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藤田美術館に行ってきました。 宗光SoCo

藤田美術館とは

藤田傳三郎氏の年表と説明など

藤田傳三郎氏の蒐集した国宝や重要文化財クラスの古美術(主に茶道具など)が展示されている最近できたばかりの美術館です。(2022年4月オープン)あまりにもよい空間で洒落ていて驚きました。

場所はJR大阪城北詰駅から徒歩1分です。

展示のスタイル

期間によって変わるようですが、私が行った日(6月)は、
「花」・「傅」・「曜」 というカテゴリーに別れた贅沢にゆとりをもたせた部屋にゆったりと展示された、とても興味深い国宝や重要文化財の数々に、知的ななにかが刺激されまくりでした。

咲きほこる花を愛で、散る花を惜しむ
それは古今を通じて変わらない日本人のココロともいえるでしょう

たとえば桜は?
桜に寄せる想いは古来より格別なもの
その美しさや儚さに魅せられ、
様々な和歌に詠まれ、
意匠として取り入れられました

たとえば蓮は?
極楽に咲く、五つの徳を備える尊い花
仏が歩む足元には蓮華が生じ、
散華の様子は瑞兆のあかしとされました

去り行く季節を惜しみ、良い出来事を知らせる…
花には様々な想いが込められています

花が散る時はどんな時ですか?

藤田美術館Web


例えば「花」の部屋には花に関する掛け軸や、曼荼羅、尾形光琳の蒔絵の施された硯箱(よく蒐集できたなあ)や、[国宝] の仏功徳蒔絵経箱という、経典を入れるためだけのために、ものすごく美しく花が咲き誇る極楽浄土が全面に蒔絵で表現された箱などなど。見てすぐ素晴らしいものだというのがわかります。

尾形光琳の蒔絵の硯箱

尾形光琳(1658~1716)による、全面に蒔絵がほどこされた硯箱です。金の粉を濃密に蒔きつけ、貝殻や薄い金属の板を切り抜いて貼っています。『新古今和歌集』に載る藤原俊成の歌〈復(また)や見ん 交野のみのの桜狩 花の雪散る春のあけぼの〉をもとにした意匠です。馬に乗り桜の下を行く公達(きんだち)があらわされ、和歌を示す文字が散りばめられています。
本阿弥光悦の硯箱をもとに作ったということを光琳が自ら箱に記しています。

藤田美術館のWEB

曼荼羅もまじまじと細部まで見ることができて感激!


傳三郎の好み
数寄者たちは、それぞれの厳しい眼で、美術品を選び、集めてきました。 だからこそ、箱をあつらえ、仕覆をつくり、付属品を用意し、自ら銘をつけ、大切に扱うのです。 美術品を守るために蒐集を始めた藤田傳三郎ですが、そのいずれにも愛着がありました。 中でも、特に大切にしたと分かるものを傳三郎好みとして展示します。 傳三郎が自らの号を与えた香炉や茶入、遺愛の掛け軸…
感じてください。
数寄者として、茶人として傳三郎がそそいだその眼差し、その美意識を。

藤田美術館WEB

例えば重要文化財の古瀬戸の茶入。室町時代のものです。

利休の茶杓もとても興味深かったです↓

利休作の茶杓



中国・南宋時代の禅宗寺院で使われた天目茶碗。
禅僧が表した墨蹟。
どちらも漆黒の中に精神世界を重ねたもの。
天目茶碗は室町時代以後に日本でも高い人気を誇り、中でも最高峰とされたのが青い斑紋の浮かび上がる曜変です。
曜変天目茶碗、同時代の禅僧の書、二つの漆黒を感じてください。

藤田美術館WEB
国宝の曜変天目茶碗

漆黒の中にブルーが素晴らしい曜変天目の茶碗。
雑誌や本、WEBでしか見たことがなかったので、本物を初めて目にして国宝にしたくなる氣持ち、わかりました。

曜変天目茶碗のページ https://fujita-museum.or.jp/topics/2022/03/25/1903/


お庭にある茶室も素敵


美術館情報

開館時間 10:00~18:00
休館日 年末年始のみ
入館料 1,000 円(19 歳以下無料)
※19 歳以下の方は年齢確認できるものをご提示下さい

お問い合わせ:TEL 06-6351-0582
公益財団法人 藤田美術館
〒534-0026 大阪市都島区網島町10番32号


また行きたい。

宋光 SoCo

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