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Stories

現在、吉祥寺ギャラリーイロにて開催中のオンライン企画展「Stories」に出展しております。


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作品名は「WOOL100% ETERNAL BREAD」。羊毛フェルトで作ったほぼ実寸サイズの食パンです。



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時世から、予定していた諸々が延期になるなど、制作スケジュールに余裕が出たところで企画展のことを知り、世界的にも個人的にも静止したこの不思議な時間を活用して、今いちばん作りたいものにじっくり取り組んでみようと考えたとき、真っ先に浮かんだのが「食パン」でした。




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実は食パンを作るのは初めてではなく、遡ること2006年。雑誌のお仕事で、絵本に出てくるモチーフをハンドメイド作品で表現するという企画があり、その際、ラッセル・ホーバン作「ジャムつきパンとフランシス」に出てくる「ジャムつきパン」を制作。

当時はフェルトを始めて間もないころで、動物モチーフのバリエーションを増やすことしか考えておりませんでしたが、パンを作ってみると、その表現において、羊毛との相性がとても良いことがわかり、動物とは違う高揚感があったのでした。



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以来、個展や友人との二人展をしていく中で、テーマに合う時はチャンスとばかりにパン作品を挟み込んで来ましたが、会場の雰囲気づくりの一環としておもしろくはあっても、お客様が「買いたいな」と思うのはやはり動物作品であることが多く、「パンに時間をかけるなら、ひとつでも多く動物を」という気持ちもまた湧き上がり、ついつい後回しになっていたのでした。




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そんなこんなで、今回ようやく積年の想いを投じる機会を得ることができました。食パンで参加したい旨を伝えたところ、快諾してくださったイロさんにはとても感謝しております。(ちなみにオーナーの前田さんには昨年SLEEPY SHEEPのロゴもデザインしていただきました)





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で、肝心の作品ですが、我ながらよい出来だと自負しております。「パンを部屋に飾って愛でる」というのは、なかなかイメージしづらいことと思いますが、置いてあると目が吸い寄せられ、眺めていると心が揺り動かされ、触れてみるとパンに近いような遠いような感覚に困惑する・・・。ほんの少しではありますが、「アート寄りの雑貨」に近づけたかと思います。単に「フェルトでリアルなパンを作りました」以上の何かに。

たぶん。




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想いが高じて作品についてのstoryを詩で表現するまでに。

ぜひ特設サイトを覗いてみてくださいませ。






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