見出し画像

パラノマサイト FILE23 本所七不思議 #9

どうも、しゅのです。
前回に引き続き警察官コンビのお話。

今後一緒に行動するにあたり、隠し通せることではないので、ボスは襟尾に今の自分の状況を説明することにしました。

ただ、時間がないので移動しながら。

襟尾「つまり「蘇りの秘術」っていうのが本当に存在していて、それを使うためには本所七不思議に由来する呪いの力で人を呪い殺さないといけなくて…で、ボスが受けた呪いは「落葉なき椎」である…と。そういうことですか。」

襟尾くん、とても分かりやすくまとめてくれました。そしてここで衝撃の事実が判明。

なんと、ボスが以前所属していたのは警視庁の秘匿部門「心霊対策室」ですって。さすがの襟尾くんもびっくりです。

襟尾「オレ、そういう秘密部隊的なやつに憧れて警察に入ったんですよ!!!」

ボス「…あ?」

襟尾「考えてみれば当然ですよね!呪いとか霊障とかが実在するのなら、その被害への対策部門が市民を守るべき警察組織にないってほうがむしろおかしいですもんね!」

適応力がすごすぎる。
表面上は霊はいないことになっているため、「心霊対策室」通称「シンタイ」は水面下で活動しているそうです。ボスが所属していた4年間は、そういった心霊事案ばかり対応させられてきたとのこと。ただしボスには全く霊感はナシ。

襟尾「で…どうするんですかこれから。」

ボス「今回みたいに呪いが市内に蔓延するのは、それなりの緊急事態でな。惨事が起こる前に原因を取り除き平定させる必要がある。」

そういうのは本来「シンタイ」の仕事なのだそう。ですがボスが連絡をしたところ、主要チームが別件で出払っているとのこと。在籍経験があるならうまく対処しておけよ、とのありがたいお達しを受けました。

襟尾「じゃあもしかしてさっき言ってた残業っていうのは…?」

ボス「おう、そのもしかしてだ。ちょっと手伝ってもらうぞ相棒。」

💪グッ

ボス「いや、柔らかすぎるだろ。頭。未知の仕事になんの抵抗感もないだと?」

襟尾「だって非常事態じゃないですか!オレらしか対処できないならやるしかないですよ!!」

襟尾「ありがとうございます!!」

己の固定観念を躊躇なくぶっ壊していくスタイル。頼もしいです襟尾くん。

そして、呪いによる被害を防ぐために、七不思議ゆかりの地を回って他の呪主を探そうという作戦。ボスが呪主だとバレたら命を狙われる危険もあるため慎重に動かねばなりません。

ただまあこちらは警察。怪しい人がいたらどんどん声をかけていきましょう。

ということで職質!
両国橋にいる怪しい人物といえば…

波垣1%
時系列的にまだ0%かも

並垣「ねえ刑事さん、「落葉なき椎」って知ってます?」

ボス「先に俺の質問に答えてくれや。ここで何をしていた?」

並垣「僕は本所七不思議の「落葉なき椎」を探してたんです。もしかして刑事さんがたなら心当たりはないかなー?って。」

あっなんてこと!言っちゃった。

並垣「あはは!なんだ、案外簡単に尻尾を出すんだね。」

ボス「それを知ってるお前さんも、自ずと呪主である可能性が高くなるわけだが?」

ボスは冷静です。さすがボス。並垣は「隠すつもりはない」と言いながら自分の呪詛珠を見せてきました。

並垣「ぼくは呪主が見つかったからって問答無用で殺しにいくほど無鉄砲じゃない。刑事さんたちもそうでしょう?一般市民に呪いを使ったりはしないよね。」

おわ!呪詛行使ボタンが出てきた!ということは並垣は嘘をついている!まあ私としては全然「行使」してもいいのですが(よくない)ボスは警察です。並垣の言うとおり一般市民を呪い殺しちゃ洒落にならん。

ボス「いいだろう。こちらとしても話し合いで穏便に済ませたいところだ。」

ボスも手持ちの呪詛珠を見せました。椎の木の葉がモチーフですね。

襟尾「えっ!なんでボスのほうが待ってるってバラしちゃうんですか!?」

ボス「で、こいつの呪いの力だが…」

襟尾「えええっ!ボス!そんなことまで話しちゃったら…!」

ボス「俺を欺こうとした相手を縊死させることができる…ってやつでな。もしここでお前さんが俺に嘘をついたら…それだけ分かれば充分だろ?」

襟尾「えっ!?そうなんですか?めちゃくちゃ便利じゃないですか!!」

襟尾くんアホの子で喧しい愛おしいな。

↑これすらも嘘ってこと?
度胸すごい

並垣「ぼくには生き返らせたい人がいる。だから滓魂を集める協力をしてほしい。」

ボス「ダメだ。」

並垣「そこをなんとか…。他の呪主を教えてくれるだけでいいからさ。」

探偵とマダムのような協力関係を求めていますが、警察の立場としては見逃すわけにはいきません。

並垣「頼むよ。今ならまだ刑事さんたちも見逃してあげるからさ。」

でた!並垣の呪霊です。あ、でもこれは声を聞かなければ呪いは無効。そして興家くんの時以来、ボイスを0にしたまま!

やはり今回も無効!

あ、ということは現時点で0%ではないようです。(どうでもいい)

呆然としている並垣を襟尾くんが取り押さえます。そして並垣の呪詛珠を奪い取りました。

よーし並垣お縄につけ!
…と思ったんですが、ボスは呪詛珠さえ回収できればいいということで解放してしまいました。なーんだ。でもボスたちと会う前に誰か殺してない?いいの?

並垣「ぼくの蘇りの秘術が!」

ボス「残念だが諦めろ。最初からそんな都合のいい術なんてなかったんだ。事情は知らねえが、そんなものは忘れて正しい方法で弔ってやんな。…わかったらもう行け。」

「いやあボス、危なかったですね!」

ボスの手には今、呪詛珠が2つ。なんと並垣が持っていた「足洗い屋敷」の呪いも行使できるようになったようです。
声を聞かせるだけで呪詛行使できる、ひときわ呪いが強い呪詛珠。早めに回収できてよかったですね。

ボスと襟尾くん呪主探しはまだまだ続きます。この2人、やっぱり意外と良いコンビ。

#10につづく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?