見出し画像

ニートがまとめた、企業の財務分析の方法

先の見えない今の時代、どの企業に乗っかるか?

コロナショックでニートになった僕が、今後乗っかる企業を間違えないために企業の財務分析の方法をまとめました。
財務に関してはズブの素人ですが、なるべく理解しやすくまとめたつもりです。
就活、転職、資産運用などの企業分析に役立つと思います。
では早速中身に移りましょう。

分析に欠かせない3つの指標と簡単な解説

1、損益計算書(PL)ー経営の成績書(稼ぐ力)
2、貸借対照表(BS)ー企業の家計簿、体力(守る力)
3、キャッシュフロー計算書(CF)ー企業の金遣い(運用する力)

それぞれ解説します。

・損益計算書(PL)ー経営の成績書(稼ぐ力)

…企業が特定の期間において、どれだけ収益を上げたかを表す指標。
簡単に言うと、『いくら稼いでんの?』のチェック資料です。
言葉の説明は以下の通り。

・売上高
企業が事業で稼いだお金の合計のこと。『企業の規模がわかる。』

・売上総利益
売上高から仕入れなどの費用(売上原価)を引いたものです。

・営業利益ー『本業が儲かってるかどうかがわかる』
売上総利益から経費(販売管理費、例→人件費、オフィス賃料など)を引いたものです。

・経常利益
営業利益(売上高から原価と経費を引いたもの)に本業以外の収支(営業外収益-営業外費用)を足したものです。
『企業の総合的な経営力がわかる。』

・税引前当期純利益
経常利益に特別損益(特別利益-特別損失)を足したものです。
特別利益・特別損失とは、その年だけ臨時に発生した利益や損失のこと。

・当期純利益
税引前当期純利益から税金(法人税など)を引いたものです。
売上高から経費や税金を引いたあと、最終的に手元に残る金額。
『最終的にいくら儲けたがわかる。』

・貸借対照表(BS)ー企業の家計簿、体力(守る力)

…バランスシート(Balance Sheet : BS)ともいいます。企業が持っている財産(資産・借金)の状態を表す指標。
簡単に言うと『いくら貯金持ってんの?』のチェック資料です。
ちなみに、今回解説する財務諸表の中で、このバランスシートが最も重要視されます。
なぜかと言うと、会社の安全性がわかるからです。
どういうことか分かりやすくするため、個人で例えてみました。

例)
年収1000万稼ぐハイスペサラリーマンがいたとします。
サラリーマンで年収1000万はすげーと思いますよね!?
でも、銀座の寿司屋によく行くわ、タワマン住んでるわ、ハイブランドの服ばっか着てるわで金遣いめっちゃ荒い。
月末にはほとんど給料残ってない。
こんなやつ将来不安じゃないですか?

結局、稼ぎ云々より最終的にいくら持ってんの(貯めてんの)?が、この貸借対照表でわかります。
これが、貸借対照表が重要視される理由です。
以下言葉の解説

・流動資産
資産とは、会社が集めたお金のことです。流動資産は、そのうちの有価証券や預金など、『1年以内に現金化ができる資産』を意味します。

・固定資産
土地など長期にわたり保有するような資産のことです。

・流動負債
負債とは、分かりやすく言うと企業の借金のことです。そのうちで、『1年以内に返済しなければいけないもの』のことを指します。

・固定負債
社債など、1年以後に返済が必要な借金のことです。

・純資産
投資家から集めた資金と今までの会社の利益を合計したものです。


・キャッシュフロー計算書(CF) 企業の金遣い(運用する力)

…企業の一定期間における、保有しているキャッシュ(現金など)の量と流れ(使い道)を示す指標。
この表では、企業の金遣いが分かります。

なぜ大事か?
会計上の「利益」と「手元の資金」はイコールではありません。
キャッシュフロー(お金の流れ)に注目することで、企業の資金状態を判断することができて「黒字倒産」の危険性を予測することもできるからです。


以下それぞれのキャッシュフローと分かること
。

・営業活動によるキャッシュフロー
本業による収入と支出の差額が分かります。

・投資活動によるキャッシュフロー
株などの取得や売却によるお金の流れが分かります。

・財務活動によるキャッシュフロー
お金が不足した分をどうやって補ったのかが分かります。

これらの財務諸表をどう見ればいいのか?
企業の財務分析は、三つの観点で捉える。

1、成長性指標 / 企業がどれだけ成長しているか。
2、収益性指標 / 企業がどれほど儲けてるのか(利益を出してるか)。
3、安定性指標 / 企業が安定しているか。

・成長性指標

...企業がどれだけ成長しているかが分かる
。
そのための指標は、主に2つ。

1、増収率、増益率。(前年と今年の損益計算書を見比べる)

この指標は、シンプルに売上と利益が伸びているかを、前年比で見た数字です。
基本的には、売上や利益が伸び続けていれば、企業は成長。反対に衰退していれば、事業が縮小しているということになります。

2、投資活動のキャッシュフロー(キャッシュフロー計算書)

財務諸表の中の1つである、キャッシュフロー計算書の「投資活動によるキャッシュフロー」からは、投資活動によって会社に入った、または出ていったお金の流れがわかります。
投資を行った場合はマイナス、反対に株や固定資産を売却し、現金に変えたならプラスになります。

一般的に、企業が成長のフェーズである場合、設備や子会社などに積極的に投資するため、投資活動のキャッシュフローはマイナス。反対に、事業が縮小しているときには、設備などを売り払い、そこで得たお金で負債の返済をするため、キャッシュフローはプラスになります。

・収益性指標

...企業がどれほどの利益を獲得しているのか(儲けてるのか)が分かる。
その収益性を測る代表的な指標は、以下の4つ。

1、売上高、経常利益、当期純利益(損益計算書を見る。)

・売上高

『企業が事業活動によって稼いだお金の合計のこと。企業の規模がわかる。


・経常利益
『営業利益(売上高から原価と経費を引いたもの)に、本業以外の収支を足したもの。企業の総合的な経営力がわかる。

・当期純利益
『売上高から経費や税金を引いたあと、最終的に手元に残る金額。いくら儲けたがわかる。

またこれらの各値を企業の従業員数で割った、「従業員1人あたりの」売上高や利益を確認することで、実際の社員の生産性がわかる。

2、営業活動のキャシュフロー(キャッシュフロー計算書を見る。)

『本業によって得た現金の増減』を示す。
なので、キャッシュフロー計算書の中で、最重要な項目。
この値がプラスになってたら、本業は順調。マイナスの場合、不調。継続的にマイナスが続く場合、倒産の可能性も出てくる。

3、売上高利益率(粗利率)ー損益計算書から計算する。

 『売上高利益率(粗利率)=売上総利益÷売上高』

『売上総利益が全体の売上高に対してどれだけの割合か』を示す。
業界ごとに粗利率は違うので、同じ業界内のライバル会社同士で比べるといいかも。
これで業界の構造理解や、企業ごとのビジネスモデルの違いが見えてくる

4、総資本経常利益率ー貸借対照表から計算する。

『総資本経常利益率=経常利益÷総資本×100(%)』
『費やした資本に対して、どの程度利益を生み出すことができたか』を表す。
『企業の資本運用力=お金を増やす能力』がわかる。
これも同じ業界内のライバル会社同士比べるといいかも。
どの企業がもっとも利益を生み出す力があるのか、ある程度わかる。

・安定性指標

...企業が安定しているかが分かる。
安定性を測る代表的な指標は、以下の3つ。

1、自己資本比率ー貸借対照表から計算する。

『自己資本比率=自己資本(純資産)÷総資本(資産合計)』

「自己資本比率」とは、総資本のうち、返済不要である自己資金が何%を占めるかを表す。
『企業の借金が多いのか、少ないのかがわかる。』
この数値が高いほど、企業は無借金に近く、会社の経営は安定しており、倒産しにくい企業とみなすことができます。一般に、自己資本比率が40%を越える企業は、倒産しにくい企業と言われています。

2、流動比率ー貸借対照表から計算する。

『流動比率 =流動資産 ÷ 流動負債×100%』

倒産しないためには、当然ながら負債に対して、資産が多いほうがいい。
『企業の短期的な支払い能力がわかる。』
一般に、流動負債に対して、120%程度の流動資産があれば、問題ないとされています。
150%を越えるような企業は、非常に健全な経営をしていると言えます。

3、当座比率ー貸借対照表から計算する。

『当座比率=当座資産÷流動負債×100%』

※当座資産とは、「現金及び預金」「受取手形」「売掛金」「有価証券」

先ほど説明した流動資産には、商品や原材料などが含まれていました。しかし、これらの資産は、「商品が売れずに、在庫として残ってしまった」、「結局売れず、廃棄となってしまった」などの理由により、お金にならないリスクがあります。
『お金にならないリスクのある資産を除外してもなお、当座資産が流動負債を上回っているかどうか』をチェックする指標です。
一般に、当座比率は100%を超えていれば問題ないと言われています。


まとめ

というわけで自分の備忘録として、まとめてみました。
素人ながらシンプルにまとめたつもりですが、わかりにくい、間違ってるなどいろいろありましたら、コメントなどで教えていただけると幸いです。

僕は、最近転職活動で正社員雇用が決まったので、ニートを脱出します。
現在、入社する企業の財務状況を調べて、個人としてどのくらいの営業成績を出せばいいのかを導き出すために今回の資料を使いました。
入社後は、それを指標に活動していく予定です。

読者の皆さんも気になる企業があったら調べてみてください。
ちなみに調べ方ですが、『調べたい企業名 有価証券報告書』とか『調べたい企業名 決算短信』ってググれば大体出てきます。

例)ソフトバンクの財務状況を知りたい場合、

『ソフトバンク 決算短信』

でググる。

的な。
いろいろ役立つと思うので使ってみてください。

ではまた!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?