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今の想い。

日記を書きはじめてどれくらい経つのか?思い返してみると、東京に住んでいた時に働いていたカフェでブログを書きはじめたのが最初かな。ざっと12年前くらい。当時は仕事を終えて帰宅して、すぐにパソコンに向かい翌日に焼くパンの種類や、その日にあった出来事などほぼ毎日書いていた。今思うとその頃の習慣というかクセというか、文章を書くという行為が身体に染みついていて書かない日が続くと頭の中で思考がグルグルと回ってきて、もう書かずにはいられなくなってきます。

この日記を何人の方が読んでくれているのかは分からないけど、お店にきてくれたお客さんが『日記を読んだよ』。とか『日記を楽しみにしてます』。とか声をかけてもらえると、自分がパソコンに向かってカタカタとやってる時間が無駄では無いというか(今もこうしてカタカタとやってるのですが)、文章を書くことは自分にとっては自分と向き合う時間でもあるからそこに費やした時間とエネルギーが、お客さんに伝わってくれているのがまず嬉しいし、そこから繋がっていくコミュニケーションも本当に楽しいんです。知ってる方も多いと思いますが、我が家は4歳の息子の子育て真っ只中。なかなか自分のやりたい事に対して集中する時間が取れない日々だけど、今は明香が息子と風呂に入ってる時に一人、いや隣にサン(猫)と一緒に書いてます。そうやって明香のサポートがあってこの日記が続いてるのかも。明香は明香で、絵を描いたり、刺繍をしたり編み物をしたりするのが大好きだからその時間をもっと増やしたいと、きっと思ってるはず。うちは息子をどこにも預けずにここまでやってきて、とても満足していて、そしてとても楽しいから、二人して『息子と一緒に遊べたり、買い物に行ったりできるのも本当に今だけかもね』。なんてよく言います。子育てに正解なんて無いし、完璧な父親、もしくは母親なんて存在しないわけで、ということは自分たちのやり方、暮らし方、生き方でどんどんやってくしか無いわけで。ルートが無い道を手探りで、日々一歩ずつ歩いてる感じ。でもそれが一人じゃないってのがここまでやってきて実感していて。

楽しい時がそりゃ一番だけど、しんどい時や、怒ったりする時や、色々な道にも遭遇するけどどんな時にも、明香と息子、エル、サン、チャイ、家族でなんとかかんとか乗り越えて、今が在る。

コロナは正直、メディアやニュースなどの情報がすごいスピードで走っていて、実感がそのスピードに追いつけなくて。でも、家族の時間や今までの暮らしの積み重ねは体験してきたから実感できるんです。そう思うと、今まで通りの世の中とは変わっていくと思うけれど、僕は今まで通り一歩ずつ、自分たちの歩き方で道を切り開いていくしかない。山登りを始めて思った事は、上りは確かに苦しいし、しんどい時もある。だけど登りきった先にある景色は、一歩ずつ登らないと見る事は出来ない。山の朝は早いから、ササっと朝食を済ませて登り始めるけどその時には、『今日はもう登らなくても、山小屋でゆっくりしてのんびりと下山したいな』。と、思う自分もいて。でも、仲間と一緒にズンズンと登り始めて休憩して、その繰り返しで到達する山頂はとても清々しくて頑張った自分に対してのご褒美です。

きっと『今日は登らなくても〜』、というのはもしかしたら自分の弱い側面なのかも。その普段は見ることの出来ない自分の側面と向き合い、そしてそれを乗り越えていく。そうすると自分に自信がついたり、次は2泊して縦走できるかも、とかステップアップに繋がっていく。生きている限り、あらゆる面に対してステップアップしたい。時代がどうであれ、関係なくズンズン登っていきたい。

そうしていくことで(自分がステップアップする事で)お店にも循環していくと思う。今まではパンの技術を深めたい、とか注目されているパン職人のお店に行ってみて得られるものがある、と思っていたけど(実際に得られるものはあるけれど)今はそれよりも内面に向かっている。山の中にいると圧倒的に人間の方が少ないから(山域によると思うけど)、そんな中で『人間という存在は何なのか?』って考えさせられる。他の生物は地球という、生き物(ガイア)と共存して生きているけど、なんなんだ今までの人間の営みは?資本主義に自然破壊、あらゆる問題の種は人間が蒔いている。これから先、本当にどうなってくのか?人間が蒔いた種は、人間が刈り取るしかない。
その覚悟をもった上で、『今』という時間をしっかりと生きたい。息子の子供、そのまた子供と、次の世代が地球の恩恵に授かり生きていける為にも、僕たちの世代の責任は重大だと思っています。何もかもが今まで通りにはいかなくなってきたのも、そういう事な気がします。でも希望はあると思う。人間にしか出来ないこと、音楽や文章などそう言ったカルチャーから沢山のこと学んできたから。

莫大な情報や、大量消費社会に惑わされずに、本質をしっかりと見極めていこうと思う。

『量より質』の精神を大切にして。