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Money School 実践編

この記事は、Money Schoolでの学びをまとめたものになります。Final Eventで一生懸命、「お土産」を売っていた彼らの背景にこんな学びとストーリーがあったんです。授業が進むにつれプロジェクトが進行していく様を楽しんでいただけたら幸いです!

① プロジェクトの説明

Money Schoolとは、ものを実際に販売するというプロセスを通じて、お金のしくみや社会の仕組み、さらには仲間と協力することなどを学ぶプログラムです。(コンセプト/理論編はこちら)

仁禮よりスクール生に対して、プロジェクトの全貌が伝えられます。

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お土産を販売する最終イベントはいつ行われるのか、どんな人がくるのか、どれくらいの規模感なのか。そこでMoney School生は何をするのか、そのためにこれからの授業でどんなことをしていきたいのか、などなど。このあとスクール生のみんなが「自分がなにをしているかわからない」状況にならないよう、丁寧に説明していきます。

② 何を売るのか会議

ものを売る対象は、イベントに来てくれたお客さんになります。100人規模のイベントで、彼らにどんな「お土産」を売ることができるのかをみんなで話し合いました。

「親世代が多いから、子供に買って帰るお土産がいいかも!」
「参加者は男女比が半々だから、女子向けのポーチはあまり売れないかも」
「カバンを売るなら、A4も入る大きさのものにしよう!」
「不織布は安っぽく見えるんじゃないかな...?」

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などなど、お客さんがどうやったら喜んでくれるのかに想いを馳せている様子がわかります。
結局、トートバック、巾着、ポストカード、缶バッジ、をお土産として売ることに決めました。自分たちで何を売るのか決定することは、当事者意識を高めることに繋がります。

③ 売るものを作る

何を売るのか決めたスクール生は、続いて売るものを作っていきます。
この日はコンセプトを考えるグループと、デザインを描くグループの2つに分かれて作業を行いました!

コンセプトを考えるグループは、来場者にどんなメッセージを伝えたいのか考え言語化していきます。ディスカッションを進めるうちに、「メッセージを疑問形にすることでみんなに考えてもらう機会を提供できるのではないか」という意見にまとまり、"What’s your color? (あなたの色は何色?)"という素敵なコンセプトを作ることができました。

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デザインを描くグループの方は、どうしたら売れるか、ということも考えながら自由に絵を描きます。鋭い集中力で、素晴らしいクリエイティビティを発揮していました。

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自分たちの込めたいメッセージと、お客さん側の需要をすり合わせる作業を通じて、「売りたいものを売る」という意味を体感できる授業となりました!

④ 収支表から発注個数を決める

売るもののデザインが決定したら、収支表を用いて、業者への発注個数と売る値段を決めます。仕入れ値、売値、販売個数(見込み)の関係性から「利益」は生み出される、という「利益の仕組み」について学んだ後、実際の収支表を作りながら議論します。

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「(業者に)30個発注するのと、40個発注するのだと、1個あたりの値段が違う!」
「値段が違う商品を隣同士で並べると、安い方を買うかもしれないから値段を統一しよう!」

実際の計算を自分たちですることで、スクール生は多くの気づきを得たようです。
商売について考えるだけでなく、意思決定のプロセスをチームで行うことでコミュニケーションが生まれ、チームワークの重要性も体験的に学ぶことができ、素晴らしい時間となりました。

⑤ 販売シュミレーション

Final Eventで販売する際のレイアウトで商品を並べ、レジの場所を設定し、売る練習を行います。スタッフがお客さんに扮して、お店を訪れ、欲しいものを店員さんであるスクール生に伝えます。

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メニューの見せ方や、お金の計算、声のかけ方など、改善点が多く出てくることに気がついたスクール生。

「お金の計算は俺がやるから、お釣りを渡して!」
「商品のメニューを見せる位置はこっちのほうがいいね」

など、試行錯誤を繰り返す時間。本番のイメージも湧いてきて、ワクワクした様子を見せていたのが印象的でした!

⑥ Final Event 当日

心待ちにしていた当日。Leaper Schoolと合同の最終イベントであり、Leaper School生は一人一人が100人の前で自らの考えをプレゼンしています。そのプレゼンの間にMoney School生は、商品説明(コマーシャル)をしました。緊張した様子でマイクを握るスクール生たちでしたが、一生懸命商品に込めた想いを伝えます。

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そしていよいよお店がオープン。
たくさんのお客さんが商品を買いにきてくれ、お店は大繁盛。商品を受け取り、素早く計算機に打ち込み、代金を受け取ってお釣りを渡す。慣れない作業に真剣に取り組んでいる様子には心を動かされました。

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あっという間にイベントは終了し、多少の在庫が残って閉店します。
うまく計算ができなかったり、お釣りを渡すのが遅れてしまったり、普通のお店だったら咎められてしまうようなことも、イベント来場者のお客さんたちが暖かく見守って下さり、スクール生は安心して「ものを売る」という体験ができました。改めて感謝申し上げます。あくまで学びの機会であり、サポートしてくださる方々のおかげでMoney Schoolは成り立っていることを再認識した日でもあります。本当にありがとうございました!

⑦ 販売プロセスの振り返り

盛況で幕を閉じたFinal Eventの翌週、売上結果の確認と、販売プロセスの振り返りをみんなで行いました。ただ売って終わるのではなく、しっかりと振り返りを行うところがMoney Schoolの大きな特徴です。

まず、在庫量をみんなで確認し、売上と利益の算出をします。実際に売れた量を自分たちの目で確認することができました!(写真から結果を推測してみてください笑)

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(ギリギリで赤字。。!笑)

在庫の確認が終わると、「どうやったらもっと売れたか」について話し合います。

「レジと商品を置く場所を分けたら良かった」
「誘導の矢印を地面に貼っておけば良かった」
「値段設定が複雑だったかもしれない」

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などなど、多くの振り返りが彼らの口から飛び出します。
イチから自分たちでやったからこそ、感情も入り、どうやったら売れるかを真剣に考えることができました。リベンジしたい!と口を揃えて言った彼らは、マネーリテラシーについて体験的に学ぶことができたと確信しています。(赤字だったけどプロジェクトは成功でしたね..笑)

⑧ まとめ

「実際にものを売る」というプロジェクトを通じて、スクール生が学んだことは想像以上に多かったという実感がありました。
利益とは何か、価値とは何か、チームでプロジェクトを遂行するとは何か。スクール生は暗黙裡のうちに、多くのことを得ています。一緒に歩んだ3ヶ月の経験が、今後の活躍の小さな糧になってくれればそれほど嬉しいことはありません。
日本の学校ではあまり扱われない、お金の仕組みや社会の仕組みを、プロジェクトを通じて体験的に学ぶことのできるMoney Schoolは、これからを生きる子どもたちにとって重要な役割を担うと信じて、これからも継続、改善し続けていきます。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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追記(4月30日)
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、Leaper SchoolとMoney Schoolは延期となってしまいました。
しかし、こ子どもたちの成長機会が奪われてはならないと感じ、新たに小中高生のためのオンライン起業家教育プログラム ”TimeLeap Academy” を立ち上げました!

トプ画_最終3

TimeLeap Academyでは、小中高生がそれぞれの才能を活かしてビジネスアイデアを生み出し、実際に社会に価値を届ける経験を、ビジネス界の最前線で活躍する講師陣と共に全国の子どもたちに向け提供します!

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・TimeLeap 公式HP:https://www.timeleap.today/
・Money School ページ:https://www.timeleap.today/money-school
・「【マネー教育】ワクワクしながらお金を学べ!」,代表仁禮のインタビュー記事:https://newspicks.com/news/3952235/body/?ref=user_2183408
・Money School コンセプト/理論編:https://note.com/sky_is_the_limit/n/na3728609cb70
・2019/12/1(日)Final Event レポート:https://note.com/sky_is_the_limit/n/n223c2d694b19


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