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誰も頑張ることを教えてくれない

表題の通り。
誰も「頑張ること」を教えてくれない世の中になったな、と思うのです。

ブログや記事、本に書かれるのは「無理をしないこと」、「楽な方法を模索すること」ばかり。
それを勧める内容や、その方法を紹介する内容がとっても多いように感じます。

いや、「誰も」はちょっと言い過ぎか。
一部の人は努力する大切さを説いているのは事実だと思います、うむ。



物事を突き詰めようとすると、どうしてもつらい気持ちになったり、しんどくなって動けなくなるものです。
「どうすればいいんだ!」だなんて、頭を抱えたり、泣きたくなったり。
すべてを諦めて投げ捨てたくなったりする。

そんなときに「無理をするな」とか「こうすると簡単に乗り越えられるよ」みたいな囁きが入ると、考えることを止まってしまう。

いや…その言葉を信じる人が悪い、と言うこともできるのですが、自信を喪失しているときは誰かの声を無条件に聞きやすくなってしまうもので。



もちろん、「無理をするな」という言葉やアドバイス自体が悪い訳では無いし、
「こうやって楽をしよう」というブレイクスルーが人の打開策を生み出すこともあるのだけど。

でも、いつでもなんでも「無理するな」、「自分が楽なことをしよう」、
さらには「これはこうなんだ!(だからあなたは考えなくていいのよ)」みたいなものばかりに触れていると。

自分で疑問を持ったものを解決する方法を得れなくなってしまうわけで。

ヒットが打てない野球選手が、「無理するな」と言われてそれを鵜呑みにすればいつまでもヒットは打てないものだし。
誰かから「打てないならやめてしまえば?」と言われてやめてしまえば、自分を突き詰めることを覚えないし。
「このフォームが正解だから、こうして!」と言われれば、自分で試して研鑽する機会もなくなってしまう。



結局のところ、人って頑張らないといけないときがあるんです。
大体、成果を出している人とか、自分の夢を追いかけたり、未来を掴んでいる人ってとても努力している。

私はスピリチュアリストだけど。
「神様が運命を切り開いてくれる」だなんて、全く思っていない。

神様は「運命を切り開くきっかけ」をくれるだけであって、そのきっかけを元に努力をしたり、頑張る人だけが自分の未来を掴むことができるのだと思う。


それなのに、最近はみんな「考えること」を放棄するよう促しているように見える。
かのナポレオンヒルさんもそんな事を言っていた(最近の話ではないから、昔からなのかもだけど)。

「初心者にでもできる」
「たった15分でマスター」
「これだけやれば大丈夫」

町中に書籍にはこんな言葉が溢れていて、検索したページにはだいたいこんな言葉ばかり。

そういったコンテンツをとっかかりにするのはいいのだけど、そこに不十分を感じたら「自分で調べて学ぶこと」が大事なはず。
「自分で成長しようとすること」が大切なんだなって。


でも、今は「考えて成長する必要がある」、「努力することが大切である」という意味を吟味することさえも「放棄」させられている。

「毎日20分の努力でOK」
「~をすれば成長できる」

みたいな。


成長っていうのは、何か定量的なものではなく、日々繰り返されるものだし。
努力というのは、目標に向かって進んでいくことだから、目標にどれだけ近づくかによって進捗が決まるものなはず。

でも、もう考えることを放棄させられている場合、そういった…成長や努力の必要性ややり方、その苦しみについて知ることもない。



実際、まあ、個人的な体験によるものだけど。

何か成長しようとしたり、自分の抱えている問題をクリアしようとすると、「やっぱり」大変なものなんですよ。

マジで逃げたくなる。
どうしてこんなことをやっているんだろう、どうしてこんなに自分は才能がないんだ…どうしてこんな人間なんだ…
と、自分のすべてを否定したくなるぐらいにしんどくなることだって結構あるものだと思います。


でも、自分で問題を解決することや、その自分の悩みに休みながら向かって乗り越えて行くことで「しか」、得られないことがあるのは事実で。
感情論ではなく、自分の夢を叶えている人はみんな、そういった自己成長を経験しているのよね。


最近見たニュースで、走ることに全くの素人だった野球部員が、進学して入った陸上部で急に好成績を上げた…というのがあった。
その人は「YouTubeで脚が速い人のフォームを真似てみました」といっていた。




結局、努力なのだと思う。
でも、努力の仕方もあって…というか、無理し過ぎると努力できないようになってしまうので…無理をしすぎないことが大事になってくるわけで。

そこでやっと「無理をするな」という言葉の登場となる。
頭から「無理をするな」ではない。

きっとこれは、努力の仕方を学ぶことを「努力しなかった」結果なんだと思う。


なんか最後は落語みたいなオチになってしまったけど、努力の仕方は学ぶべきだし、その大切さも知るべきだと思う。

自分がいつの間にか、周りとの差をつけられる前に。

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