『どうしても生きてる』朝井リョウ
※ネタバレするかも
人生に対して鬱々とした気持ちになったら、再度この本を読みたいと思う。
短編エピソードが語るそれぞれの生きづらさやモヤモヤ、日常では見えてこないけど確かに存在するもの、表出されづらいもの、が読んだ後の私に温かいものを与えてくれるから。
それでも生きようとする人達がじんわりと何かを伝えてくれているような気がする。
頑張ろう、と自分を鼓舞したり、誰かに応援されるよりもすっと自分の中に浸透していくような。
このまえ読んだ『正欲』も好きだったけれどこの本もまた全然違う角度で好きになった。
(正欲は圧倒的な孤独な感じや理解し難い人の生き辛さに想像力を働かせてくれたり、多様性という言葉にあぐらを書いていることに突き刺すような感覚があって面白かった)
朝井リョウの小説を読んでいると、これほどまでに人間の感情や心の動きには日本語の表現の幅があるものなんだと思うし、日常や自分の心の動きに対してメガネをかけてくれるような、視力が上がるような感じがする。(なんて真似っこしてうまい例え言いたいだけだけど笑)
ピタッとハマる言葉が生まれるの羨ましいな。日本語もっと上手くなりたい。日本人なのに笑。
そんなことを思いました。
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