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わたしを構成する惑星

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2019年9月の記事一覧

半島の青

束ねた髪をほどいて
空港に降り立ち
メール画面をひらいて
息災をつたえる

入り江に風がわたり
青いガラスのように
湖も冴えている
水辺のコテージで
半年の空白を
なぞるように
斜めの角度で笑ってみせる

未明に目を覚まし
窓を開けたら
風が潮をいざなって
素肌へしみこむ

小火のような痛みが
やがて燎原の火となり
わたしを滅ぼすまで
オルゴールは鳴りつづける

わたしを構成する惑星

なくなった会話の隙間を埋めるように
比喩だけを頼りに
横断歩道の白を選んで歩く

あなたの猫背に急かされて
嵩張った髪を間引いて
わたしは低空飛行をはじめる

たくさん失う
わたしの星を数えて
(遠くで踏切の鳴る)
、だから二日ぶりの雨が
 慰めにすらならないと知る

息絶える夜を見送って
出口に逆らって
電車が夏を産む

枯れ草のように乾いた髪を梳くたび
いとおしく思う
春が滅んでいく

*『現

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