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たった一人でも応援する人がいたら人は生きていける。

たった一言で疲れが吹き飛んだ話

今オペラにダンサー兼演出助手で参加しています。新作だから、全て構築中で演出家の指示で舞台が出来上がっていきます。

今日は踊りを作って見せたら全部却下されて落ち込んでいました。私は自分の中から湧き出たものでしか作れないので相当世間ズレしているのか、時代遅れなのか、みっともない姿をを見せてしまったのだろうかと思っていたんです。

そしたら、音楽監督から前よりいい意味で動きの質が変わったとわざわざ連絡が来たのです。ビックリすると同時に今までの陰鬱な気分は一挙に吹き飛んで元気いっぱいになりました。我ながらバカです。

人はたった一言でも万事解決できるんです。踊る人はたった一人でもあなたの踊りが好きっていう人がいれば生きていけます。

あなたをこれから全面的に応援しますと言われた話

忘れもしない個人活動を始めた6年前の8月末。生まれて初めて私は人生を全肯定されました。

公共ギャラリーで古事記の絵画展をやっていたのでアマノウズメを観に行ったのです。プロデュースをしていた人が食事していないというのを聞いて、絵は買えないけど食事の差し入れは出来るなぁと考え、サンドイッチを持って行きました。

プロデューサーの方とお話しして自分の今の現状や思いを語ったところ、急に居住まいを正されて「これからあなたのことを全面的に応援します」と云うのです。

初対面で人を信用する潔さにびっくりすると同時に、私もかくありたい、人を信じる目を持ちたいと思ったものでした。

それからの彼女は有言実行、ありとあらゆる縁を繋ぎ、機会を与えてくれました。今回のオペラ参加もその一つです。

たった2年しか今生で交わらなかったけれど、お互い深く理解し合い、本音で話し合えた、人生最初の人でした。

病の末期だった彼女は「人生の最後にあなたに会えた意味がわかったわ」と茶目っ気たっぷりに言っていました。「でも教えてあげない」

私にとっては彼女は踊って生きることを全肯定してくれた唯一の人でした。今までの関係を全て断ち個人活動を始めたわたしにはそれだけで生きていける重大な意味を持っていたのです。

踊る私をそれでいいよと言ってくれました。そんな存在があるだけで人は生きていけます。

そして、私も誰かにとってそういう存在でありたい。丸ごと肯定する人でありたい。そう思います。

心から応援する、それだけで人は自分で立ち上がって歩いていくんです。

いつも応援ありがとうございます。サポートしていただいたお礼はアートプロジェクト事業費として創造空間の作成やアーティスト活動、仲間への感謝の気持ちの一部とさせていただきます✨