してる感じがすごい嫌なヤツだな、とかも思ってきた。
 がんじがらめである。

 こんなネガティブでどうしようもない自分が、自信と勢いとテンションでキレてヘコヘコして調子に乗って生意気なムーブをする役でコメディに出演するんだから、大変だ。
 僕のそんな姿を見に来ていただけるとなんだかそういう変な面白みも感じれるかと思うので、3月末の渋谷でお待ちしてます。

 いや結局宣伝かよ!!!!!

 ...って自分で言っとくことで、そのツッコミ潰しときますね。
あーそういうのも、イタいイタい。

 つくづく、がんじがらめである。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

【舞台出演情報】
「ヨツバリベンジ」
3/28〜3/31 @渋谷・伝承ホール

チケット販売開始 3/10(金)20時〜
ご予約、詳細は
Twitter @shimauma1129
の固定ツイートをご覧ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?