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この猫、死にながら生きています

どもども、椛です。

皆さん、突然ですが「シュレディンガーの猫」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

量子力学の勉強で聞いたことがあるという方がいるかもしれません。

「シュレディンガーの猫」とは

これからシュレディンガーの猫についての説明をしますが、読まなくていいという方は次の見出しまで飛ばしてください。

さて、シュレディンガーの猫についてですが、これは別にシュレディンガーさんの飼っている猫の話ではありません。

まず、箱の中に猫が入っているとします。

そしてこの箱の中に放射性同位体(ラジオアイソトープ)という、崩壊すると放射線を出すような原子を1個入れます。

※ここで原子が崩壊するというのは原子が分裂すると考えてもらって大丈夫です。

(実際は電子を「放出」するベータ崩壊などがあり、「分裂」するとは言わないですが。)

ここで、放射性同位体には半減期という、

「このぐらいの時間が経つと全体の半分の原子が崩壊する」

というものがあります。

例えば、半減期が8日の放射性同位体が100個あるとすると

8日後には50個、さらに8日後(16日後)には25個になっているということです。

(ここで終わらせたのは24日後の個数がうまく書けないからですね。)

さて、先ほど、箱の中に放射性同位体を1個入れました。

この放射性同位体の半減期を1時間としましょう。

そして、ガイガー計数管という放射線を観測する装置で放射線が観測された場合に、箱に毒ガスが充満するよう仕込んでおきます。


1時間後、猫の生死はどうでしょうか。


毒ガスの効かない猫だったり、1時間ピッタリに箱を開けたから毒ガスは充満したけどギリギリ生きていた、などは考えないものとします。

放射線が観測された→猫は死んでいる
放射線が観測されなかった→猫は生きている

と考えてください。

上の話をまとめると、箱の中には1個の放射性同位体があり、その半減期は1時間です。

1時間後のことを考えていますから、原子(放射性同位体)が崩壊する確率は50%となります。

なぜ1時間後の崩壊する確率が50%かというのは、

半減期は全体の半分の原子が崩壊する時間

だからです。

具体的には、半減期が1時間の2つの原子A,Bを考えます。

1時間経ったときには

Aは崩壊した。Bは崩壊していない

または

Aは崩壊していない。Bは崩壊した

が考えられます。ここで、全体の半分は崩壊するので「両方とも崩壊した」「両方とも崩壊していない」は考えません。(考えても同じですが。)

すると、1時間後にはA,Bはともに2パターンのうち1パターンが崩壊する、すなわち1/2(50%)の確率で崩壊するというということが言えます。

したがって先程の議論で箱の中の原子が崩壊する確率は50%なのです。

さて、話を戻すと原子が崩壊する確率が50%ということは、猫の生死の確率は五分五分で、どうなっているか実際に確かめてみないと分からないですね。

これがシュレディンガーの猫というものです。

日常生活での使用例

では、シュレディンガーの猫が日常でどう使えるかを考えてみましょう。

「日常で使う際の」大事な考えは、

実際に確かめてみないと分からない

です。


何か思いついたでしょうか。


ここで、私の例を挙げます。

ことわざで「来年のことを言えば鬼が笑う」というものがあります。

また、旧約聖書イザヤ書43章18節の一部には

「あなたがたは、さきの事を思い出してはならない」

と書いてあります。

どちらも「未来のことは分からない」ということを表しています。

そして、実際に生活していて、予定・計画を立てることがあっても、その通りになるかは分かりませんよね。

もっと言うと、実際にその「未来」にならないと分からないですよね。

ということで、予定・計画には全てシュレディンガーの猫の考えがあるのです!

具体的には

A:課題やってねぇー。
B:やばいじゃん。いつまで?
A:明後日。
B:明日までにやらなきゃまずいじゃん。
A:そうなんだよ〜。でもやるかどうかはシュレディンガーの猫だからなぁ。

こんな感じです。

ここで、Aに対し、「今すぐ課題やれよ。」や「絶対やらないだろ。」と思った方、正解です。

とにかく言いたいことは、先のことを案じているときに「シュレディンガーの猫だからなぁ」と言うことができる、ということです。

皆さんも是非使ってみてください。

ちなみに私は使っています。


最後に

いかがだったでしょうか。

これからもSchool Life Dictionaryとして「#日常で使える勉強」について投稿していきたいと思います。

他にも「こんな勉強内容が使えるよ!」と思いついた方がいらっしゃれば是非コメントしてみてください。

また「この勉強内容って日常で使えるの?」と思ったものをコメントしていただいても構いません。

私が使っている内容だけでなく、コメントで来たものに対しても記事を考えていきたいと思っています。

最後に、この記事を読んでくださりありがとうございました。

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