よく聞くけど分からない仕組みを解説! 「互助会」のお話。
終活ブームでご自身やご家族の今後を事前に考えて
準備する方が増えた近年。
残りの人生の過ごし方や死後の資産やご家族に対してのことなど
考えることは沢山ありますが、
亡くなった際にどうするのかも考えることの1つですよね。
遺影写真はこれを使ってほしい、お棺にこれを入れてほしいなど
様々な要望はあると思いますが、
その前に重要になってくるのが葬儀社選びです。
前回の記事「葬儀屋さんの役割とは?」でも触れましたが、
葬儀社とひと言で言ってもその形態は様々あります。
今回はそんな中でも、よく聞くけど分からない
互助会についてお伝えしようと思います!
互助会とは?
互助会とは、結婚式やご葬儀など冠婚葬祭のときの為に、
毎月一定額を積み立てておける組織のことを言います。
"会員同士がお金を出し合って支え合う" という仕組みになっていて、
70年以上の長い歴史があり、今もなお沢山の方が利用されています。
積み立てたお金は、現金ではなく契約額に応じたサービスで受け取る
というのが特徴で、
経済産業大臣が認可した企業だけが、設立できるそうです。
現在では、互助会の企業の数は全国で200社以上と言われています。
■ 互助会のメリット
急な多額の出費を抑えられる
冠婚葬祭は出費が高額になり、中でもご葬儀は突然訪れます。
急にまとまった出費になってしまっても、積み立てていれば
多額の出費を抑えることができます。会員特典がある
互助会に入っていなくても同じサービスを受けられますが、
会員はその価格よりも割安でサービスを受けることができます。
料金以外の会員特典が付くこともあります。家族全員がサービス対象となる
各互助会や契約内容によっても異なりますが、基本的には
同居家族が加入していれば、他の家族も同じように利用可能です。
■ 互助会のデメリット
積立金だけでは葬儀費用全体はは賄えない
高い確率で、積立金のみで葬儀を行うことはできないそうです。
積み立てた金額のみでご葬儀を執り行おうとすると、かなりグレードの
低いご葬儀になってしまうそうで、トラブルにもなっています。解約するには手数料がかかる
解約する場合には、互助会ごとに決められた手数料がかかります。
金額は、掛け金を納めた回数により異なります。互助会の仕組みが破綻する恐れがある
互助会は民間企業なので、運営次第では経営破綻します。
破綻した場合には、積み立てた金額の半分程度が戻ってきます。積み立てたお金はサービスにしか利用できない
一度積み立てたお金は、サービスの利用以外に使うことはできません。
ご葬儀も積立をした葬儀社でしか行うこととができません。
似ているけど違う「組合員向け」ご葬儀
仕組みが似ていてよく勘違いされるものが、共済や生協などの
いわゆる「組合員向けサービス」です。
会員向けにサービスを展開するという形態が似ていることから
互助会と同じものと勘違いされている方も多いようですが、
組合員のみを対象としたサービス展開で、意味合いとしては
"もしもの時の「保険金」としてお金を支払っている" 点が違います。
互助会は、冠婚葬祭のために加入するものですが、
共済や生協などの組合員になると、食品購買事業や保険サービスなど、
様々な他の事業を利用することもできます。
最近ではご葬儀の形も大きく変化し、
コンパクトな家族葬やご火葬のみの火葬式が増えてきているご時世。
互助会の会員も減ってきている傾向もあります。
様々な形にとらわれない自由葬儀が選ばれる現代は
制約の少ないスタイルのご葬儀が好まれるかもしれませんね。
しかし戦後の復興期の日本を支えた助け合いの精神「互助会」は
そもそもの地域に密着したご葬儀という考え方にはマッチしている
のかもしれません。
トラブルを避けるためにも、選ぶ際には
各葬儀社の出しているプランや詳細な内容、金額に応じたできることを
しっかり確認して先のことを想定しましょう!
ご自身やご家族の希望の叶う葬儀社選びが重要ですね!
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