AIが人の仕事を奪うっていうけどさ、

そんなうまくはいかないねって話。

前職も、現職も、なんだかんだAI(と会社が自称しているもの)やツールで効率化するPJに関わっている。前職はそれをお客さん先に導入してきたし、現職はツールで内部の作業効率化みたいなことをやっている。

正直なところ、人の仕事を奪うのって大変だ。

仕事を奪われたくないおじさん

というのがちょっと前まではいた。こんな便利なツールがありますよ、って持っていくと、自分は使えそうにないのでめちゃくちゃゴネる。その横で、若手の方々は使い方を覚えてもっとこんなことできませんか?って提案してきたりする。身の回りではこのタイプは見なくなったなあ。

変わりたくない人々

新しいツールの講習なんかを受けていると、EXCELでいいじゃんみたいな声も聞く。十分な能力はあるけど、新しいものの覚え直しは嫌だという層。今はこっちのほうが手強い。先立って事例やテンプレートを作っておいて、やっと使ってもらえるかなってところまでやってきた。

人間は超優秀な機械だ

AIや自動化ツールを扱うに従い、人間は適当な指示でもいい感じにやってくれる超優秀な機械だとしみじみ思っている。何より、「判断」をしてくれる。一方で、機械に判断をさせるのは難しい。以前扱っていたAI(と会社が自称しているもの)は、選択肢の提案はしてくれたが、その部分は人間の仕事としていた。判断の責任を誰に問うかで揉めるからだ。

その点人間は判断もできるし、責任も取れる。細かい変更にも対応できる。人から機械に替えるのにコストを支払うなら、そのまま人にやらせたほうが安くつく仕事もたくさんある。学生時代のバイトは大体がそういうものだった。将来的に安くて機械化するほどでもない仕事が、機械化であぶれた人に充てがわれるのだろう。

仕事を奪える人間になろう

そんなわけで将来的に自分の仕事が奪われてはたまらんので、できるだけ効率化の風上に立ってきたつもりだ。とはいえ、仕事がなくなるなんて夢のまた夢で、持っていってほしい仕事がありすぎるほどだ。

今はまだ残業を少しでもなくせればというレベルの成果だが、いつか本当に人の仕事がごっそり減るのかもしれない。そのときに備えて、少しでも仕事を奪う側の人間になっておきたいものだ。

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