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緊急事態宣言の日の帝王切開出産

新型コロナウイルスの対策として
緊急事態宣言が発令された
2020年4月7日に
帝王切開で2人目を出産した。
まさかの日で自分でも驚く。

コロナの影響で
産婦人科にも変化がたくさんあった。

・面会全面禁止
・立会い出産禁止
・退院時は病室には入室禁止で、スタッフの方と一緒に玄関先駐車場まで

いつもと違う事だらけの出産で、
今後、帝王切開をすることになる方へ
参考になれば、と
帝王切開について書いてみる。

帝王切開(病院では、カイザーと言われています)には2種類ある。

・計画帝王切開
・緊急帝王切開

わたしは逆子だったので、
計画帝王切開のほう。
事前にいつ手術しましょうね!と決めて
入院日、手術日、退院日を決めてスケジュールの通りに進む。

緊急帝王切開は、その名の通り緊急で、いくつかパターンがあって、
通常分娩だったけど、陣痛が何時間何十時間も続いて、そのままでは難しい!という時に、帝王切開に切り替える、とかなどなど。
※こちらにとても詳しく書いてあります。参考にしました。
https://atofine.jp/wound-type/caesarean-section/

28週ぐらいの検診で、
逆子ですねーと言われて、
逆子体操をしてみてねーと言われ
ちょくちょくしていたのですが
結果治らず。
…この逆子体操がわたしは苦痛でたまらなかった。

逆子体操やるとすぐお腹が張るんですよね。
パンパンカチカチに。
最初はそれもまた効果があるのかも?!と思って
頑張っていたんですが、体勢はきついし、張って痛いし、徐々にやらなくなって、最後の方はもう諦めてほぼせず・・・
一度、なんとなく、ぐるりん!と回転したような、、、気がして、
意気揚々と次回の検診に行ったら

変わってませんねぇ、、、

まさかー!
あの時回転してなかったのー?!と。

一度も治ることがないまま
36週の検診のときに
手術の予定日が決定。
病院から、この日かこの日でどうですか?と、打診されたのが
予定日(40週0日)の2週間前、38週0日が手術日となりました。
(A日とB日どちらがいいですか?と聞かれ、あぁわたしが誕生日を決めるのかーと少し驚きです)

手術日の1週間前、つまり37週のときも検診の際、エコーで確認を。
その時回転して、頭が下になっていたら、当然手術はキャンセル!
通常分娩コースに切り替えになるらしい。
わたしは変わらず、逆子のまま。

ついに入院の日。手術の前日。
手術の経験がないわたしは、
当日の朝にでも行くものかしら?と思っていたら、そんなマサカ!
もちろん前日入り。やること結構あるんですよ。

・エコーで再度確認
→逆子ちゃんは治らず。
・入院確定でそのまま病室へ
→治っていたらここで自宅へGo。
・15:30ごろ病室で身の回りを整える
・分娩室で横になり、血圧や採血やら。
・剃毛
→下の毛をジョリジョリ剃られます。
ハズカシヤ〜
・部屋に戻ってシャワー
・ベッドで安静
→つまりぼんやりタイム
・18時ごろ夕食
・21時ごろから食べ物禁止
・0時ごろから飲料禁止

と前日も色々忙しい。
なので当日ポッと病院に行って手術するわけではございません。
まぁ、そりゃそうだ。
麻酔を使った手術だし。

▶︎当日/05:00
当日は、朝5時過ぎに起床。

イチジク浣腸

初でした。
お腹をスッキリさせるためだそうで
その後お腹がグルグルして、スッキリさせましょう!ということ。

▶︎06:30
6:30ごろ血圧を測ったり、体温を測ったり。
ことあと一体何回血圧を測ったでしょうか。
退院までで、100回近いのでは??
そのはじまりはじまりです。

▶︎6:45
親族が6:45ごろやってきます。
親族というのは、何かあったときに許可や確認ができるように術中はずっといてもらうそうです。
うちの場合は、コロナの影響で東京の夫はリスク回避、安全のために、福岡には来ないことに。
母は、2歳の娘の面倒を見るため在宅。
よって、父のみ。
父親とふたりぼっちの病室。
何を話して良いのやら少々戸惑っている間に、助産師さんのお迎え。

▶︎07:00過ぎ
病室から普通に歩いて手術室へ行きます。
当たり前ながら、ドラマで見るような手術室。
素っ裸になって、幅の狭い手術台に背中を丸めて横向きになります。
背中にアルコール消毒をたくさんされて
麻酔針が挿入されます。
注射というより、太めの杭のようなのものが打ち込まれた感じ。
グググっと最中に差し込まれます。
太いので、チクっと痛い!というより
グサッとドシっと衝撃がある感じ。
激痛ではないですが、あぁ痛いな、という感覚。
これが麻酔なので、どんどん効く効く。

同時進行で、
おしっこの管、通しまーすと言われ、
所謂、尿道カテーテル。
そこから尿が袋に溜まるようなので、
トイレに行かずにすむ。ラッキー!
(後に、その意味を知り、
麻酔がまだ解けきれないとき、
尿道カテーテル便利ですね。と、
助産師さんに言った記憶あり)

その後仰向けになって、
お腹全体を消毒されます。
つめたーい何かをぬりぬりぬり。
下の方をなにかしら冷たいもの(おそらく消毒液かな)でがっつり塗られるので
こそばゆくて、

おぉーこそばゆいぞー

冷たいって感覚ありますかー?と聞かれ
麻酔が効いてきてしどろもどろで
はいーなんとなくと答えたのが
最後の記憶。

その次は、

さかぐちさーんさかぐちさーん
聞こえますかー?
赤ちゃん産まれましたよー!
わかりますかー?
はい、あ、ありがとうございます
ありがとうございます

という会話をして
横になんとなーく赤ちゃんがいたよーな記憶がありますが
うっすらぼんやり夢の中。

次に、

ストレッチャー移動するよー
イチニーサン!!
ガラガラガラ(移動)
ベッド移動するよー
イチニーサン!!

ここでまたプツリ。
おそらく時間は8時半過ぎ。
そこから麻酔が溶けるまでよくわからない記憶。夢の中。
夢のような、夢じゃないような。

このケーキ食べたいなー
あの時計ほしいなー
あれ買いたいなー
何買おっかなー
ストウブの鍋ついに買っちゃうかなー
…みたいな、欲しいものばかり考えて過ごす変な時間。

▶︎11:30ごろ
少し目が覚めて、助産師さんに
いま何時ですか?と確認した記憶が・・・

▶︎13:00ごろ
意識もはっきりしてきて
会話もちゃんとできるようになる。
ただ痛いし、動けない。
痛い理由は2点。

・子宮が収縮しているから
・お腹を切っているから

赤ちゃんが入っていて大きくなった子宮が急速に縮んでいてその痛みです。
後陣痛(こうじんつう・あとじんつう)と呼ばれるそうです。
そして、15cmほどお腹を切ってるんだもんね、痛いよ、そりゃ。
肌に馴染んで消える糸なので、
抜歯は不要だそうです。そのうち、吸収されて無くなります。
この痛み、なかなかシツコイ!!
いま、術後、5日目。
後陣痛は、落ち着きましたが、
お腹の切った痛みはなかなか治らない。
ただっ!!薬が飲める!!
赤ちゃんがお腹にいた時は、痛みに耐えなければいけませんが
なんたってもう世に出てきてお腹は空っぽなので、
痛み止め飲める飲める!!
痛みを我慢せず、しっかり飲んで大丈夫なので、
私の場合はあまり痛みに苦しみませんでした。
もちろん体質もありますが。

▶︎15:00ごろ
徐々に覚醒。
すると、いま、じぶんが機械まみれなことに気づきます。

・右手:血圧を測る太い帯のようなもの
・左手:点滴 (栄養やら抗生剤やら)
・両足:血栓ができないように、足に空気圧を送る機械。足全体マッサージ機みたいなもの
・真ん中:尿道カテーテル
・背中:麻酔に関わる管のようなもの

ほんと全身。この人造人間みたいな状態から、
少しずつベッドを起こして体勢を変える練習。

▶︎16:00ごろ
念願の!!
赤ちゃんと対面!!
ようやくしっかりお顔が見れました!!

▶︎17:00ごろ
なんとちょっと起き上がって
ベッドから出て、
立って5〜6歩歩いてみましょう!
となります。
これが辛い。。本当に痛い。
自分の体じゃないみたいに、
もう全然自由がきかない。うごかない。
痛い、痛すぎる。
しかも体にいろんな器具が巻きついているから最悪の状態です。
悪露も垂れてくる。最悪。
立っても痛い、座っても痛い。
体を起こすことが辛い。
助産師さんの体を全面に借りて
なんとか一歩、いや、半歩づつ歩いて
ようやく1mくらい。
たったこれだけの距離がこんなに難しいなんて。。と、
悲しくなるけど
そりゃそうだ!つい、10時間前に全身麻酔をかけてお腹切ってるんですから!!
何故こんなに早くベッドから起き上がるかというと
ずーっと寝てると、
所謂エコノミー症候群になってしまって、
体に血栓が出来て危険らしいから。とか。
他にもたくさん理由はあるでしょうが、
とにかく早めに一度起き上がるみたいです。
もうこのころは意識はしっかり!

▶︎18:00ごろ
1日ぶりの食事。
とはいえそんなにお腹は空いていませんが。
五分粥です。

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めちゃくちゃ美味しく感じました。
ただ、私には少々物足りない感じでしたが 
もっと食べれた!
けど、もちろん徐々に回復の一途。

あとはもう就寝。
夜も何度も様子を見にきてくれて、
体温と血圧を測って、
点滴を変えたりしてくれました。
特にわたしは、血圧が高くなってしまったので、何度も何度も確認にしてくれました。
通常、上が100前後ぐらいで低めなのに
最高158ぐらいになってしまって、
150〜140を行ったり来たりで
これはよろしくないらしいので、
すごく気にされていました。
ただ、産後血圧が上がるのは割とよくあることのようです。
お薬もあるのでしっかり管理してもらえるので大丈夫です!
もう5日目の今日は、
薬の効果もあって
120台と安定してますし。
ちなみに、昼寝すぎたためと、寝返りが打てない、体がカチコチという3つの理由から
全然寝つけませんでしたーー!!

▶︎翌朝06:00
痛み止めを服薬

▶︎07:00
2度目の歩行練習
トイレまで自力で歩いてみます。
ツライ!ツラすぎる!!
ですが、確実に昨日よりマシになってます。
人間の体は偉大ですね!
すこーしずつですが、回復してきてます。
とはいえ、ベッドから立ち上がるのも必死です。

▶︎07:00
遂に尿道カテーテルが抜かれます。
もうこれで、トイレは自力で行かなければいけません。
点滴もしてます。水もガブガブ飲みますので、
トイレは近いんです。
なので、その後は点滴の棒を杖のように押しながら
這うような感じでトイレに行きます。
コレがなんだかんだ、いいリハビリになりました。
ほんの少しづつですが、歩けるようになるもんです。
ちなみに、通常分娩と違って
会陰切開とかしてないので
トイレ系には全く支障ありません。
通常分娩だと、トイレ系がヒヤヒヤしますが。

▶︎08:00
朝食!

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軽めの5分粥。アッサリした感じでした。ただ、食事が楽しみなので、もう、なんでも本当にありがたい!!
まだ点滴は付いてます。。

その後、
少しづつ、
点滴が取れて
シャワーに行けるようになって
先生の診察があって
赤ちゃんの授乳指導やおむつの交換方法、
ミルクの作り方や
退院後の生活に関する指導などなどあって、
日中は赤ちゃんと一緒に過ごして
夜も赤ちゃんと一緒に過ごして
授乳してオムツ替えて、、という
通常分娩と同じような流れになりますが
常にお腹痛い。傷口痛い、が続きますが

昨日より今日
今日より明日
毎日少しずつ良くなっていく!

を、合言葉にがんばっていけば
体力も戻って回復していきました。
前日入院から数えて8日。
ようやく明日退院です!
2歳半の娘にも会えます!!

帝王切開。
お腹を切る。
死んだりしませんか?と、
恐れ恐る先生に聞きました。
月に20件ぐらいやってるので
大丈夫ですよー
と言われても、不安でしたが

スケジュールも決まって
着々と進んでいくので
考えようによっては、
今回は帝王切開でよかったのかもしれません。
長女にも、

明日から8日間、赤ちゃん産むためにママいなくなるからね。
でも必ず帰ってくるからね!

と、よーく伝えておいたことが
この8日間効果があったようです。

それはまた今度!

新型コロナウイルスの感染拡大によって
東京から夫は来れない。
面会もない。祝膳もない。退院も素朴。
など、少々影響もありますが
無事に出産できて今のところ母子ともに健康なので
このまま実家で静かに
面会もなしなしてもらって過ごそうと思います。
いつか、あなたは緊急事態宣言が発令された日に生まれたんだよ!と、笑顔で話せるようになるその日まで。

これから計画帝王切開になる方に少しでも参考になれば幸いです。


数字で見える応援が、日々の励みとなります。一瞬でも、あなたの人生に何かハッピーをお届けできたらこれほど嬉しいことはありません。