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マイノリティの話題性が消えるまで

そらです。
自分の気持ちの整理のためにも、書きました。
ここ数日悩んでいることの発端、悩んでいる原因、
長々と綴った自語りです。

学校の先生から電話が来ました。学校生活で僕が
注意されることと言ったら髪色くらいで、なんだろう、受験のことかななんて考えながら電話に出ると、
以前に授業で書いた作文の話でした。
外部のコンクール?に出すもので、みんな同じテーマの言葉から、自由に書くものでした。
僕は自分の性自認、性表現について書きました。学校のこういった場で自分のマイノリティについて書いたのは初めてだったと思います。なんで書いたんだろ。
ちょうど何人かの友達に公表した時期だったかな、
あとは純粋に自分が訴えたいことがこれだったのかな。
勢いで書き進めたけど、上手く纏まっていたか
不安だったし、先生に提出するのも少し怖かったです。
書いてる最中も、周りの席の人に見られることを
恐れてました。なんで堂々と出来ないんだろう、と内心は思うんですけど、反射になってて仕方ないですね。

提出してちょっとたった日に、
添削されて返ってきました。
先生はすごく褒めてくれました。下書きの紙に書かれたコメントが、"マイノリティの内容だから"より
僕の表現の仕方とかを褒めてくれている内容で、
それがすごく嬉しかった。安心して清書をしました。

冒頭の電話に戻ります。一学期が終わって、
もうその作文のことなんて忘れかけていたのに。
担任の先生が電話越しに、コンクール用に書いた作文が
国語科の先生たちにとても評価されていること、
コンクールで入賞出来るかもしれないこと、
それにあたって、もし入賞すると内容がネット等にも
ずっと残る可能性がある為、親の許可が必要なことを
教えてくれました。
内容が内容だから、親御さんの意見も必要で、と先生は言いました。でも、その数日前に異装届を出した際、
親にカミングアウトをしていないことを担任の先生には
伝えていて、それを知ってる先生はごめんね、とも
言いました。すごく配慮をしてくれてる、
心配してくれてることがわかりました。
もし大丈夫だったら、作文の内容を親御さんに見せて
欲しい。もし辛かったら、それはそらの好きな方で
いいよ、と言ってくれました。
すごく複雑な気持ちでした。
評価されていることは凄く嬉しい。
ただその評価されている理由は、マイノリティの内容
だからかもしれない。それと同時に、自分を今苦しめている理由もマイノリティ。
電話越しに声が震えちゃって、なんでか泣きそうで、
先生はすごく優しくて、生徒思いな人だから、
これ以上心配させたくなかった。
自分の中では、せっかく評価してもらってるんだから
出さないのは嫌だと決まっていたので、先生に
見せて結果を後日伝えると言いました。

そこから、数日、
僕はまだ作文を親に見せれていません。
なんでこんなに怖いんだろう。ということと、
自分の書いた作文を何度も読み返して、自分の性で
評価を得ることについて考えていました。

怖い理由の一つとして、対面での公表があります。
僕は今まで友達へのカミングアウトはSNSを通して。
他で明確に公表をして活動をしているのは、
この被写体活動だけなため、基本SNSを通して、文字を通してでした。これに公表を手助けされていました。
直接反応を見るのが怖いのだと思います。
SNSを通してであれば、相手側も自分も反応、返信内容を考える時間がある。自分も公表する内容を落ち着いて考えて伝えていけました。
それが出来ない、直接作文を渡して、直接感想を
貰わないといけないことがすごく怖いです。
もう一つとしては、親の言動からたまに"軌道修正"を
感じていることです。
この髪色だったら化粧しなきゃ合わないよ、
たまにはこういうスカートも買いなよ、こんなことを
たまに言われては適当に流してきました。でもいつかに
もっとこういう服着たら女の子らしいのに、みたいな
ことを言われて、衝撃で、いや公表していないから
僕の性表現を知らなくて仕方ないのですが。
あぁ、こういった女の子らしさを求めている節が
あるのだな、こんなに自分の好きな見た目で何年いても、そう思われている所があるのだな、という経験を
してから、言うのが怖いです。

公表が怖いというのと同時に、この作文の内容が
評価されることをぐるぐると考えてしました。
よく考えると、自分の性について改めて作文を書くってすごく不思議な事だなと思うんです。自分の中の
"当たり前"が他者にとっては少し珍しいことで、言い方が悪いけどそれを話のネタ?ウリ?にしている自分が
少なからずいるような気がして、
そこがすごくもやもやする。
実際まだまだ受け入れられていないことがあったり、
訴えかけたい内容があることは確かなのだけど。
こういった作文で"書けるネタ"みたいになっていることが、また僕の気持ちを複雑にさせます。
なので僕の中で、一つ目安を考えました。
今はまだ、マイノリティへの理解、受け入れが完全じゃないところがある。実際僕の書いた作文は評価されるし、僕は親にカミングアウトすることが怖い。
これらが解消するまで、マイノリティの存在が広く知られ、当たり前になるまでは自分の性自認、性表現、
価値観を発信してもいいだろう、と思うようにしよう
と思います。
自分が。勝手に。

今、LGBTQや性的マイノリティの問題が
何かと取り上げられることがあります。
僕は別に、特別カッコよかったり可愛かったり、
なにか秀でた才能を持った人間じゃありません。
ノンバイナリーであること、身体は女だけど、
男みたいな見た目でいたいこと、化粧もしないし、
スカートも履かないこと、異性にも同性にも恋愛感情が湧かないこと、とかが別にそういう人もいるでしょ、と、珍しくないこと、話題、ネタになるようなことではないことになって僕の活動の評価やウケが
悪くなるのなら本望だ、と思っています。
決して周りの評価の為だけに活動はしていないけれど。

ここまで長々と書いて、問題の作文は親に見せれてないので、オチもなにもないのですが、、
見せなきゃなあ、怖いなあ
でも多分、言えばわかってくれると思ってます。
もし受け入れてくれなそうだったら、
しっかりと話そうと思います。
これで入賞しなかったらなんだよってなるな笑
結果を楽しみにしよう。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
これからも自分らしく活動していけたらと思ってます。

ph(Instagram @____onemu)


プロフィール

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そら
高校3年 17歳
高校2年の時にノンバイナリジェンダーであるとを
自覚する。性別にとらわれない、一人間としての自分を表現、発信したく被写体の活動を始める。
東京在住。

ph (@OLYMPUS__)




















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