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思い出

「あんぽんたん、あんぽんたん」

そう楽しそうに口ずさみながら、よく私を散歩へ連れ出してくれていたおじいちゃん。
当時はあんぽんたんの意味が分からず、ただ楽しそうにしているおじいちゃんが好きだった。
…今になってもなぜその言葉だったのかはわからないけれど…

「今日はホットケーキ作ろうか」

おばあちゃんとはよくおやつ作りをした。
ホットケーキのほかには、ニラせんべい、牛乳で固まるやつ、おにぎり。
その他私と兄が食べたそうなお菓子も用意してくれていて、学校が終わればたくさん食べなと言わんばかりに出してくれた。

几帳面でお茶目で優しいおじいちゃん
おっとりでマイペースで優しいおばあちゃん
もう生きてはいないけど、優しい記憶が心にずっと残ってて、思い出すたび温かくなる。

でも私が不登校になったとき、おじいちゃんは自分のせいだと言っていた。
甘やかしたのが悪い、と。

言えなかった、けどちゃんと言いたい。
違うよって。
おじいちゃんは悪くない。もちろんおばあちゃんも。
そう伝えたい。
あんなに甘やかしてくれたから、今の仕事ができてるんだよって伝えたい。


#おじいちゃんおばあちゃんへ

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