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補聴器が壊れた

10年近く使ってきた補聴器が故障した。ふとした拍子に手から畳に落としたのだが、拾い上げたときに、中で部品が動く音がした。外側が壊れていないので、そのままつけてみたが、動くたびに「カサカサ」と音がする。おまけに音量も少し下がったように感じた。

即座に、店に持っていくと、メーカーに送って修理を依頼するレベルの故障とのこと。直ればいいので、修理を依頼して帰途についた。

しかし、聴こえないというのは不便。仕事もあるので、修理の間に使える代用品を探すことにした。

とはいっても、代用の補聴器を調達するには懐具合が許さない。結局、電気屋に行って、耳掛け式の「集音器」を買った。

早速使用したが、やはり補聴器ととは別物。集音機では「全て」の音が大きくなる。人の声に限らず、物音まで大きくなるので騒がしい。戸外にいるときには使うのをためらう。人の声だけを大きくしてくれる補聴器のありがたみを痛感する。

そんな時に、ふと思いついたのが、スマホを補聴器の代用にすること。アプリを作り、イヤホンで聞くようにすれば便利だろう。なにより、高価な補聴器を買う必要がなくなる。

早速調べてみると、同じことを考える人はいるようで、Andoroidに「音声増幅」というアプリがあった。

ダウンロードして、ワイヤレスイヤホンで聴いてみた。すると、音はそれなりに大きくしてくれるが、音がしてから耳に届くまでに若干時間差があるようだ。試しに手を叩いてみると、叩いて0.5秒くらいしてから音がする。贅沢を言わなければ、それなりに使えるだろう。

ただ、もっと性能の良いものができれば、聴力の衰え、聞こえの悪さに悩む人たちの助けになるのではないか。どこか、作ってくれないか?

補聴器は、値段が高いわりに紛失や故障した際のリスクが大きく、扱いには気を遣う。メガネほどまで安くなれとは言わないが、数万円台で手に入れられるようになるとありがたい。その一つにスマホを補聴器にする方法があってもいいのではないかと思う。

補聴器を修理に出してから一週間後、修理が不可能であるとの連絡がきた。10年も前の型式のため、修理用の部品が調達できないためらしい。仕方がないので、戻してもらうことにした。次の補聴器を調達するか否か、まだ決めかねている。



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