見出し画像

スキー場の衰退は止められない?実は宝の山なのに?

コロナの影響で営業を断念するスキー場・スキー場経営から手を引く経営陣が続々… そして山中に残る廃墟… 

スキー業界は大変です!

でも、暖冬もコロナも無ければ?あのスキー場もこのスキー場も華やいだシーズンを迎えていたのでしょうか?

きっと今よりマシだったと思いますが、ちょっと延命されただけの事で赤字が堆積するか?設備の更新ができなくなるか?いずれ閉鎖になっていたと思います。

少子化? 携帯電話・スマートフォンの普及? 趣味の多様化? 若者の車離れ・スポーツ離れ? バブルの崩壊? 温暖化?など

全ては外部的な要因による物なのでしょうか?

外資系の企業が多く参入しているのに?
あのスキー場は、人が集まり賑わっているのに?

これだけの差があるのは、きっと何か理由がある筈です!

訳がわからないまま「クラウドファンディング」行っても誰も助けてくれないのでは?

一時的に「助成金」をもらっても意味が無いのではないでしょうか?

この記事は、現在スキー・スノーボードの楽しみにしている方、夢や希望を胸に業界を盛り上げたい方のために!

10年後20年の未来にスノーリゾート・スノーポーツが人々の楽しみの場であることを祈って書いております。


スキー場が減るのは当たり前

今から数十年前のスキーブームの頃には、ゲレンデは人で溢れかえっていました。

その頃、「コレは儲かる!」と溢れたスキー客を受け入れるべく新しいスキー場が次々にオープンしホテルなどの施設も次々にできていきました。

しかし、スキーブームの終了すると人は減り、溢れたスキー客を受け入れていた業者は廃業に追い込まれ、放置された施設は森に飲まれて今や廃墟に…

スキーブーム以前から人気のあるスキーでさえ来場者が減り、経営危機に陥る所も多いのですから、やっつけ仕事で作った適当な施設は淘汰されて当然です。(バブル時代の転売目的の施設も含みます)

流行によって量産されたものは、流行の終了と共に消えしまうのは仕方のないことです。

はじめから元も子もないような話しですが、コレもまた現実です!

それでも、今日もまだ営業しているスキー場があるということは、それだけスノースポーツに魅力があり、人気や需要があるということでは無いでしょうか?

成功話に便乗したくなりますが、多くの失敗事例を検証すると共通点や改善するべき点が見えてくるものです。

スキー場の継続と繁栄のため・スキー場を楽しみに訪れるお客様のために出来ることからスタートして欲しいと思います。


スキー場の集客が減るのも当たり前

スキーブームが終わりを迎えた頃、スノーボードが流行して今も多くのスノーボーダーがスキー場へ訪れます。

それでも全体の来場者が減り続けるのはナゼなのでしょうか?

若者のスキー場離れ・初期投資の高さ・行動範囲の縮小など様々なことが語られ「仕方がない」と片付けられてしまうことばかり…

もっと大事なことがあるのでは?もっと根本的なことがある筈です!

家族や個人での旅行でスキー場を訪れた際

・駐車場で「アッチ行け!」など乱暴な言葉で案内されたら?

・リフト券購入の際にエリア券や割引についてなど
  面倒くさそうに説明されたら?

・リフトに乗る際「乗り方も知らないのか?」と言われたら?
 降りる時に転倒している所を竹ぼうきではかれたら?

・客が少ないからと適当な整備でボコボコのゲレンデだったら?

・食堂で「高価で冷たいレトルトカレー」を出されたら?

こんな対応が一つでも有れば「二度と来ない!」となるのは当然です。

これらの事は、残念ながらよく聞く話です(ほんの一例です)。

そんな経験をした旅行者は「こんな目にあった!」「頭にくる!」と周囲に話します。共感した周囲の人も未来のお客さんにはなりません。

集客が減るのは当たり前です!

丁寧な対応であったなら?親切な対応であったなら?
友人を連れて再訪してくれる可能性が出てくると思いませんか?

旅先で受ける親切な対応は「心に残る良い思い出」になります。
特別なイベントや割引・サービスよりも快い対応が先ではないでしょうか?

スキー場は、冬になれば勝手に儲かる殿様商売と言われますが、「そんな時代はとっくに終わっています」

スキー場を何とかしたいという方は、この冬は自らゲレンデに立つ時間を作りスタッフと共有できる「おもてなし」を真剣に考えていただきたいと思います。

人が集まるスキー場は接客やゲレンデ整備で「おもてなしに真剣です!」


スキー場の周辺施設も集客できない!

スキー場来場者の昼食のためのレストラン・休憩のためのカフェ・宿泊者のためのホテルなど、スキー場には多くの施設が存在します。

休日や連休などゲレンデが賑わっている時には、どこの施設も繁盛しています。

しかし、平日になると集客の目処が立たないこともあり、営業していない店舗も多くなります。

この時、お客さんを困らせる事が起きます。

街にある飲食店と違い、店のすぐ前まで行かないと営業中かどうかが判らないのです。店の前には「営業中」「ラーメン・カレー」「ランチ」などの「のぼり」が並んでいるだけに混乱を招いてしまいます。

ホテルの窓にも「レストラン」と書かれ、近づいてみると真っ暗で閉店していたり…人の出入りがあるからと食堂に入ると「団体貸切」であったり…

こうして「昼食難民」になってしまう訳です。

この「昼食難民」を経験した人たちはゲレンデ以外の食堂やコンビニで昼食を済ませるのでゲレンデ施設を利用しなくなります。

小さな子供連れの家族などでは、このゲレンデ自体に再訪することはないでしょう。

今では、SNSなどでも手軽に発信できるので営業・休業の案内をするだけでも大きな違いになりますし、集客の大きな手がかりになるかもしれません。

平日でも賑わう店舗は「目的地」になっています。

リピーター方の多くが「〇〇で昼食を食べるのが楽しみなんです」と食堂やレストラン自体のファンであったりします。

こういったお店は、宣伝しなくても・立地が悪くても「お客さんが絶えません」みんなこのお店で食事をすることが目的で来ているので、近くのコンビニにも目移りしません。

スキー場の中で自動的に来るお客さんに対して「適当なモノ」を出す店舗は集客がなくて当然ですし「不味い・高い・寒い」と三拍子揃えば廃業しないほうが不思議です。

お店の中からでは分からないことが沢山あります。
ゲレンデの中にあればなおさらです。

「心も満たしてくれるお店で食事をして」

「心も満たす一品を提供していただきたいと思います」

店舗もスキー場も集客があるうちに「目的地」になる事を祈っております。


以前の様なスキーブームはもう来ません!

厳しい現実を書いたきましたが、この他にもホテル・レンタル・スクール・団体や協会など問題点は山積みです。

冬のレジャーとして根付いたものを台無しにする要素満載です!

そういった環境は、ホスト側からゲストまで全てに悪い影響を与え育ててしまいます。

「行きたい場所」ではなく「行きたくない場所」になっているのです。

「そんな施設にスキーブームもボードブームやって来ません!」

スキー場は閉鎖された空間なので、その事に気づいていない・気づけない場合がほとんどです。

自分の目で見て考え修正していかないことには、資金投入も設備投資も負債を増やす可能性が…

期待を胸に訪れた人を「ファンにするか?アンチにするか?」受け入れる側の対応次第で大きく変わってきます。

そこに居る人の影響は大きいものです!

以前は良かったコミュニティもいつの間にか悪臭を放つ粗悪なものになっているかも知れません。

奇跡的な流行に期待するよりも「嫌われる対応」をやめる事が先決です。


運営の鍵は人財

以前、溢れたお金の回収場所であったスキー場は、大切なお金と貴重な時間を使って楽しむ場所に変わっています。

今も賑わっているスキー場は、来場者に有意義な時間を提供し虜にしてしまいます。

そこには人の流れができ、いつの間にかリピーターが増え「好循環」に!

小さなコミュニティの中でブームを巻き起こしているのです!

残念な施設との一番の違いは「人」ではないでしょうか?

「喜んで・楽しんでいただこう」と思っている施設と「仕方なくやっている」施設では雲泥の差があります。

素敵な映像や見出しで集客しても実際の施設とギャップに幻滅したり、良いことばかり言う業者も商品(旅行内容・レッスン・レンタルなど)が粗悪なものであったり。

どんなに良い設備があっても、携わる人間次第で良くも悪くもなります

その場しのぎの頭数ではなく「人財」として大切に扱い・育てる環境があるか否かで大きく変わってきます。

そのための教育には莫大な投資は必要なく、今すぐ始められる改善ではないでしょうか?

継続的に効果を発揮する「人財教育」に着手していただきたいと思います。

※教育できる人材がいる内に!


終わりに

暗い話の多いスキー業界ですが、気が付かない内に自らを陥れている場合が多く、それに気付けない状況も…残念ですが「魅力も価値も激減です」

本来は子供~大人まで・家族でレジャー~競技者まで皆が楽しめる冬の旅行先として・非日常や自然を感じる癒やしの空間として・健康・教育…様々な活用法も魅力もあるのです!

そしてスノースポーツは生涯スポーツでもあり、長期間顧客になってくれる可能性のある事業です。

このまま朽ちていくには「あまりにも惜しい」のです!

人間とスキー場のポテンシャルの高さを再確認して、10年・20年後の未来に繋げていただきたいと書いてまいりました。

「虚像で来場者の財を奪う施設ではなく
有意義な時間を提供できる目的地として運営されることを願っております」


最後までお読みいただきありがとうございます。

「頑張る人を応援したい」「スキーを遊びに戻したい」と
スキー指導の事を中心に・用具・技術・ライフスタイルなどを色々と書いております。
是非フォローして頂き、人生の充実にお役立て下さい。

↓スキーの先生Twitterもよろしくおねがいします
https://twitter.com/guru_ski

よろしければサポートしていただけると大変励みになります。頂いたサポートは創作の糧にさせていただきます。お心遣い感謝いたします。