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校正ミスについて:『ユリイカ 2020年8月号 特集:今敏の世界』

本日発売される『ユリイカ 2020年8月号 特集:今敏の世界』に掲載されている拙稿「オヤスミ」において、一部文意不明になっている箇所が見つかり、それが編集側での校正(反映)ミスであったことが確認されましたので、ここで説明させていただきます。

当該箇所は本稿の最終段落(232p)で、校正(反映)ミスとは文章を一行まるごと誤って削除されてしまったことを指し、その原因は僕のゲラ修正書き込みを担当者が見間違えて誤認してしまった(確認済み)ことに因ります。

以下、反映されるべきだった正しい文と、誤った文になっている該当箇所を列挙します。

(正)
——ふたたびベッドに身を投げる。青白く照らされた天井を見る。今日も部屋を片づけられなかった。映画館へ向かう粉川が映っている。まもなくスタッフロールだ。最後まで見切れずきっと、まぶたが降りてしまうのだろう。視界が滲む。まぶたの下で、ぐにゃぐにゃと残像が浮かぶ。赤いような、青いような、黄色いような。

となるはずでしたが、掲載されたものでは、

(誤)
——ふたたびベッドに身を投げる。青白く照らされた天井を見る。今日も部屋を片づけられなかった。映画館へ向かう粉川が映っている。まもなくスタッフロールだ。最後まで見切れず下で、ぐにゃぐにゃと残像が浮かぶ。赤いような、青いような、黄色いような。

となっています。

僕の修正指示が、削除された行の前後に書き込まれたものであったことで、担当者が誤認し、編集者も発見が難しかったものと思われます(とはいえ、僕の修正指示が悪筆だったわけではなく、編集側のミスであったことは確認済みです)。
最後の最後で文意が不明なものとなっているので、書いた身としてもこれは歯痒い思いですが、重版verではしっかりと反映していただけるそうです。

またこれは、僕自身の確認不足とミスなのですが、本誌225ページ16行目、個人名の「クリストファー・ノーラン」を「クリスファー・ノーラン」と書いてしまっていました。刊行後の発見となってしまい、申し訳ありません。こちらの修正も反映していただけるそうです。

しかし、まあそんなことはどうでもよく、素晴らしい号です。
本稿完成に至るやりとりにおいても、担当編集者にはよくしていただいたと感謝しています。

ぜひご覧ください。


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