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夏目作曲帳その3 夕方5時の音を探す

こんにちは。お久しぶりです。

見切り発車で始めた夏目作曲帳。最後の更新は一カ月以上前。

wikipediaの「三日坊主」の項目をここにコピペして連載を強制終了するという名案が脳裏をよぎりましたが、踏みとどまりました。危ないところでした。

実は、ちょうど更新が途切れた4月中頃から、自粛生活の閉塞感に飲まれ、本格的に病んでおり、あまり記憶がありません。息はしてた。

それでも・・・ぜんぜん元気なくても・・・



できました

仕上げました。

聴いてほしい。褒めてほしい。

結局、何も生み出せなかった一日が僕をいちばん苦しめて、なにかを作って、出来上がった時の孤独な喜びが、僕を救ってくれる気がします。呪いです。でも、音楽は好きです。

さて、今思えば、たいそう心情が反映された曲名ですね。助けて。イラスト(最高)は、いつもお世話になっている三上さんにお願いしました。素晴らしい絵です。

後追いになってしまいましたが、今回はこの曲のコード進行についてお話しします。曲を聴きながら読んでくれたらうれしいです。

〇夕方5時のコードを探す

前回の記事でも触れた

『夕方の工場地帯に、どこか黄昏れた感じの女の子が立っている』

という、着想をだいじにして、アコギをじゃんじゃか弾いて、鼻歌を歌いつつコード進行を考えます。

コードというのは、「ドとミとソ」とか、いくつかの音が重なった音のことです。コードの移り変わりのうえに、歌のメロディがのっていきます。コード進行は川、メロディは船、ボクは比喩依存症です。

コード進行によって、曲が明るくなったり悲しくなったり、おしゃれになったりします。僕はコード進行フェチで、自分で作るときもこだわっています。

エスオーエスのサビ部分のコード進行をすこしだけ解説します。

(capo1)
宇宙船どっか連れてって
GM7                 AonG
モールスコードツーツーツー
F#m7
わからないなら壊してよ
Bm7                  Am7

やたら登場している7という数字がつくコードは、ちょっと洒落てて、物憂げな雰囲気の響きです。黄昏コード。曲全体をこの7で覆いました。

黄昏コードは、僕の好きなフジファブリックというバンドの曲でよく使われています。この雰囲気です。

GM7から続くAonGというコードは、ちょっと変わった音なのですが、大好きな音で、隙あらば入れてしまうコードです。夢の中にいるような、空に浮いたような音です。この音をいれた瞬間にサビの最初の歌詞が浮かびました。

BUMPの藤くんはこの進行を多用します。たとえば車輪の唄のサビでも、少し違いますが同じようなコードが使われています。僕はBUMPが好きです。

いきものがかりの名曲「気まぐれロマンティック」のサビも同じコード進行です。

三つ目のこだわりポイントは、最後のAm7というコードです。王道の流れだとA7というコードに行きつくところを変えています。このひと癖で、歌メロがぐっと引き立ちます。このワザは、「NHKにようこそ」というアニメのOPから学びました。名曲です。

コード進行作りはお絵描きに似ています。描きたい色を色鉛筆から選んでいく感じです。最初は12色しか知らなかったのですが、たくさんの素晴らしい曲を聴いていると使える色が増えていきます。それが楽しく悩ましいのです。

コードの話は一生続けてしまいそうなのでこのへんでおしまいにします。

次は歌詞について書いていきます。ストップ三日坊主!

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