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声フェチ

いい声、というものは宝だ。国宝に指定してほしい、と願っている。

好みは人それぞれだと思うけれども、誰に聞かれるわけでもなく自分の好みを言わせてもらうと、米津玄師と野田洋次郎と津田健次郎の声が大好きだ。

御三方ともご存知の方には、全然タイプがバラバラじゃん、とか思われるかもしれないが、用途によって使い分けているのだからいいじゃないか。

米津さんには、心が疲れた時に歌で癒して欲しい。デイリーユーズするなら、ぜひ枕元で子守唄を歌ってほしい。

野田洋次郎さんは、とにかくもう声が好きすぎるので、なんでもいいから一日中ずっと歌ってて。本当に。

津田健次郎さんは、朝ドラ『エール』を見ていた方ならご存知かもしれない。セクシー過ぎるナレーションで有名な声優さんだ。

なにしろセクシーボイスなので、銀座のバーのカウンターなどで横に並んで語らいあい、片耳を溶かして頂きたい。

津田さんのことは、4〜5年前に海外ドラマの『スーパーナチュラル』で初めて知った。顔が好み過ぎるイケメン天使役の吹き替えを担当されていたのだけれど、いい声だなあと思っていた折、たまたまご本人の顔をネットで拝見し、これまた好み過ぎる顔だったため、それ以来ずっと声を追いかけている。

ラジオか何かで、津田さんが『コールセンターに問い合わせの電話をした』という話をされていて、どこだそのコールセンターは、就職させろ、と思うくらいに声が好きなのだ。

ちなみに、NHKの朝イチに出演された時は正座して拝見したが、お人柄も最高オブ最高なのだった。


女性でいえば、宮崎あおいさんや多部未華子さんや杉崎花さんといった、ビブラートがかかった鈴を転がすような声がとても好きだ。もう、うっとりと可愛いなぁと聞き入ってしまう。一日中、耳元で鈴を転がし続けてほしい、と熱望する。


まだ会社勤めをしていたころ、同じチームの上長がとんでもない『いい声』の持ち主だった。渋めの、いわゆるイケメンボイスだった。

仕事中にやり取りしていても「いい声だなぁ」と思っていたのだけれど、彼の真骨頂は電話越しの声だった。

「風邪をひいたみたいで、熱があるのでお休みします。」と電話した時に、「大丈夫ですか?無理しないで。お大事に。」と、とんでもないイケメンボイスで言われ、のけぞった。このやり取りをもう一度したいがために、仮病を使おうかと思ったくらいだ。

ある時、自分で電話もできないほどに高熱を発して咳が止まらなくなったことがあり、夫がわたしの代理でその上長あてに電話をしてくれた。

電話を切ったあと、夫はひと言、「いい声すぎる。」とつぶやいた。

それを聞いて、とても大事なチャンスを逃したような気持ちになり、布団の中で悔しさに身悶えしたのだった。


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