『アオアシ』で学ぶコーチング
感動を書き留めておきたかった!
社内の取り組みでメンタリングがありまして、メンティー (メンタリングを受ける側) としてアジャイルコーチのメンターにお世話になっています。
メンタリングのミーティングの中でコーチングをテーマにお伺いしてました。
その会話の中でマンガの『アオアシ』が実はコーチングを学ぶことのできるマンガだということがわかったんですよ。
ここから先はコミックスの中の話に入っていきますので、マンガとしてはネタバレがあります。
安易に答えをあげない
この言葉は繰り返し出てきます。
アオアシの福田監督は何かを教える時に、ギリギリまで教えるんだけど答えは教えないんですよね。
例えば守備を学ぶための夜の自主練で、DFがお互いにロープを持ってゲームをするという練習方法は教えてくれるんだけど、そのものずばりの答えは教えてくれない。
そして自分で練習の中で試行錯誤をさせることでつかませるんです。
この指導者としての福田監督のスタンスは主に望コーチとの対話の中で語られていて、他にも
学びの場を整える
じゃあどうするかっていうと、監督は学びの場を整えているんですよね。
これは27巻の、やはり福田監督と望コーチのやりとりです。
主人公の特性を活かすならボランチなどの中のポジションをやらせればいいという考え方もあるが、なぜサイドバックにアサインしたのかという説明の部分で、
サイドバックなら、片方のサイドと後ろの敵を気にすることなく、一番後ろから戦況を見渡すことができる。
つまりサイドバックであれば主人公の強みである視野の使い方に集中して学ぶことができるから、その場を整えたんだということがわかります。
あとは待つ!
あとは福田監督は待つ。
最終的に後半40分でやっと覚醒するわけです。
それこそ試合としてはギリギリ。そもそも試合中に覚醒してくれるかもわからない。でも待つんです。
その間主人公はいろいろ試したり、相手のやり方を見て学んだりしながら、時が来て全ての条件がそろってやっとつかむわけですね。
いやいや奥の深いマンガでした。
魚を売る vs 魚の釣り方を教える
ここからはマンガ関係なく一般的な話として。
何かを支援する時に魚を売るスタイルの支援なのか、それとも魚の釣り方を教えるスタイルの支援なのかってのはよくたとえ話として出てきます。
ただしよく考えると魚を釣ることを教えるって膨大な知識体系だと思うんですよね。
ここにはどんな魚がいるのか、季節により魚の種類が違うか同じか、どの魚を狙うならどの餌がよく、沖に出るならどの辺にどんな魚がいて、その時の身支度はどうしたらいいかなどなど、吸収すべきことはたくさんです。
例えば釣りに行って、教える側が今日釣ろうと思ったものに最適なやり方を教えてあげれば、今回は魚は釣れるかもしれません。でも次回以降また今回と同じように釣れるかっていうと、そこは全く保証できないですよね。
でも今日食べる魚は手に入ります。
今後ずっと魚を釣れるようにしてあげたいなら、繰り返し試行錯誤させることで頭で理解するだけでなく体で覚えるということも必要になります。ここがコーチングが本領発揮するところかなと思います。
支援の現場の現実的にはどっちかだけやればいいということはあまり多くないです。例えばマンガの題材だと目の前の試合の勝利を優先するのか、それとも育成を優先するのかといった取捨選択が発生します。
支援の現場でも短期目標と長期目標のどっちを優先させるかで悩まないことはありません。
支援する側はもちろんそこに気がついていて、バランスをとりながら支援しようとします。
支援される側が、今選択しているものが短期目標と長期目標の選択になっていることを意識せずに短期目標だけに着目して進めようとすることがあります。具体的なノルマとかゴールとかが厳密に定められていて動かせない時は当然そうなります。
要望に応じて毎回今回最適な魚の釣り方を教えるんだけど、結果として期間が過ぎてみたら支援者がいないところでは全然魚が釣れるようにはならないよねといった結果を産むことがあります。支援の失敗のように一見見えるんですが、長期目標のクリアのために時間が割り当てられていなければ当然そうなります。
支援を受けてるんだけどなかなかできるようにならないなーという感想を持っているのであれば、今受けている支援は短期目標と長期目標のどっちがターゲットになってるんだろうを考えていただくことも必要です。
もし『アオアシ』を読んで感動した方がこれを読まれたのであれば、ぜひそこの短期目標と長期目標のバランスに対する監督やコーチ陣の苦悩にも着目して読んでいただき、ぜひ自分の短期目標と長期目標にも思いを馳せていただけたらと思いました。
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