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エストニアのワーホリVisa取得までにやったこと全部書く(2020年7月版)

2020年7月末日、こんなご時世ではございますが、エストニアのワーキングホリデービザを無事に取得することができました!エストニアといえば、最近は専らデジタルノマドビザの話題がお盛んですね。個人的にとても注目していて、「これはマジでエストニアの時代くるやつやん!」なんて思ってます。とか言いつつ、残念ながらこの記事で扱うビザは、デジタルノマドビザではなく、冒頭の通りワーホリビザです。こっちも日本では今年からとれるようになった新しいビザなので、何卒ご容赦いただければと。

また、「そもそも、なんでエストニアなの?」みたいな話は、これまでにだいたい1000000記事は書いていると思います。詳しくは以下のマガジンを読んでみていただければと。

さて、この記事を書くに至ったのは、「2020年3月11日からワーホリビザとれるようになったけど、諸々の手続についての日本語の情報全然落ちとらんやん。ワーホリビザ取得支援を生業としている企業や団体や諸氏は何しとんねん!?」と各所に対してちょいおこになったためです。その後、私は諸々調べたり有識者に確認したり色々書いたり面会したりして、どうにかビザをとれたのですが、「こんなん、みんながみんな調べてできるわけあらへんわ」という結論に至り、エストニアにワーホリで行きたいと思う日本の若人の皆様に対する社会貢献として、今こうして筆をとっているわけです。

そんなわけで、この記事では、2020年7月現在の「エストニアのワーホリビザ取得までにやったこと」を全部紹介していきます。

時間が無な人向けの極論

究極的には、「ケースバイケースだから駐日エストニア共和国大使館にメールで確認すると言いよ」って話になります。

まず、参考にすべき情報

当然、駐日エストニア共和国大使館の情報が正しい・・・のですが、執筆時時点の公式ページの情報は些か検索しづらく、ワーホリ関係のドキュメントが複数あったり、あったかと思えば日本とは関係ない情報だったりするので、正しく必要な情報を探すのに骨が折れます。というわけで、2020年7月時点で、最初に確認すべきはズバリこのページとなります!

このページには、2つの重要な情報が記載されています。まず、入国可否と自己隔離の要否の判断についてです。以下同ページから引用。

7月6日月曜日より、日本国内居住者を含む一部の国に対して、自己隔離の義務やビザ等の制限なしでこれまでと同様に入国が可能になります。

ただし、出発前の過去14日間の間に10万人あたり16人の感染者数を超える国から到着する個人に対しては入国後14日間の自己隔離対象となりますので、ご注意下さい。また、帰国時の日本国内での入国の対応は日本国外務省ホームページでご確認下さい。

記事執筆時現在はまだセーフだと思いますが、現状の日本のペースだとじきに自己隔離対象となるでしょう。辛い。状況次第では、再び入国禁止やビザ発行停止となることも考えられなくはないので、常に日本とエストニア両国の最新情報はチェックしておくべきでしょう。ただ、基準が明確なのはとても助かりますね。

加えて、このページでは、下記引用部のように、手続の流れも書いてくれています。

TRP(一時居住許可証)及びビザ申請も再開となります。Dビザ(ロングステイビザ)、ワーキングホリデービザをご申請の場合は、必ずHP上(https://vm.ee/en/visa-application-forms)にて申請用紙の記入事項を埋めて頂き、リファレンスナンバーをお控えの上、領事対応可能日の毎週月曜日及び水曜日10:00~12:30までの時間帯で、面会希望日時を英文メール(※情報保護のためマスキング) にてお知らせ下さい。

ここから、「HP上でフォームを埋める→リファレンスナンバーがもらえる→英文メールで面会の予約をする→面会する」というワーホリビザ取得のフローが読み取れるのではないでしょうか。因みに、おおよその人(1年間滞在を目的すとする人)にとっては、取得すべきワーホリビザはDビザの区分になると思います。

いざ、フォーム入力!・・・の前に準備が必要

さて、あとはフローに沿って・・・と思うのですが、ここから先は英語かエストニア語かロシア語でのフローとなるため、それらの言語のReadingとWritingの能力、あるいは翻訳ソフトウェアを駆使する能力が必要になります。私は日本語以外の語学力が皆無なので、必然的に後者の能力を用いなければならなかったのですが、どうにかすることができました。そして、肝心のフォームはここです!

(※先の章で公開したリンクからもリンクを踏んでたどることは可能です)

このフォームでは、ざっくり次の内容を埋める必要があります。選択値による分岐もあるので、あくまでも私が埋めた範囲の紹介に留まりますが。

・申請者の基本情報(国籍, 居住地, 住所,氏名,年齢,旅券番号他)

・渡航の目的・期間

・費用を工面する方法

・滞在予定地の住所,電話番号,ホストの情報他

・滞在期間をカバーできる保険に入っているか

渡航の期間は、このご時世なので、非常に先行きが読みづらいかもしれません。1-2ヶ月先の開始でも問題なかったです。費用の工面は・・・各々どうにかしていただきたく。自分の場合はリモートで日本からの仕事を受けることで食いつなぎ、どうにか現地での仕事もやっていきたいと思ってます。

問題は後ろの2つです。滞在予定地は、留学生であったり、現地人とのコネクションが事前にあればイージーモードなのかもしれません。ただ、私は、現地の滞在先を0から探さなくてはならなかったので、とてもしんどかったです。特にしんどかったのは「あんたがビザ無事にとれたら交渉しようぜ!」とブローカーやホストの方に言われてしまうパターンです。ビザの申請のために滞在予定地を決める必要があるのに、そう言われて交渉が終わってしまうのは本当に身も蓋もない。そういう時には、「ビザの申請にホストの情報が必要なんだ!教えてくれ!あと、お願いだから手続きするまで契約は待ってくれ!でも、アパートメントはとっといてくれ!」と素直に懇願しましょう。これ、けっこう図々しいお願いなので、祈りが通じたら、ちゃんとそこの方と契約してくださいね。ちなみに、私のように0から探さなくちゃならない人におすすめな物件探しの方法は「Facebookのグループ」「物件探すサイト」「Airbnb」の3つです。いずれも、基本的には文章でやり取りできると思うので、翻訳ソフトウェア使ってもバレません。ヨシ!ここに、物件探すサイトの一例を置いておきますね。

もう一つは滞在期間をカバーできる保険も探さなきゃならないのですが、幸いなことにワーホリ系の保険はけっこうあります。ネットだけで完結できるものもあるので、よく調べてみるといいでしょう。調べるのが面倒であれば、最寄りの「ほけんの窓口」にいって相談すれば、わりとよしなにやってくれると思います。ネットだけで完結できる例として、ドイツの「ステップイン旅行保険」(何故か日本語対応が完璧)をどうぞ!

したがって、ここで問題になるのは、保険を見つけることではありません。ビザを取得するまでに保険を契約しなければならないことです。正確にはフォーム入力時には無くてもどうにかなる(フォーム上は「契約済であること」の確認のチェックボックスがあるが、契約書そのものの添付は必要ない)が、面会時には提出が求められたので、いずれにせよ契約が必要です。つまり、日付を確定させることと、契約のための実費が必要になるわけです。後者については、私の場合、約20万円かかったので、換言すると「行けるかどうかも(コロナのせいで)確定していない旅に約20万円投げなくてはならなかった」ということになります。20万円が端金と感じる人にはインパクトがない話ですが、私のような貧民にはいささかしんどい話ですね。注意しておきたいのが、滞在期間中、最低でも30000EURカバーできることができる保険というのが条件になりますので、その点お忘れなきよう。

ここまでを準備して、ようやく滞りなくフォームを入力できます。それが終わると、最後に「Long-stay visa application Ready」という画面に遷移するので、その画面に表示されるapplication numberと、「Print the application form」ボタンをクリックすることで表示されるPDFは大事にとっておきましょう。application numberはメールでも送られてくるのですが、一応ね。一応。この番号が上述したリファレンスナンバーに該当するので。

面会の予約と面会準備

ここまでで大体半分でしょうか。次は、面会の予約メールを英語かエストニア語かロシア語で駐日エストニア共和国大使館に送ります。フリーフォーマットですが、自分の氏名とビザ取得のための面会予約の旨、面会予約の希望日時、それと先程取得したリファレンスナンバーは最低限書いておきたいですね。

私の場合、当日必要なものもメールで確認しました。すると、以下のリンクを教えてもらえました。

このページによると、面会時には以下のものが必要と書いてあります。

Documents to be submitted upon application for a long-stay visa:
1. travel document which is issued within previous 10 years, contains at least two blank pages for visas and is valid at least 3 months after the expiration date of the visa;
2. fully completed and signed application form;
3. photo (size 35x45 mm);
4. insurance policy valid for Estonia or for the Schengen area with a coverage of at least 30.000 EUR for the entire duration of stay;
5. documents indicating the purpose of journey:
・confirmation letter from the host;
・documents proving that applicant is going to work in Estonia (confirmation from the employer, registration of short-term employment);
・documents proving that applicant is going to study in Estonia;
・documents proving family ties or marital status if the purpose of journey is to visit a private person;
・documents confirming sufficient means of subsistence during the stay in Estonia;
・documents confirming accommodation and provision for expenses during the stay in Estonia;
6. at the time of submission of the application, biometrical data – 10 fingerprints of the applicant is collected; children under the age of 12 and persons for whom fingerprintin g is physically impossible shall be exempt form the requirement to give fingerprints;
7. visa fee EUR 100, children 6-11 years EUR 40

順に以下の通りなのですが、特に5,なんかはケースバイケースになるで駐日エストニア共和国大使館まで確認するのがベターだと思います。首都圏外の方とか・・・コロナもあるので。。。

1. パスポート: 期間に余裕があるやつ
2. フォームを印刷したやつ: 内容確認のうえ署名欄に署名すること
3. 写真: 免許証とか普通のより大きめ。写真機でとれる。
4. Insurance policy: 保険のInsurance policy。契約すればもらえるはず。
5. 旅行の目的を示した書類: 詳細は駐日エストニア共和国大使館まで
6. フィンガープリント: 当日大使館でやるはず。
7. ビザ登録費: ワーホリビザの場合は不要でした!

5.はフリーフォーマットのドキュメントになります。私の場合、大使館担当者の助言をいただき、お金があることの証明として「マネーフォワードから引っ張ってきた財務状況のまとめ」、エストニア法人の存在の証明として、「裁判所からもらったドキュメント」と「エストニア法人のホームページのコピー」、滞在先の証明として、「ブローカーとのメールのやりとりのコピー」、通う予定の語学学校の証明として「語学学校の担当者とのメールのやりとりのコピー」をまとめて5.の書類として準備しました。

面会のアポイントをとって、書類等も準備して、ようやく面会になります。私の場合、ここまで、なんだかんだ1ヶ月弱は準備に時間を当てた気がします。因みにですが、駐日エストニア共和国大使館のビザのための面会時間は毎週月・水曜日の10:00-12:30までとなっています。なかなかタイトなので、早めに動いておくのが良いでしょう。

いよいよ面会!駅から遠いです!

アポイントをとり、書類を用意したら、いよいよ面会です。

駐日エストニア共和国大使館は東京都の表参道駅と原宿駅と北参道駅と国立競技場駅と信濃町駅と外苑前駅の真ん中ぐらいに位置していて、どの駅からもけっこう歩かないと着きません。タクシー使えるなら、近くまでタクシーで行くのもありだと思います。

大使との面会は、日常会話に始まり、旅行の目的やドキュメントの内容について英語で質問をいただき、それに回答し、フィンガープリントして、おしまいです。15分かからないくらいで終わります。大使は日本語を完全に理解していると私は思っている(会話から伺える)のですが、頑なに日本語で話してくれないので、英語・エストニア語・ロシア語のスピーキングも頑張りましょう!

帰り際に、用意したドキュメント類と、ビザの印字のためにパスポートを提出します。代わりにというわけではないですが、大使からエストニア生活について書かれたけっこうデカい冊子をもらいました。なお、預けたパスポートには、ビザが印字されます。その引取は、自宅までの郵送かまた大使館まで直接取りに行くかを選ぶことができます。私は前者を選択し、現金で520円を払いました。

ちなみにですが、私の書類には不備がありました。「お金があることの証明」が不十分だったんですね。つまり、銀行の残高証明(英字)が不足していたんです。大使には優しく「あとでメールで送ってくれればいいよ」といってもらえたので、帰りにゆうちょ銀行とじぶん銀行の残高証明を依頼。発行したものをコンビニでスキャンしてメールで送ったら、どうやらそれでオッケーとのことでした。私は銀行口座を6口座くらい持っているのですが、残高証明(英字)はゆうちょ銀行で発行するのがよかったです!窓口で申し込めばその場で対応してくれますし、手数料も安いです。メガバンク系は遅い上に手数料も高いので残高証明書の発行には向いていないと思います。お金をゆうちょ銀行に移して残高証明書を発行するのが賢明なんじゃないですかね。じぶん銀行は、残高証明書の発送が通常発送でも速達でも値段が変わらないのがとても良かったです。2-3日で手元に来ました。メインバンクの残高証明が手元に届く前に、前もって送っておいた2口座の残高証明のみでビザの発行が認められたので、金額としては、だいたい120万円で良かったようです。とはいえ、これは私がリモートワーカーで社長だからっていうのも関係してそうなので、鵜呑みにはしないでいただきたく存じます。

おわりに

あとは待つだけ。郵送でパスポートだけ届いた時には何事かと思ったけど、中身を見て安堵して歓喜しましたね。皆様も是非エストニアのワーホリビザをとって、エストニアで私とソーシャルディスタンス悪手をしましょう!!!え?それ以前に行けるのかって?もうほんとコロナさんに勘弁していただけるよう毎日祈ってます。

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元ITコンサルタントのフリーランスエンジニアによる雑記を書いています。いただきましたサポートは北欧移住および某計画の資金とさせていただきます。何卒よろしくお願いします。