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書を捨て山へ出よう。

こんにちは。皆さんいかがお過ごしでしょうか?気候が安定しない日が続きますね。体調も崩しやすいかと思います。そんな時、タイトル通りなのですが山歩きをおすすめします。

この休みに山梨県の瑞牆山と金峰山へ登ってきました。メンバーは森山岳部のTDさんと。この間の森日記にも登場してくれましたね。なんだか最近は週1で会ってる気がします。今回は隊長のアキオくんが仕事の都合で予定が合わず残念でした。
登山歴が長いアキオくんが不在ということで、いつも任せっぱなしにしている登山計画書を作ったり、地図を睨んでルート、コースタイムを念入りに調べたり、準備に励みました。


早朝4時に起きてTDさんと朝食用に食べるベーグルサンドを仕込み、ザックとシューズを車に積んでいざ出発。TDさんの車に乗り換え6時に袖ヶ浦を経ち、談合坂で軽く休憩。そこからも順調にドライヴして瑞牆山荘に到着し、10時には山に入りました。
僕はこの山の中へ入っていく瞬間が大好きです。一晩、山の中で過ごす為に、テント、シュラフ、マット、食料、雨具、エマージェンシー、着替え、文庫本、日本酒などを詰め込んだザックを背負ってズンズンと山の奥深くに入っていく感覚は、人間社会から神聖なる山へと、日常から非日常へと、上手く言えないんだけど違う世界へと移動している感じになります。

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瑞牆山は岩山です。ロッククライミングでも有名な山です。上りの終盤はとにかく岩!岩!岩!の連続!足元が岩だと、転がさない様にとか、すべって捻挫しない様にとか何かと気をつかいます。そして岩が大きいから、よっこいしょって太ももをフルにあげて登る箇所も多数。そんな中でも山頂付近では明らかに80代であろうご夫婦が涼しい顔をして下山してきました。素晴らしいですね!
写真は瑞牆山山頂からの一枚。岩の存在感が半端ないですね。

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山頂でのTDさん。渋い表情!今回の僕のベストショットです。

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山頂で食べるラーメンは美味しすぎて涙が出そうに。明香の梅おにぎりと共に。
平日だったけど瑞牆山頂は賑わってました。老若男女問わず、和やかな雰囲気。そりゃそうですよね。みんなこの絶景を味わうために登ってきた苦労は同じだから。
あちこちで「写真撮りましょうか?」って。ソロで登ってる人に声をかけてる人がいたりして、下界では周りの目とか世間体を気にして、とっさに優しい声をかけたりしづらい時もあるけれど、山の中ではみんな条件とか環境も同じだからそんなの関係なく、自分に素直にサッと動けたりします。この風景を見ていて、TDさんと話してたのが国際的な会議とかも山頂でやればいいのにって。
山頂サミット的な。管さんとバイデンがかたを並べて登るんですよ、そして山頂に辿り着いた時にはお互いに労る心が芽生えたら、なんて。どっちもヘリコプターで上りそうですけどね。

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 TDさんの勇士!この後、下山時に太ももをつりそうになるというアクシデントが!でも、少し休憩したらすぐに復活してました。さすがスキーでならしてるだけあります。

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14時半には富士見平小屋へ到着。予定よりも快調なペースでした。

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ササッとテントを張って、15時頃にはビールで乾杯。この一瞬を味わうためにザックを担いで来たと言っても過言ではないくらいビールが美味しい!
陽のある時間帯に、しかも山の中でのビールは贅沢この上ない。明香と息子に感謝しました。
アキオくんが居ないといつもより少し寂しく感じた宴会だったけど、TDさんとあーだ、こーだと語り合えて良かった。と言っても、TDさんは聞き上手というか僕がしゃべりすぎと言うか、ずっと話を聞いてもらってました。

19時頃にテントに入って就寝。翌朝は4時に起床。そしたら隣の年配の方はもう朝ごはん食べてました!この方、道具も渋くて、身のこなし方からして明らかに玄人なんです。どこか学者っぽいというか教員っぽいというか。でも人当たりがとても優しくて僕はこの方が気になって仕方ありませんでした。
それはさておきTDさんを起こそうとテントに向い「おはよう〜朝だよ〜お〜い」ってやってるのに全く起きないんです!運転もしてもらったから疲れたのかな〜なんて思ってたら、遠くから人影が!TDさん!僕よりすこし早く起きてトイレからの帰りでした。誰も居ないテントにずっと話しかけてた僕。朝から笑いあり。

テントをサッと撤収してすぐに歩き始めて、1時間ほど歩いたら見渡しの良いところで腰を下ろしてコーヒーを淹れて朝食にしようってことで、撤収している間に隣の年配の方(おじいちゃんと呼ばせていただきます)は薄暗い中もう出発していました。その一人で寡黙に山に入っていく後ろ姿に僕はまた魅了されました。

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この日は奥秩父の主峰、金峰山山頂を目指します。瑞牆山、金峰山は古くから山岳信仰の場でした。この写真の奥に見えるのは八ヶ岳です。まるで大きな一つの生き物に見えます。

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こちらは南アルプスが見えました。下山時にはガスってきて何も見えなかったから早起きして本当に良かった。

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行動食に持って行った Lotusのクッキーが身体に染みます。コーヒーにも合うしナイスチョイスでした。行動食を何持っていこうかな?って考えるのは、子供の頃の遠足気分で楽しい時間です。普段はあまり食べないから余計に楽しいし、山で食べるスナック菓子とかもなんだか子供の頃を思い出したりしてノスタルジックな気分に浸ったり。

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TDさんが撮ってくれた一枚。今回の山行で一番気に入っってる写真です。金峰山山頂付近です。雲海が素晴らしくて富士山もバッチリと拝めました。この山行の前日は海でサーフィンをしていて、次の日には山の中に。なんだか不思議な感覚だったけど全然悪くない。むしろ心も、身体も喜んでいて地球と繋がってると自覚できたり。海で浄化して、山でまた精気を養える。この循環にハマりそうです。
とても良い循環。自分という人間の存在意義が否応なくハッキリと浮き彫りになるんです。それは本当に素晴らしい体験でした。

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そして金峰山山頂にある五丈岩!!!左上にぽつんと座ってるのが僕です。かなり高いです、ここは。でも真正面に富士山が在ります。自然と座禅を組んで眼を閉じて富士山に感謝を祈りました。
ここは山岳信仰の聖地なので祠もあります。祠では先祖に感謝を祈りました。

写真では伝わりにくいのですが、この五丈岩のスケールは半端ないです。なぜに山頂にこの巨石が誰かが意図したかのように組まれているのか?本当に自然の成り立ちは分からないことがいっぱい。人間は何でも分かったふうでいるけど、そこは改めないとこの先大変な事になりそう。分からないのが当たり前なんだから。

この後も順調に下山をして13時には富士見平小屋に到着。お湯を沸かして昼食を食べました。この時、おじいちゃんは荷物をパッキングしてました。遠くからしか見えないけれど、どんな装備を持ってきてるのか?興味津々な僕。この山行では何人かの年配の方と仲良くなって、山の名前や花の名前を教えてもれました。先輩方に感謝します。そしてみなさんカメラをぶら下げて、シャクナゲや山の花をパシャリと。そんな姿を見てると無邪気な子供っぽくてなんだか和みました。いくつになっても夢中になれることがあるってのは素敵なことですよね。

昼食を終えて駐車場へと下山。無事に下山しました!ホッとしました。先輩方はもう車に乗って帰路につきます。挨拶を交わしたり。それぞれ日々の生活に戻っていって離れ離れになるけれど、この山行で一緒にみた景色や光景はきっとどこかで繋がっていると思う。山には何か、そう思わせてくれる特別なエネルギーが流れている。僕たちが車に乗って発車する頃に、おじいちゃんが下りてきました。遠かったので挨拶は出来なかったけど、年季の入ったボロボロのザックを背負って、若干色褪せた帽子を被ってるおじいちゃんが向かった先には、古い型ながらもピカピカのハイラックスサーフが!最後の最後までめっちゃ渋いな〜。こういうセンスの良い人って本当にかっこいいと思う。なんて言うんですかね、他人の見た目なんか全く気にせずに、自分の良いと思ったものを愛してやまない感じ。見習いたいです。

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帰路に立ち寄った、友人が営むホタル食堂。この日は休みだったけど、少し近況を語りあったり、あーだこーだと盛り上がったり。ノンアルコールが最高に美味しかった!9月には店主の、ゆーほ君も一緒に瑞牆山を別のルートで登ろうよって。
ホタル食堂は茅ヶ岳の裾野に位置していて、瑞牆山へも30分くらいのところにあります。甲斐駒ヶ岳も遠くに眺められるし、もうすぐしたら庭にホタルもやってくるんです。昨年の今頃にここでホタルを見れたのを思い出します。この辺り、そう山梨県北杜市はなんだかホッとするし、好きな場所です。

長くなったけど、最後まで読んでいただきありがとうございます。
コロナの影響もあって家でじっとしがちだけど、たまには山の空気、エネルギーをもらいにいくのもどうでしょうか?きっとなにかしらポジティヴになれると思います。千葉でのおすすめは高宕山です。日帰り、家族登山にぴったり。また行きたいな。さて、いよいよ7月は北アルプスにトライしてきます!

山を歩いてる時にずっと頭の中で流れてた曲。肩の力が抜けて歩くペースもゆるくなって助けらました。ゆるめることは大事ですね。