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銃器:やさしい銃器入門【現代の小火器TOP10/あとがき】

【あとがきのまえがき】

ここは草木に半ば埋もれた田舎の廃墟の、薄汚れたガレージ空間だ。
天井には虚実ヤモリや虚実ハエトリグモが這い回り、埃の黴の匂いがする。
その辺に散らばった残骸は虚実ジャンク情報だ。好きに使うがいい。

よくきたな。おれはslaughtercult、自称note界の銃器クラスタだ。
おれは毎日大量の銃器について考えているが、誰にも語るつもりはない。
お前が今いるこの場所は虚実の狭間、言わば思考のスクラップヤードだ。

世界で指折りにGUN法の厳しいこの日本で、誰が銃の情報を求めるだろう。
それは脳内に住まう非実在性腰抜けの言葉で、おれ自身の不安の裏返しだ。
おれはそんな虚実BULLSHITを無視して、ひとまず記事を書くことにした。


【記事:第1回第2回第3回第4回第5回


リンク先はFREEウェイの誘導看板であり、今慌てて読みに行く必要はない。
おれは一連の記事のあとがきを書くにあたり、ここで一旦内容を総括する。
お前が読む価値のある記事かどうかは、これから各内容を読んで決めろ。

悪いがCORONAは無い。UCCのインスタントコーヒーで我慢してくれ。
アルコールもカフェインも虚実ドラッグだ。摂り過ぎには10分注意しろ。
ジャンク情報をどう活かすかはお前次第だが、真贋の裏取りは自己責任だ

話を続ける。結論から言えば、その道のりはTAKE IT E-Zでは無かった。
自分の虚実知識を総決算する気で始めたが、自己の勉強不足をも痛感した。
虚実情報メガロポリスの煌びやかさに目を奪われ、時は徒に費やされた。

世界で指折りにGUN法の厳しいこの国で、銃を知る手段は限られている。
虚実情報メガロポリスとのSESSIONで、有益な情報を掴むことは困難だ。
おれは多言語行き交う裏路地を辛抱強く歩き、ジャンク情報を漁り続けた。


【現代の小火器 TOP10 ランキング】

ある種別に詳しくない者にとって、ランキングは安易だが効果的な手段だ。
人はより定数化された強さ、高さや権威づけに否応なく興味を惹かれる。
初回の記事を書くにあたり、ランキング形式をとるのはいわば必然だった。

虚実メディアに溢れる特集記事では、ランキングはボトムアップが常識だ。
おれはそんなの尺稼ぎのBULLSHITだと思い、迷わずトップダウンで書いた
重要な情報は最初に渡す。続きの情報を欲しがるかは、読み手の自由だ。

【現代の小火器 TOP10 ランキング結果】
第1位・AR-15(M16、M4……etc)   ♔アサルトライフル
第2位・AK(AK47、AKM、AK74……etc)♕アサルトライフル
第3位・STEYR AUG          ♗ブルパップアサルトライフル
第4位・H&K MP5            ♘サブマシンガン
第5位・Glock             ♖セミオートピストル
第6位・Model 1911           ♜セミオートピストル
第7位・S&W Model 10        ♞口径 .38/357 リボルバー
第8位・Winchester Model 1897     ♝ポンプアクションショットガン
第9位・Mauser 98          ♛ボルトアクションライフル
第10位・Ruger Mark IV          ♚口径 .22 ロングライフル

結果の一覧だ。この記事が初めてというヤツは、まず上記に目を通せ。
これを見て、お前が読む価値のある記事だと思ったら……後は好きにしろ。
上のLINK先では、1記事/2種類の銃を解説している。無論TOPダウンでだ。

ボトムアップで読みたいへそ曲がりは、第5回の10位から先に読むといい。
相互の記事内容に関連性はないし、何なら途中から読んでも問題はない。
虚実ジャンク情報とハサミは使い様だ……どう読むかはお前自身で決めろ。


【第1位・AR-15(M16、M4……etc)】

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*画像は www.luvo.cz/ から転載している。
画像の転載は転載元の転載規約に従って行え。

口径 5.56mm×45 ほか、アルミ・鉄・ポリ製マガジン、軽合金レシーバー。
初心者に銃を説明するとして、これかAK以外で話を始めるヤツはNOOBだ。
.22口径が妥当という意見は尤もだが、初回から話が退屈では意味がない。

設計は冷戦時代の1957年。銃の歴史の中では新しく、洗練された構造だ。
ベトナム戦争の泥濘、湾岸戦争、アフガン、イラクの戦塵を経験した猛者。
XM8もSCARもM27も、未だこの銃を全面的に刷新するには至っていない。

世界の少なくない国の軍隊や警察が、DI駆動のAR-15系統を運用している。
GUN法の緩い国では遊戯銃として人気だが、犯罪で多用される側面もある。
銃は持ち手の倫理観が試される道具だ。特にこういった類の強力な銃は。


【第2位・AK(AK47、AKM、AK74……etc)】

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*画像は https://molot.biz/ から転載している。
画像の転載は転載元の転載規約に従って行え。

口径 7.62mm×39、5.45mm×39ほか。鉄・ポリ製マガジン。鋼鉄レシーバー。
凡そAR-15と評価が2分される銃で、両者が比較されるのは宿命とも言える。
おれは自由主義者で、使いやすい銃が好みなので、この銃は2位となった。

設計は1946年で、AR-15より10年古い。構想元のStG44は大戦中の設計だ。
正規品、コピー品含め、世界中のありとあらゆる戦場で戦うワークホース。
AR-15が駄馬ならAKは駄牛。鈍重だがよりタフで辛抱強く、近距離に強い。

AR-15が先進国に多い一方、AKは途上国の軍隊や警察で主流の銃と言える。
未だに鉄薬莢が多く使われる(鉄は真鍮より安価だが薬莢の性能が劣る)。
ちなみにフィンランドは先進国だが、軍隊ではAKを採用していたりする。


【第3位・STEYR AUG】

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*画像は https://www.steyr-arms.com/ から転載している。
画像の転載は転載元の転載規約に従って行え。

口径 5.56mm×45。半透明ポリ製マガジン、ポリマー被覆軽合金レシーバー。
いわゆるブルパップ銃。色物と思いきや、意外に様々な国で使われている。
全長を縮めることと引き換えに、マガジンの交換性を犠牲にした構造だ。

設計は1970年代。銃器への強化ポリマー仕様が積極化された時代の産物だ。
分解整備性は非常に優秀だが、トリガー設計の癖の強さは特に強調される。
FN P90はセレクターを付けたが、この銃には未だにセレクターが無い。

オーストリアにカンガルーはいないが、オーストラリアにはAUGがある。
いかにもハイソで高価な銃だ。一部の国を除きエリート部隊向けと言える。
正直詳しい銃ではない。記事中で知ったか振りをしたことは反省している。


【第4位・H&K MP5】

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*画像は https://www.dakotatactical.com から転載している。
画像の転載は転載元の転載規約に従って行え。

口径 9mm×19。鉄製マガジン、プレス鋼板/ポリマー製レシーバー。
クローズドボルト発射・遅延式ブローバックでSMGの新たな地平を開いた。
この銃の構造には色々と問題がありつつも、未だに現役で使われている。

設計は1964年。アメリカの銃規制法GCA68の施行直前に実用化されている。
アサルトライフルの構造を流用したので、姿形はライフルのミニチュアだ。
ゆえに構えが自然と決まり、単射で狙って撃てるSMGに仕上がっている。

銃口の尖った3ラグは、サイレンサーが素早く着脱できる特筆すべき構造。
一体型サイレンサー版や、スーツケース仕込みの小型版など派生形が多い。
より高性能な銃が多く出回る中、いつまでも生き続ける掴み所のない銃だ。


【第5位・Glock】

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*画像は http://www.zevtechnologies.com/ から転載している。
画像の転載は転載元の転載規約に従って行え。

口径 9mm×19 ほか。ポリマー被覆マガジン、ポリマー被覆軽合金フレーム。
傾斜銃身の遅延式ブローバック、ストライカー撃発、軽量かつ多弾数。
市場では大人気で、今では上掲の銃のように、Glockのクローンだらけだ。

設計は1980年前後。『X線に映らない銃』と馬鹿げた噂で、一躍ブームに。
時代はBeretta 92FSだのS&W 5906だの、軽合金フレームDA銃の全盛期だ。
珍奇な外見とは裏腹にFOOL-PROOFな操作性で、市場に一定の地位を築く。

1992年アメリカのAWB法施行は、民間セミオート市場に冬の時代を告げた。
小型ピストルGlock 26は、弾倉10発制限を逆手に取ったユニーク商品だ。
様々の趣向で商機を掴んできたGlock、後発クローン相手に戦いは続く。


【第6位・Model 1911】

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*画像は https://www.edbrown.com/ から転載している。
画像の転載は転載元の転載規約に従って行え。

口径 .45ACP ほか。マガジンもフレームも鋼鉄(クローンは異なる場合も)。
1911年にアメリカ軍で採用されて以来、殆ど構造を変えずに生き続ける銃。
Glockと並び人気が高く、クローンも同じかそれ以上に山ほど作られている。

しかし末端がいくら近代化されても、基本設計の古さは否めない印象だ。
THUMBセフティ、GRIPセフティにSINGLE-ACITONトリガーは扱いが難しい。
Glockが変則型DAO、1911はSAO。どちらもトリガーの引き具合"は"均一だ。

全長21cm・空虚重量1.1kg……軽い銃に慣れた現代人は嵩張ると思うだろう。
軍人や警官に人気のGlock 19など、全長19㎝・装填重量 0.86kgでしかない。
性能は良いかもしれないが……こいつを携帯するには根性が必要だろうな。


【第7位・S&W Model 10】

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口径 .38 Special ほか。鋼鉄フレーム。ほかに軽合金・ポリ製フレームも。
6連発・Kフレーム・リボルバー。固定サイトだが命中精度もそこそこだ。
この銃の原型の開発年度は1899年。黒色火薬から無煙火薬への移行時期だ。

現代においては、リボルバーは殆ど進化の袋小路に達してしまっている。
フレームを巨大化してバカでかいマグナム弾を撃つなど、単なる遊び心だ。
おれたちはダーティーハリーではないので、大きさはこの辺が適当だろう。

全長 23cm、空虚重量 0.9kg(先細り銃身の場合)……1911よりも軽快だ。
反動も弾の威力も『軽快』。弾は6発しか入らないので戦闘力は慎ましやか。
幸い現代では .357 MAGNUM 対応版もある……それなら威力に不足は無い。


【第8位・Winchester Model 1897】

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口径 12ゲージ。鋼鉄製レシーバー、木製ストック・フォアエンド。
お前は散弾で撃った鳥の肉を喰いたいと思うか? おれは遠慮しておく。
さてPUMP-ACTION散弾銃だ。長銃身の猟銃は深窓の令嬢めいて美しいな。

開発年は1897年だが、原型の黒色火薬版が完成したのは1893年のことだ。
散弾の薬莢は総真鍮から紙筒になり……より湿気に強いプラ筒へと進化した。
PUMP銃の内部構造は、改良版1912から殆ど変わっていないのではないか?

銃身下の筒に装填した散弾シェルを、前後動のポンプ操作で上昇させる。
後は引き金を引けば、BOOM!! 全て人間の操作で完結するSIMPLE構造。
大粒散弾やデカい一発弾なら、殺傷力も充分。弾数が少ないのは難点だな。


【第9位・Mauser 98】

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*画像は https://www.mauser.com/ から転載している。
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口径 7.92mm×57 ほか。鋼鉄製レシーバー、ストックは木製ほか、様々。
言わずと知れたBOLT-ACTION。その流祖の一角に当たるのがGewehr 98だ。
1898年に設計された初期は、非常に長い銃身でフルストック仕様だったが。

それから2度の大戦だの何だのを経験し、BOLT銃はすっかり短くなった。
現代の猟銃で好まれるのは全長1m程度、銃身長5~60cm程度の代物だ。
銃身は現代ですら当然STEELだから、長すぎる銃身は重量増加の元なのだ。

大昔は長尺の歩兵銃で、横隊を組んで数km先に弾の雨を降らせていたとか。
現代の長距離SNIPERは直接照準で1~2km先を狙撃するから大したものだ。
それができるのは天才だけだが……凡人は銃を持って満足するのが関の山だ。


【第10位・Ruger Mark IV】

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*画像は https://www.ruger.com/ から転載している。
画像の転載は転載元の転載規約に従って行え。

口径 .22 LR。鉄合金・ステンレス製銃身、軽合金・ステンレス製フレーム。
今まで出てきた銃の中で、最も平和な銃だな。基本的には競技・遊戯用だ。
1949年に登場して以来、開発国アメリカでは銃器入門の定番となっている。

同種の銃は昔から、ColtウッズマンだのハイStandardだの色々とあった。
市場競争に揉まれる中で、1人欠け2人欠け……Rugerが残ったというわけだ。
それらの銃に共通する要素は、手首の形に素直な特有のグリップアングル。

.22 Long Rifleは小さくともR・E・A・Lだ。50mは真っ直ぐな弾道で飛ぶ。
小鳥やウサギくらいは撃ち倒せるし、肉を余り傷つけないので狩猟向きだ。
猪や人間も、近距離から顔を狙えば骨を貫く。余り侮らない方がいいぞ。


【今度こそおわりだ】

おれは初めから、こんな具合のライト記事を書きたかったのではないか?
このまとめで概ね内容は完結しているが、記事ではもっと掘り下げている。
お題の銃の派生形なんかを、画像や動画で適宜解説・紹介する感じだ。

1~5位はMODERNで、6~10位はVINTAGE……見事におれの趣味が出たな。
これは完全におれ独断のランキングで、誰かに押し付けるものでもない。
いちゃもんをつける腰抜けは、POSTAL-DUDE宜しく銃口でも咥えるんだな。

ま、この記事から読み始めた物好きがどれだけいるかは知らないが……。
銃は良いぞ。時を徒に費やし、虚実ジャンク情報を漁り続けても飽きない。
お前が『正確な』銃知識を身に着けることを、おれは一番に願っている。

さぁ、時間だ。おれは忙しい。いい加減に小説の続きも書かなきゃな。
あちこち手を伸ばし過ぎて随分と時を散逸したが、これで一旦は〆られた。
ガレージの扉は空けておくから、来たくなったらいつでも来い。じゃあな。


【やさしい銃器入門 現代の小火器 TOP10  終わり】

From: slaughtercult
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