12月(少なめ)

先月は心が忙しくてあんまり本を読む気分にならなかった。

そんな中読んだ本たち。

1.『ノルウェイの森 下』 村上春樹

読んじゃった!上巻で感じたほど鬱々としてなかった、慣れたのかも。
普段見えないところを見たい、不気味をみたい、気持ち悪いを見たい、っていう変態心的には面白いなと思った。ちょっとやなのはやだけど。これも慣れ?

17、18、19、20、21…っていう、年齢それぞれの比喩、分かるなぁって思う。その時代の少女性、変わりゆく女への感情がなるほどだった。ほほうとなると同時に、あぁ、女知ってるんだな、やっぱモテるのかよ、え?っていう謎の不審感が募った。天才ってこわい。ひみつ暴かれてた。


2.『ひとりずもう』  さくらももこ

エッセイが読みたかった!から手に取りました。

『ももこのはなし』を中学生のとき初めて読んでめちゃくちゃ面白くて、期待の二冊目。面白かった!!!やっぱ大好きだなぁ。

なんか、ももこのはなしはゲラゲラ笑いながら読んだ気がするけど、いや今回のも笑えるんだけど、思ったより筆者的には色々深刻な問題抱えててそれが共感だった。特に中学高校の青春の時期にフォーカスあてた話だからかな。案外卑屈だったり、曲がってるところをそのまま寄り道しながら無防備に書いてあるのが面白い。こういう文章が書きたい、いいな、好き。

何より感動したのがあとがきの素晴らしさよ。

毎日、人の数だけ違う事が起こっている。同じ日なんて無い。一瞬も無い。自分に起こる事をよく観察し、面白がったり考え込んだりする事こそ人生の醍醐味だと思う。

とても一部抜粋。いや、そうだよね。同じ日なんて一瞬も無い、ってハッとしたな。そりゃそうなんだよな。あんだけ寄り道と妄想を繰り返した果ての大人がこの言葉を放つ、そう、大人のさくらももこさんかっこいい。

この文以降のあとがきは皆さんに読んで発見してもらいたい。人を選ばずサクサク読めるので、ぜひ!


3.『遭難、』  本谷有希子 (戯曲)

戯曲ってなかなか読むの大変だけど、この本は登場人物少ないし苦じゃなかった!台詞が生きてる。踊ってる感じで、すごい、皮肉に笑っちゃう。上手いなぁ、どんどん読みたくなる、どうなるの!?ってわくわくする方向にちゃんと進んでいく。

タイトルの遭難の意味がまたあとがきで分かるのだけど、あーー、そういうことなの!と、驚き。劇中ずっと遭難してる話、じゃなかった、まさかの。そういう裏切り好きですね。脳内再生舞台も相当面白いけど、面白いだけ、どう上演したのか観たかったなーー!


4.『ひだりききのエレン』   かっぴー、nifuni (漫画、1~9話)

久しぶりにジャンプコミックスを一気読み。美術、広告代理店、才能、熱い。

漫画ひさびさだからかもしれないけど、年月が急に行ったり来たりするのがややムズだった。え?この時のこの人が…?あ、この人か。って確認しながら読んだ。私がバカなのかもしれないけど意外と適当に読み流せなくて、照らし合わせながらじっくり読むのがよいかもしれない。

めちゃくちゃハマったってわけじゃないなぁ、案外。そのややムズに足ひっぱられた。でもハッとする台詞とか、細部の細部までこれ実話もこうなんだろうなっていうリサーチの根深さ、こだわりが詰まってるのすげぇ!と思った。広告代理店のデザインとか、バスキアの存在とか、普段全く考えない世界が一気に身近に分かりやすく迫ってくるとこやっぱ漫画いいな。続きはやくよみたい!


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